2020年3月25日水曜日

父への報告 

 3月24日は父の命日です。父が大好きだった和菓子を遺影の前にお供えし、桜の切り花を添えました。あの日も桜が満開でした。私はその日父が亡くなることなど全く予想もせず、また、予感もなく、家族と一緒に桜の名所で花見をしていました。新千歳空港行きの最終便には間に合いませんでした。

 私にはあまり関心がないように感じられた父でしたが、お通夜のとき、従妹から私は父の自慢の娘だったと聞かされました。「仕事の出来る人」と評価されていた父は、あちこちに頭をぶつけながらも懸命に仕事をしていた私を密かに応援してくれていたのかもしれません。

  昨年、父の7回忌の日、私は闘病記を出版しました。私のすべてを注いだこの本の発行日は父の命日にしようと決めていました。


 出版後、1年が経ちました。1年間で880冊の本が、旅立って行きました。父に昨日、その報告をしました。「どなたかの役に立っていればいいな」と、父もあの世で喜んでくれていると思います。

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