2025年6月20日金曜日

昭和な食べ物

  先日、娘とフェイスタイムで話しているときに、「ママは昭和の人間だよねぇ」としみじみとした表情で言われました。たまたま、娘がキーウイにヨーグルトをかけ、その上に食物繊維がとれるという「チアシード」を振りかけていたときです。

 娘は毎日それを食べているので、「飽きない?」と聞くと、娘は「ぜんぜん。ママにとってのトーストだよ」と答えたのです。娘は続けました。「ほら、ママってトースト大好きで、毎日食べても飽きないじゃん。それと同じ。ママは朝食でトーストを食べるのがおしゃれだった昭和の人間なんだよねぇ」と言います。

「トーストが好きだと、昭和感がでちゃうの?」

「そうだよ。私たちなんて、トーストなんて食べないもん。スムージーとか、ヨーグルトとかだから。まぁ、パンを食べる人もいるけど、トーストにはこだわらないよ」

 トーストに”昭和”のイメージがあるなんて、びっくり。ちょっとグーグルで調べてみると、昭和40年代にオーブントースターが家庭に広まり、手軽に食パンのトーストが食べられるようになったらしい。そうかぁ、私はそういう世代なんだ、と実感。私が子どものころの朝食は、トーストにバターでしたから。

「確かにママが若かったころは、厚切りトーストとか、フランスパン風のトーストとか、胚芽入り食パンのトーストとか、いろんなトーストを食べていたなぁ。厚切りトーストなんてとっても美味しくて。でも、カロリー高いから、もう食べられないけど」

「あははっ」

 娘との会話が終わり、改めて考えてみると、娘の定義による”昭和な食べ物”は、それが家庭に持ち込まれたときは新しかったけど、定着した後には古さを感じるもののようです。肉じゃがのような、時代が変わっても”日本人のお母さんが作る美味しい和食”とは違います。

 欧米から入ってきた料理を日本風にアレンジしたものかもしれません。たとえば、パスタのナポリタンのようなお料理。ナポリタンは私は好きですが、娘や夫は絶対に食べません。ケチャップをパスタに絡めるなんて、とんでもないという人たちですので。

 考えてみれば、私が母から受け継いだ料理で、娘の言う”昭和な食べ物”がいくつかあります。これはおそらく、母が当時工夫したり、新しく取り入れたりした料理です。たとえば、コーンとベーコン、タマネギを炒めたもの。缶詰のコーンが普及し始めたころに、お料理好きな母が作ったものなのでしょう。

 私は缶詰のコーンを使ったこの一品が大好きですが、夫と娘は絶対に食べません。たとえば、これがゆでたコーンをほぐして炒めるなら食べます。でも、缶詰は食べません。ホールトマトで作ったソースを絡めたパスタは好きですが、ケチャップを絡めたパスタは嫌いなのと同じです。チーズはパルメジャーノレジャーノやコンテは好きですが、プロセスチーズは食べないーも同じ。

 それに比べて、息子はあまりこだわりがありません。缶詰のコーンの炒めものを息子に作ってみたら、息子が好きだということが分かり、それからは息子と自分のために作っています。

 さて、私は今朝もトーストを食べました。最近、トーストは老化を促進する”糖化”した食べ物として敬遠されているらしいですが、そんなこと気にしません。やっぱり、美味しいものは美味しいですので。

 

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