2020年3月3日火曜日

新型コロナ・休校1日目

 新型コロナウイルスの感染拡大阻止のため、小中高校が臨時休校措置を取り始めた2日、我が家の子どもたちも”自宅学習”を始めました。インターナショナルスクール9年(日本の中3)の娘と公立小学校2年の息子がそれぞれ学校の時間割に合わせて勉強しました。

 週末は昼過ぎまで寝ている娘も、自宅学習初日はきちんと7時半に起き、パジャマから服に着替えて準備をします。夫が娘をからかいます。
「おっ、制服着なくてもいいのか?」
娘は憮然として答えます。
「うん、私服でいいの。でも、8時から先生とオンラインでつながるから、席に座ってパソコンを開いていないと」

 息子はパジャマ姿でうろうろしていますが、私に急かされ、着替え。2人ともダイニングテーブルで朝食を取り、食器を片付け、同じ場所で勉強です。

 1時間目、娘は数学。息子は国語。前日、息子の宿題をざっと見ましたが、これは親がきちんと整理して子供にやらせないと、無理だろうなと思いました。特に小学校低学年はやはり親や学童保育の先生など、誰かが目配りしないとすぐ遊んでしまうでしょうし、自分で計画的に勉強するなんてことは、よほど賢い子でなければ出来ないでしょう。うちの息子にも「1時間目」が始まる直前に漢字ドリルで終わっていないところをやるように指示しました。担任の先生からは何をやらせるか、細かく指示が出ています。

 2時間目は娘が「生物」、息子は「書写」。息子の書写は教材がありませんので、英語に切り替えました。息子の週1回の英語教室もコロナ対策で3月中旬までお休みなので、早速宿題が郵送されてきましたので、それをさせることに。私は子供たちの横に座って、仕事です。

 3時間目は娘が「宗教」、息子は「生活」。で、「日本の伝統行事を学ぶ」という名目で、ギリギリになりましたが、ひな人形を飾ることに。ひな人形は、物置のずっと奥の方に仕舞っているので、それを取り出すのは大変で毎年「やめたい」と思うのですが、今年も頑張って飾ることに。コロナウイルスの感染が広がっているため、外出はほとんどしない母に電話をし、翌日の3日のランチに招待しました。母は、「じゃあ、桜餅持っていくね」と嬉しそうです。

 午前中最後の4時間目。娘は「日本語」、息子は「算数」。娘の教材は森絵都さんの「カラフル」。文庫本の帯を見ると「高校生が選んだ読みたい文庫NO.1。大人も泣ける青春小説」と書いてあります。裏表紙を見ると、「老若男女に読み継がれる不朽の名作」とあります。なんか、すごい本です。

 娘が課題の部分を声を出して読みます。が、漢字の読みが出来ません。「ああ、こんな字も読めないんだな」と少し残念に思いましたが、インターに行っているので仕方ありません。インターに行かせたのは我々親の決断です。

 それにしても、この本。日本人の私が読んでもよく分かりません。途中から読んだからでしょうか、それとも、私には高校生のようなみずみずしい感性がないからでしょうか。数ページ読んだ娘が聞きます。
「ママ、ここのページに書いてあること、分からないんだけど、教えて」
「ごめんね、ママにも分からない」
「でしょう」

 日本語の先生が選ぶぐらいですから、きっと良い本なんだと思いますが、なんていうんでしょう。文章全体がふわふわして、つかみどころがない。読む本はノンフィクションがほとんどの私と、直截的な表現の多い英語の本を読み慣れている娘には、理解出来ない文章なのかもしれません。もしかしたら、そこがこの作家の魅力なのでしょうか。たぶん、最初からきちんと読めば、この本の良さが分かるのでしょう。頑張って、プロローグを読もうとしましたが、読めない。脳が拒否するのです。たぶん、私の頭はガチガチに固まっているのでしょう。このとき、改めて娘の勉強に付き合う夫は偉い(娘だけで、息子の勉強には関心がありませんが)と思ったのでした。

 1、2時間目は息子の横に座りましたが、4時間目は娘の国語を手伝ったので、娘の横に座りました。向かいに座る息子に目をやると、サクサクと計算ドリルをやっています。あれっ、サクサクし過ぎだぞ。息子側に回って、見てみると。なんと、計算ドリルの後ろの答えを書き写しているのです。
「何で、答え見るの?そんなずるいことしちゃ駄目だよ」
「答えなんか、見ていないよ。問題を解いているんだ」
などと、もっともらしい言い訳をちゃんとしてしまう、息子。全く、目が離せません。
自宅学習は、ダイニングテーブルで
4時間目が終わって、ランチタイムです。娘が「今日はメキシカンが食べたい!」というので、とりのひき肉は解凍してあります。具材を包む薄焼きパン「トルティーヤ」は夫が昨日買ってきて冷蔵庫に入れておいてくれています。子どもたちが作ることになりました。ランチ時間厳守なので、「急げ、急げ!」と娘が息子に号令をかけます。娘がひき肉を調理し、息子が野菜を切る担当です。赤タマネギを切る息子は涙が出ないように、水中メガネで防御。子供って、本当に面白いですね。


 さて、子どもたちが、ひき肉、タマネギ、レタス、チーズ、ミニトマトをそれぞれ小皿に入れて、トルティーヤは大皿に入れてカウンターに準備してくれました。「ママ、出来たよ!」と呼ばれ、キッチンへ。子どもたちとおしゃべりしながら、具材をトルティーヤの中に入れて、くるくる丸めて出来上がりです。とても、美味しかったです。


 昼食の後の5時間目、娘は「美術」、息子は「体育」。娘は、2月28日に赤ちゃんが生まれたばかりの担任の先生にプレゼントするための絵本を描いています。息子は雨の中、外で縄跳び。縄跳びの後は、娘にセットしてもらったエクササイズのビデオを見て、真剣に体を動かしています。息子が通う水泳教室もかけっこ教室もコロナ対策でお休みですので、運動不足なんです。

 このように自宅学習初日は無事、終わりました。何だか、とっても楽しかったです。

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