2025年6月16日月曜日

夫が出張へ

  夫が今日から1週間の日程でシンガポールに出張です。夫の会社はイギリスが本社で、本社やアジア各地からCEOやら何やらが来て打ち合わせらしいのです。夫は環境コンサルティング会社で、アジア全体のセールス部門を担当しています。

 今日は夫に「あなたは十分に家族に尽くしてくれたから、あとは自分が会社でこうありたいというところを目指して!」と送り出しました。

 このブログで何度か書きましたが、改めて夫と私の出会いから現在に至るまでをつづってみます。私と夫はアメリカの大学で知り合い、長距離で行ったり来たりしながら、30代で夫が日本の外資系企業に転職する形で結婚しました。

 私がアメリカに行くか、夫が日本に来るかで何年間もせめぎ合いましたが、私は日本語で書く新聞記者のため日本に場所が限定されること、一方、夫は英語ですので世界中どこでも通用するため、日本にある英国本社の会社に転職したのです。夫は今もその会社に勤めています。

 私たちは2001年に結婚。私は当時東京で仕事をしており、給料も夫よりずっと多かったのです。ですが、夫がこちらに来て間もなく体調を崩し、がんを発病。その後がんの再発・再々発や関連疾患などで私は仕事が出来なくなり、夫が家計を一人で担わなくてはなりませんでした。

 私が稼いでいたときは、あまり仕事も熱心ではなかったのですが、私が体調を崩してから頑張り出し、数年後には共働きのときの収入を一人で稼ぐようになりました。

 夫の優先順位ははっきりとしていて、一番が家族、そしてそれ以外は仕事を含めて2番です。どんなときも家族を優先してきました。短気なので沸点が低く、いつも何かしらでキレていて、私はその怒鳴り声で寿命が縮まる思いなのですが、子どもたちは慣れたもので、キレる夫をくすくすと陰で笑っています。娘など、夫が車の運転中にキレて怒鳴っていると、「いやぁ、ダディは単純でいいなぁ。元気でるよ」と言います。このコメントには仰天しました。

 キレることが多くても、こうして子どもたちに大目に見てもらえるのは、夫の子どもたちへの深い愛情からだと思います。基本的にいい人間なのです。義母は夫のことを「nice man」と表現していますし、私の母も「あんたは幸せだ」と言いますので、いい人間であることは家族皆が認めています。

 夫は出世には興味がなく、「会社にとって自分が価値があり、それに見合った収入があればそれでいい」というタイプ。社内政治で対立するどちら側にも付かず、常に真ん中にいます。そして、中立的な立場で会社に貢献し続けることで、出入りが激しい外資系会社の中でも首を切られる心配もなく順調にここまで来ました。

 家族を支えてくれる夫には、ここで仕事人生の最後の挑戦をしてほしいなと思っています。この1週間で上層部とコミュニケーションを取ることで、今後につなげてほしい。これまで支えてもらった分、これからは私が支える番です。

 

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