2020年3月9日月曜日

夫も私も確定申告

新型コロナウイルス対策の一環として、国税庁が2月27日、令和元年分の所得税の申告期限延長を決めました。3月16日だった期限が1カ月延長されて4月16日になったのです。ほっとしている人も多いのではないでしょうか。でも、いずれはしなければならない確定申告です。夫が昨日、取り組みました。

実は、夫の確定申告は2年前まで私がやっていました。日本語で書かれた書類なので、夫は初めからやる気なし。税理士さんに頼むと費用がかかるので、結局は私がやっていたのです。「夫が外国人だから仕方ない」と割り切っていましたが、昨年は初めて夫にしてもらうことに成功しました。もちろん、喧嘩になりましたけど。

夫はキレながら、数字と格闘。出来上がった書類を税務署に持参したところ、担当者にそれは親切に教えてもらったらしく、申告を終えて機嫌を直して帰ってきました。こうして自信をつけた夫は今年も自分でやることに。私は一つ仕事が減って、ラッキーです。

でも、やはり昨日は朝から不機嫌な表情でダイニングテーブルに書類を広げ、騒ぐ子どもたちに「うるさい!」と一喝。子どもたちも「触らぬ神に祟りなし」で、さーっとダイニングルームから消えました。一人静かに集中して作業をし、数時間で終わったようです。夫の集中力にはいつも感心します。仕事も家事も整理整頓も、すごい集中力で短時間で終わらせるのです。その書類を今日、税務署に持って行き、夫の確定申告は今年も無事終わりました。

確定申告の書類を広げ、電卓をたたく夫。後ろから見ても、不機嫌なのが分かります
さて、私のほうは法人税の確定申告です。昨年、本を出版したときに思い切って会社を作ってしまいましたので、決算をしなければなりません。法人税申告を自力でやるなんて無謀らしいですが、税理士さんに頼むと20万円ぐらいかかるというので、私は自分でやりました。

法人税申告をするには決算書を作らなければなりません。貸借対照表や損益計算書などです。簿記の知識はゼロでしたので、まずは、自力で法人税申告をした人のブログを読み、その人たちが推薦する本を3冊購入。それらを読み込み、取り掛かりました。

これに取り組む前に、私は家計簿のように出入金を記録したものを作っていましたが、それでは全く駄目なんですね。当然ですが。その出入金の記録を、会計の手法に即して、より厳密に記録する「仕訳帳」というものをまず作成しなければなりません。それに取り組み始めたときは「こんなことなら、税理士さんに頼めば良かった」とどれだけ後悔したことか。でも、約50時間を費やした当たりで、ようやく遠い向こうに出口(といういうより、光ですね)が見えてきました。

途中、区の無料相談の税理士さんに相談しに行きましたが、私の状態を見て「とても、無理でしょう。20万円は安いと思いますよ」とバッサリ。うなだれて帰りました。でも、20万円なんて払えません。で、次は東京都中小企業振興公社の無料相談に行きました。ここは週5日、毎日午前か午後に税理士さんがいてくれて、1日当たり1時間相談できるのです。分からないことがあったり、チェックしてもらいたいときはここに行きました。担当は日によって違いますが、皆さん本当に親切でした。若い女性の税理士さんなんか、天使に見えました。で、コツコツとやること90時間。やっと決算書が出来上がりました。

その書類を持って締め切りの数日前に税務署へ。そこでも相談員の方に申告書の記入方法を丁寧に教えてもらいました。そして、書類の記入を終えて締め切り当日の2月28日、無事に申告を終えました。やればできるのですね。20万円節約できました。申告書づくりも含めるとかかった時間は約100時間。20万円を単純に100時間で割れば、時給2000円です。知識ゼロでも時給2000円もらえたと考えると得した気分になりました。

赤字ですので、法人税はなし。東京都に事業税のみ7万円弱支払いました。一つ一つ数字を会計ソフトに入れながら、「何で、会社にしちゃったんだろう」と後悔しました。昨日は、出版社社長の友人に相談してしまいました。シングルマザーとして子育てしながら会社を経営してきた友人と話をすることで、気持ちの整理が出来ました。会社といっても私1人ですので、人に迷惑は掛けません。今のところは、人生長いので会社をつくる経験も良いだろうと前向きに考えることにしたのでした。

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