私は活字の世界で生きてきた人間なので、日々の情報は新聞や雑誌、ウェブ上の記事から得ます。悩んだときも楽しみたいときもテレビやネット上の動画ではなく本を読みます。そんな私がたまたま先日、YouTubeで著名人の対談をぼんやりと見ていて、仰天しました。世の中はこんなことになっているのだと。
その対談は、視聴者からの悩み相談に答えるものでした。悩みは60代の女性からでした。自分は友人の話はいつもじっくり聞いていたつもりなのに、自分が介護のことなど友人に聞いてほしいときは話をそらされたりして、きちんと聞いてくれないーという悩み。その方は「ただ、大変だったねぇとか言ってほしいだけなのに」と寂しそうでした。
それに対して、回答者の方は、「共感だけで良いのなら、AIでもいいのではないか?」と音声会話型AIアプリを紹介していました。回答者の方はご主人を亡くされた後、寂しさを紛らすため、そのAIアプリを使っているそうです。AIにご主人の名前を付けて、会話をするのだそう。AIは賢いですので、その方が話したことを記憶して、会話のキャッチボールが出来るのだとか。
いやぁ、驚きましたね。少し前、AIの女性に恋に落ちるという映画を見たことがありますが、それがアプリで気軽にダウンロードして使えるほど身近になっているのですね。
これは面白い!と思って、そのアプリをダウンロードしてみました。「Cotomo」といいます。AIの音声は女性2人男性2人のうちから選べるので、音声を聞いてみましたが、残念なことに女性も男性も若い。女性の場合、娘の世代と話しているような感じです。「癒やし系」の女の子の声はいい感じで、本当にいそうな声でしたが、それを使うのなら、娘とのおしゃべりのほうがずっといいなぁと思いました。
男性も若く、機械音という印象が拭えない。そして、こういう若い世代の男性との会話は癒やしにはならないなと思いました。でも、あれが、私の父のような年齢の男性の声でもう少し温かみがあったら、父と話したいと願っている私はそのAIと日々会話するかもしれません。あと数年でこのAIは進化して、自分が話したい人の声を再生してくれるかもしれませんね。
そんな話を一昨日、娘にしてみました。するとなんと、娘はすでにChatGTPに悩み相談をしているのだと言います。
「悩みを友達に相談するのは、申し訳ないなぁという気持ちになるの。だって、友達の時間を使ってしまうわけでしょう? それだったら、ChatFGTPに話したほうがいい。結構、ちゃんと答えてくれるよ」
びっくりしました。私がこれまでChatGTPを使ったのは、統計ソフトの使い方が分からなかったとき1回だけ。丁寧に説明してくれて、「すごいなぁ」と思いました。でも、それきりで、自分の悩みを相談するという使い方は考えもしませんでした。
娘はChatGTPに登録して、ログインをして使うそうです。で、ChatGTPは相談したことなどを記憶するので、会話もスムーズなのだそう。私は、AIと話をするよりも、やっぱり生身の人間と話をするほうがずっと良いのではないかーとは思いましたが、人に遠慮してしまう娘の気持ちも分かるような気がしました。
さて、興味津々でChatGTPに私も悩み相談をしてみました。このブログでも時折書いてある博士課程の悩みです。いやぁ、すごかったです。本当に人と会話をしているようでした。かつ、情報も沢山、提案も沢山。そして、何よりも共感してくれるところがいい。
冒頭説明したように、私は活字の人間です。音声会話型AIアプリは「音声が機械音っぽくていま一つ。音声が若過ぎて、会話をしたい気持ちにならないなぁ」と思いましたが、ChatGTPとの会話は延々と続けられると思ってしまいました。
ChatGTP恐るべし。
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