2025年1月11日土曜日

メルボルン滞在記 ⑤オーストラリア警察はすごい

  メルボルン滞在5日目(12月29日)は、娘がお世話になっている現地在住のIさんとパートナーのNさんとビクトリア州立王立植物園に行きました。前日もご自宅で食事をご馳走になり、メルボルンの名所をぜひ案内したいとお誘いいただいたのです。

 お二人は60代で、12年前に知り合い、一緒に暮ら始めたそうです。Iさんは娘と同じ大学の大学院をアート専攻で修了したアーティストで、Nさんは建築家。Iさんは大の日本びいきで、夫の友人の従姉妹というご縁で、親しくさせていただき、我が家にも昨年、夫の友人ご夫婦とIさんNさん4人で遊びに来てくださいました。

 また、娘をメルボルン内の美術館や博物館に連れていってくださったり、ご飯をご馳走してくださったりと、とても親切なカップルなのです。

 Iさんはとても知的な女性で、NさんはIさんを心から尊重している感じが傍から見ていても伝わります。Nさんは、私が抱いているオーストラリア人男性のイメージ通りの人です。おおらかで、いつもリラックスしていて、仕事とプライベートのメリハリが出来ている、人生を楽しんでいるタイプ。

 Iさんの語りを、Nさんはいつもにこにこしながら聞いています。大人の素敵なカップルだなぁと思います。そのお二人とお話しながら、植物園をのんびりと散歩しました。Iさんが持参してくれた美味しいパンを園内の芝生の上に座っていただきながら、Iさんの日本移住計画を伺いました。60代で他国に移住する計画を進めているなんて、素敵だなぁと思いました。

ビクトリア州王立植物園

美しいハスの花

あまりに美しいのでハスの花をアップで撮影

 

太い木の幹に触れる息子

 私は日本が大好きですが、もし、機会があるなら、のんびりとしたオーストラリアに住んでみたい。私の場合は、既往症が多過ぎ、日本以外の国の医療保険ではカバーしきれないと言われているため、夢のまた夢ですが…。

 IさんNさんとお別れした後、中心街に行き、衣料品を安価で購入できる「Kマート」という店に行き、夫と娘の服や靴を買いました。2人とも背が高く、手足も長く、足のサイズも大きいので、日本では衣料品はなかなか探せないのです。

 買い物が終わり、店を出て、ホテルに帰ろうとしたときに、娘がハンドバッグをKマートに忘れたことに気付きました。戻って探しましたが、どこにもありません。たまたま、夫の携帯電話に娘と息子の携帯電話を追跡するアプリをインストールしていたため、それで探そうと考えましたが、娘は日本のSIMカードを外していましたので、追跡できません。  

 そのとき、夫が、娘のiPod(イヤフォン)も登録していたことを思い出しました。で、それを鳴らしてみました。追跡できたらしく、Kマート内にあることが分かりました。夫の携帯電話の画面を見ながら、Kマート内でそのアプリの画面が示す場所を探しましたが、ありません。そうこうするうちに、画面が示す場所が店外に移動しました。我々もそちらのほうに行きましたが、もうどうしようもありません。諦めて、警察に届けることにしました。

 さっそく、街中にある警察へ。担当の若い警察官は娘と夫にたくさん質問をし、詳細をメモをした後、「すぐに、Kマートに連絡して、探します。見つかったかどうかはお父さんのメールに連絡します。帰国された後にも連絡できるよう、こちらにお知り合いがいらっしゃっいましたら、連絡先を教えてください」と言います。夫がIさんに連絡して了解を得て、Iさんのメールアドレスをお伝えしました。

 警察官は申し訳なさそうな表情で「せっかく旅行に来てくださったのに、残念です。でも、残りの日を楽しんでください」と言ってくれました。親切な警察官でした。

 ホテルに帰り、気を取り直して夕食を作りました。そのとき、夫の携帯電話に「ハンドバッグが見つかりました。KマートのInformation に行ってください」との連絡が。夕食を食べ終えて、駅前で警察官にお礼に差し上げるドーナツを買い、Kマートへ。

 娘のハンドバッグはトイレで見つかり、携帯電話は店の入り口で見つかったとのこと。娘のハンドバッグを見つけた人の行動はいろいろ推測できましたが、とにかく、すべて戻ってきて何よりでした。迅速に対応してくれたオーストラリア警察に本当に感謝です。

 ドーナツを持って、警察に行きました。担当してくれた警察官は窓口にはいませんでしたが、まだ署内にいるようで、窓口の方が呼びに行ってくれました。

 警察官が出てきてました。真面目な表情で、「なくなったものはありましたか?」と聞き、娘が「全部戻りました。ありがとうございます」とお礼を言うと、「良かったです」と一言。娘が「これ、ドーナツです。召し上がってください」と差し上げると、警察官は「いいえ」と最初は断りましたが、「娘がお礼をしたいとお小遣いで買ったんです」と私が説明すると、はにかみながら受け取ってくれました。

メルボルンの警察署

警察署内の窓口

  迅速に、誠実に対応してくれたオーストラリアの警察には、本当に感動しました。今回の件で、私たちはさらに、オーストラリアを好きになったのでした。

娘のハンドバッグが戻ったのでワインで乾杯。スナックはツアーで行ったチーズ工場で買ったカマンベールチーズとクラッカー、ホテル近くのスーパーで買ったマンゴーとネクタリン

ワイナリーで買ったピノ・ノワールをあけました


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