夫は「この家を買ったのは、娘が幼稚園に入園した年だ。戻れるなら、あの頃に戻りたい」と言います。私もそう思います。この軽井沢の家には、幸せだったころの思い出がたくさん詰まっています。子供たちの服や靴、おもちゃがここにあり、時は子供たちが小さなころのまま止まっています。
昨日も子供たちのサンダルを洗ったり、娘のベビー服やパジャマを洗ったりしました。子供服の整理をしていると、洗って仕舞っているのですがシミが付いていたりするのを発見しますので、シミ抜きをして洗い直し、防虫剤を入れて再び丁寧に仕舞うのです。
昨今の”断捨離”ブームに疑問を呈する作家の五木寛之さんは、2023年6月の婦人公論で次のように語っています。
「僕は『捨てる』ことに反対しているわけではありません。ただモノをどんどん目の前から消して生活空間をスッキリ整えたとして、それで幸せなのか、と問いたい。モノを手放すのは、自分が過ごしてきた時代の記憶、歴史を忘れていくのと同じように思える」
私は全くもって、五木寛之さんに賛成します。五木さんは過去の記憶や物や経験を、心の拠り所である”よすが”として大切にしているとご著書の「捨てない生きかた」(マガジンハウス)で書いています。私にとっては、子供たちの服や靴、おもちゃは”よすが”です。子供たちがそれらを着た、使っていた過去も幸せでしたが、それらの手入れしている今そのときも幸せなのです。
そして、子供たちの物だけでなく、亡父のもの、母や義父母、友人たちからもらったものも大事にしています。
五木さんの「捨てない生きかた」、私も実践中です。
子供たちが小さいころ履いたサンダルを洗いました。左の緑のサンダルは父が履いたもの |
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娘のベビー服も洗って、干して、また仕舞います |
子供たちが寝たハンモック。今年も出します |
デッキから見える夕焼け |
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