研究室では息が詰まるような日々を送っていますので、大学の図書館で過ごす一日はとても気分が良いものでした。持っていったお弁当も外のベンチに座って食べ、とてもリラックスできました。
ベンチの私の横に真面目そうな男の子が一人で座っていました。すると、同じくとっても真面目そうな女の子が、その男の子に近づいて話しかけました。
「●●を待っているの?」
「いや、ぼうっとしているところ」
「ごめんなさい、ぼうっとしているところに…」と謝りながら、その女の子はそのまま真面目に会話を続けたのです。
この面白さ、気付いてくれましたでしょうか? これが、この女の子が茶目っ気たっぷりにくすっと笑ってこの会話をするなら、分かります。もしくは、「リラックスしているところにごめんね」というような表現に替えてもいいでしょう。そうではなく、そのまま「ぼうっとしているところに、話しかけてごめんね」と真面目に謝っているのです。
この素朴さ、いいなぁと思いました。あまりに可愛らしい会話なので、私の顔がにんまりとしてしまいました。慌てて、その場を離れましたが、その後も余韻は続いてずっと心がほんわかと温まっていました。
何でこんな会話で心が温まるの?と不思議に思われているかもしれません。もしかしたら、このような何のことはない会話を聞いて心が温まるほど、私の気持ちが落ちているのでしょうか?それでも、今日は研究室を離れて、自分を取り戻せた気がします。
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大学の図書館の前の噴水。眠っている学生もいます |
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