来月24日に父の13回忌を迎えるにあたり、父の遺骨を都内のお寺の納骨堂に納めることになりました。
遺骨を札幌市内のお寺の納骨堂から持ち帰ってきたのは、昨年3月末。母と日帰りで行ってきました。遺骨は今も母の住むマンションの仏壇の横に置いてあります。来月13回忌法要をするにあたり、父の遺骨を昨年契約していた納骨堂に納めようとしたところ、書類が足りないとご指摘を受けました。
父の遺骨をこちらに持ち帰るときに、札幌のお寺からは「納骨収蔵証明書」を発行してもらっていました。ここに遺骨が埋葬されていますーという証明書です。それがあれば、次の納骨堂に移せると思っていましたが、違いました。
なんと、新しい墓地の管理者に提出するための「改葬許可証」を札幌市に発行してもらう必要があるということなのです。まずは、札幌市役所に問い合わせをして、申請書をホームページからダウンロード。そこに、「墓地使用者」として母の名前を、「改葬者」として父の名前と本籍と住所を記載。そして、これまでの埋葬場所の住所と施設名、改葬先の住所と施設名を記載します。
まずは、本籍です。私はうっすらとは覚えていましたが、正確には思い出せません。母に電話で聞いてみると、「忘れちゃった」と言います。東京に引っ越しして5年以上経ちますし、何せ、87歳。忘れても不思議ではありません。「ちょっと調べて、また電話するよ」と言います。
「お母さん、それとね、火葬した年月日と火葬場所を記す必要もあるんだよね」
「うーん、火葬したのは亡くなってから数日経っていたと思うけど、忘れたよ。あっ、火葬した場所と日にちはお父さんの遺骨の袋の横に書いてあったかもしれない」と言います。結局は本籍だけ分かり、火葬の場所については分からなかったようです。母は、遺骨の袋を開けたり、のぞいたりしているうちに具合が悪くなったらしく、「あぁ、遺骨なんて触るもんじゃない」とつぶやいていました。
私の死産した子の遺骨は、私の枕元にあります。時々抱きますし、愛おしくて、袋を開けて遺骨を見ることもこれまで何度もありました。でも、気持ち悪くなったことはありません。ここはやっぱり自分の子供と、夫との違いなのかなぁと思ったりもしました。
「分からないものは仕方ないよね。世の中には、親族の火葬した場所を覚えている人はそんなにいないと思うから、たぶん大丈夫。ここは空欄にするね」と私。
そして、その申請書と札幌のお寺からいただいた「納骨収蔵証明書」、490円分の切手を同封して、札幌市役所の施設管理課に送ったのでした。札幌市役所から改葬許可証が届いたら、ようやく父を東京の納骨堂に納められます。
それにしても、生きている人間ではなく、亡くなった人の骨を移動するのにも自治体の許可がいるなんて、驚きました。でも、これは、父がこの世に存在したことの証明ですし、それを自治体もお寺も尊重しているのだということですよね。
手続きには驚きましたが、父が大切に扱われていることを嬉しく思った出来事でした。
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