2025年9月14日日曜日

結婚式の後に

  結婚式は夜9時過ぎに終わりました。ホテルに帰って眠り、翌朝は息子も娘も私も午前5時過ぎに目が覚めました。私たちの4日前に来ていた夫は時差ボケもなくなっていましたが、結婚式の前々日夜に来た私たちはまだ体が時差に慣れていません。年を重ねてくると飛行機が離陸して間もなく現地時間に意識を合わせて睡眠を調節できるのですが、一番若い息子は眠気が我慢できないらしく、大人たちが踊っていたパーティの後半はずっと車の中で寝ていたほど。

 朝食のビュッフェが開くのは午前6時。それまで、おしゃべりをしながら待つことにしました。実は前日の朝、午前4時半に起きた娘と息子が私たちに何も言わずにホテルの近くにあるマクドナルドに行き、夫に叱られたのでした。

 マクドナルドは午前5時に開くことが分かった子どもたちは気持ちを弾ませ、お散歩がてら行ったようですが、ここは日本よりずっと注意が必要なアメリカです。あちこちで銃の乱射により、一般の人々が被害にあっています。近年は高校や大学など学校でも、同様のことが起こっています。

 夫は、知り合いの奥さんが早朝ジョギングをしていたときに見知らぬ人に銃で撃たれ亡くなったこともあり、かなり神経質になっていました。「子どもたちだけで早朝や夜の外出は絶対しないこと。マクドナルドが食べたかったら、ダディを起こすように。車で連れていくから」と何度もしっかりと言い聞かせていました。

 さて、朝食のメインは自分で焼くワッフルでした。専用の機械に、生地を入れて待つこと数分。こんがりと焼き上がったワッフルの上にたっぷりとシロップと生クリームをかけて、バターも付けて、いただきます。そして、ソーセージやスクランブルエッグ、ヨーグルト、果物、コーヒー。高カロリーですが、美味しい朝食でした。

ホテルの朝食
 
 娘がいいます。「ばあち(私の母のこと)とじいじが毎年連れていってくれた温泉の朝食は美味しかったよね。和食と洋食の両方があって、たくさん種類があって…」。日本では、温泉や大きなホテルの朝食はだいたい両方が提供されますので、懐かしく思い出したのでしょう。

 そういえば、私と息子、夫が夏に行ったニセコのホテルでも朝食がとても豪華でした。娘に「いくらが食べ放題なんだよ。皆、ご飯の上にたっぷりかけていた。ママも食べたよ。本当に美味しかった」と説明すると、「えっ、それ、すご過ぎ。いくら、食べたーい」。

 朝食を終え、ひと休みをして荷物をまとめました。義父母の家で家族でブランチを取るとのこと。義兄と奥さんはホテルから直接車でミネソタ州、従姉妹と家族はオハイオ州へ帰っていきました。もう1人の従姉妹は飛行機でコロラド州へ。 

 シカゴの家に戻ると、義父母がキッシュ、ドーナツ、マフィン、果物、ヨーグルトなどの朝食を準備してくれていました。義弟とパートナー、そしてパートナーのお姉さん、もう1人の義弟と家族、姪とパートナー、甥とフィアンセもそろいました。

 義弟とパートナーは前日渡した私たちの贈り物を持ってきて、義父母に見せていました。贈ったのはターコイズ色の四角い大皿とお揃いのゴブレット(和食器)、そして富士山の絵が描かれた壁掛けです。

 2人ともとても喜んでくれました。パートナーは感謝の気持ちがある人で、新しい家族と親しくなろうと努力をしていました。私は義弟の昔の恋人にも会ったことがあります。その人も努力をしていましたが、何となくぎこちない感じがあったのを覚えています。でも、今のパートナーは元々が明るく、人への気遣いも、自然に出来る人なのでしょう。義弟が結婚の相手として選ぶ理由が分かりました。

 ブランチの後、義弟とパートナーは新婚旅行でメキシコへ旅立ち、もう1人の義弟とお嫁さん、姪はミシガン州、甥とフィアンセはワシントン州、姪2人と姪のフィアンセはサウスカロライナ州に帰っていきました。

 お天気が良かったので、私たちも外出しました。息子から「シカゴのダウンタウンに行ったことがないから、行ってみたい」とのリクエストがあったのです。シカゴはニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ全米3位の人口を誇る都市。息子も興味があったのでしょう。

 ダウンタウンには美術館や公園、屋外コンサート場があり、とても賑やかでした。ちょうど夜に開かれるであろう、コンサートのリハーサルが行われていて、たくさんの人が芝生や階段に座りながら、聞いていました。私たちもしばし、聴き入りました。

シカゴの中心街にあるミレニアム・パーク

観光名所ともなっている、鏡のような巨大アート

  ダウンタウンはミシガン湖に面していますので、湖岸にも行きました。ランチは公園内でメキシコ料理のタコスを。公園内を歩く人も、コンサートを聴く人も、タコスを食べる人も、皆のんびりとして楽しそうで、いいなぁと思いました。中心街は大きなビルが建ち並び、息子いわく「東京みたいだね」とのこと。

昼食はタコス。唐辛子の顆粒をまぶしたドリンクも。辛かった


ミシガン湖を眺める娘と息子

 帰宅後、義父母が夕食にピザをオーダーしてくれました。義父母の家に滞在する姪とパートナー、そして私たち家族だけの静かな夕食でした。

 翌朝は夫と息子と私が、午前7時にオヘア空港を出発し、カナダ・トロント経由で東京・羽田空港に戻ることになっていました。午前5時に義父の運転する車で空港に向かいますので、義母とはまたしばしのお別れです。

 義父母は元気でしたが、数年前に会ったときより歩きもゆっくりとしていました。以前のようにハワイや西海岸など東京とシカゴの真ん中辺りで会うことが出来なくなった今、もう少し頻繁にシカゴに来ようと思ったのでした。

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