2020年3月28日土曜日

コロナ対策 インターナショナルスクールの決断

 娘の通うインターナショナルスクールの校長先生から27日、保護者宛てに衝撃的なメールが送られてきました。新型コロナウイルスの感染リスクを下げるため、今年度の授業はすべてオンラインで行うというのです。つまり、年度が終わる6月中旬まで学校はなしということ。休校は3月2日からですので、3か月半の在宅学習となります。加えて夏休みが8月末までありますので、子どもたちはほぼ半年間、家にいることになるのです。

 メールの後、同学年のお母さんたちのグループラインがざわつきました。ラインにあふれたのは、血の気が引いた表情や涙を流す顔のスタンプ。皆、他のインターナショナルスクールの動向を気にしており、集まった情報によると、こんな大胆な決断をした学校はまだないようです。

 娘は9年生(日本の中3)ですので、オンラインでの在宅学習はできます。が、やはり、子供は特別な事情がない限り、毎日学校に行って学ぶほうが良いに決まっています。かつ、テストはどうするのか、体育など在宅では難しい科目はどうするか、成績はどうつけるのか、遅れはどう取り戻すのかなど心配は尽きません。感染リスクがありますので、気晴らしの外出もできず、旅行もできません。

 同じくメールを見た夫も、「欧米や中国に比べて日本は感染者がずっと少ないのに、何で今決めるんだ?」と憤っていました。小池百合子東京都知事は今を「感染拡大の重大局面」とし、今週末の外出自粛を都民に要請。都内の新規感染者数は昨日まで3日連続で40人台となりましたが、それでもやはり、学校を6月まで休校にするほどの危機的状況ではない気がするのです。

 厚生労働省によると国内の感染者数は28日12時時点で1499人(クルーズ船を除く)で、10万人を超えた米国や8万人超のイタリア・中国に比べて、格段に少ない。娘の学校では海外から来ている人も多いのですが、日本は欧米やアジアの国々と比べて感染者が少ないですので、日本にいるほうが安心という考えすらあるぐらいです。

 また、文部科学省は2月末全国の小中高校に対して一斉休校を要請していましたが、4月の新学期から原則再開することとしています。それに向け、マスク着用や換気の徹底などの感染防止対策を盛り込んだ指針を公表しています。このような中、なぜ、娘の学校は独自の判断をしたのでしょうか。

 まず、考えられるのは、米国の流れに準じたということ。たとえば、シカゴに住む姪たちの学校はすでに6月の年度末まで在宅学習に切り替わっています。イリノイ州は感染者数が少ないほうですが、それでも年度末まで休校です。

 そうこうするうちに28日の夜、東京都が新たに63人の感染者を確認したと発表しました。そのうち29人が、前日までに40人の感染が確認された台東区の病院の関係者です。1つの施設で爆発的に感染者が増えています。

 新規感染者63人のうち2人は、私が通院する国立がん研究センター中央病院の看護師でした。病院は同じ病棟で働く看護師らを自宅待機にし、入院患者や医師など150人にウイルス検査をするそうです。

 これらの情報を伝えると、夫は「学校の決断は正しいのか、正しくないのか判断できないなぁ」とつぶやきました。娘の同級生のお母さんたちは「うちの学校だけよ。年度末までオンライン学習なんて」という人がいる一方、「たぶん、他のインターも続くと思うわ」というお母さんなど意見はさまざまでした。 

 来週、新型コロナウイルスの対策について話し合う政府の専門家会議が開かれ、学校再開に向けての対策について検討することになっています。その動きを注視し、娘の学校の判断について見極めたいと思います。

 
 

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