2025年9月11日木曜日

結婚式で着るドレスは?

  今回、義弟の結婚式・パーティに出席するにあたり、最後まで迷ったのが着る服でした。夫はスーツ、息子は制服と簡単ですが、女性は夏用のドレスと秋用のドレスは袖の長さが違います。暑い場合はいいのですが、寒さ対策が難しい。

 まずは、メルボルンに住む娘です。「持っていった夏用のドレス2枚あったでしょ。あれが今でも入るかどうか、確認してね。もし、今一つだったら、ドレスを買いに行ってね。ノースリーブでは寒いから、半袖がいいと思う」。でも、娘は何度言っても着てみてくれません。で、出発の10日ほど前にこんな提案をしてきました。

「ねぇ、ママ、考えたんだけど、振り袖が着たいの。振り袖を着る機会なんてこれからあると思えないし、せっかくなら着たい。ユーチューブでたくさん着物の着方を教えてくれているから、それを見ながら着付けをしてもらえる?」

 うーん。ユーチューブを見ながら、着付けをしたこともない私が振り袖を着せるー。これは無理だろうと思いましたが、娘の気持ちも分かります。背の高い娘のために特注で仕立てたあの振り袖。もし、大学卒業しても日本に帰ってこなかったら、あのまま、箪笥の中に仕舞ったままになってしまいます。でも…。

「でもさ、ママ、着付けはしたことがないし。卒業式に着るなら、今からママが着付けを習いに行って、着せてあげることは出来るかもしれないけど、10日後の結婚式となると…。準備も大変だし、持ってくのもスーツケースに入れるとシワになるから、機内持ち込みだろうし。あっちに何とか持って行って、ユーチューブを見ながら着せて、帯をきつく締めるところなんかはダディに手伝ってもらって出来たとしても、パーティで着崩れたりすると思うよ」

「ママ、アメリカ人はそもそも何が正しい着物の着方か分からないじゃん。ほら、メルボルンの美術館でも『ザ・キモノ』とか言って、着物を着て仁王立ちしたアジア人モデルのパネルが堂々と展示されていたじゃん」

 確かに…。あの写真を見たときは、驚きました。着物を着て、仁王立ちです。相撲力士でもあるまいし。何でもありなんですよね、海外に行くと。

 母に相談してみました。母は娘に甘いですので、「まぁね、言っていることも分かるわ。何とか着せてあげて」。お母さん、もし、あなたが私の立場だったら、一顧だにせず、「何言っているの!着物を海外に持って行って着せるなんてどれだけ大変か分かっているの!」と私を叱り飛ばしたでしょう。

 ちょうど直前にヘアカラーの予定を入れていましたので、行きつけの美容室のスタイリストさんにも聞いてみました。そのスタイリストさんには以前、私の着物の着付けをしてもらったこともあります。

「大変だと思います。普通の着物なら何とか着せてあげることは出来るかもしれません。でも、振り袖は…。一番大変なのが帯です。それに、一旦着崩れてぐちゃぐちゃになるとそこから直すのがかなり、難しいです。それに、お食事もするんですよね。こぼさないように、お母さんが始終気を付けなければなりません。そして、一旦食べ物を落としてシミが付いたら、それを帰国後にクリーニングに出すことになります。着物のクリーニングは高額で、かつクリーニングをしてもらう所を探して持っていくのも面倒です。私は、娘さんを何とか説得したほうが良いと思います」

 着物の着付けが出来る人のアドバイスが、最も現実的でしょう。もう一人、同じ年頃の娘さんがいる知り合いに聞いてみました。が、もう、出来る出来ないの判断を超えることみたいで、「うーん、私、着物の着付けをしたことがないので、正直分かりません。海外に着物一式を持っていって、ユーチューブ見ながら着付け…。ただ、頑張って!としか言えないです」。そうだろうな、と思いました。

 で、娘に、振り袖は帯を締めるのが大変で素人には難しいこと、パーティは6時間ぐらいに及ぶこと、食事のときはかなり注意をしなければならないので楽しめないかもしれないこと、シミを付けてしまったらクリーニングが大変なこと、着崩れたときはまた会場のどこかでお直しをするのはおそらく大変だろうとうこと、を説明しました。娘は「そうかぁ、残念だけど、そんなに大変なら、諦めるかな」と言ってくれました。ほっとしました。

 娘は手持ちのドレスを前日に試着し、入ることを確認して写真を送ってくれました。そして、私たちは念のために金曜日の午前中(私と息子がシカゴに着くのが木曜日夜)にモールに行って娘のドレスを買ってあげる予定を立てました。これで、娘のドレスの心配はなくなりました。

 で、次は私です。手持ちのドレス・ワンピースの中であれこれ迷い、結局3枚を選びました。結婚前から持っているマキシ丈でノースリーブのドレスと、10年ほど前に買い子どもたちのヴァイオリン発表会や卒園式で着た長袖で紺色の膝丈のワンピース、そして数年前に買ったシャンパン色の長袖シースルーブラウスとAラインスカートです。

 東京はまだ真夏の暑さですが、イリノイ州とウイスコンシン州は私の故郷・札幌ぐらいの気候でちょうど気温がガクンと下がったり、再び暑くなったりと、日々の気温の寒暖のが激しい時期です。いずれでも対応できるように、この3着を選びました。そして寒さに備えて、シャンパン色のカーディガンを持ちました。

 ロング丈のワンピースと膝丈のワンピースはラルフ・ローレン、そして、シャンパン色の上下はZARAです。やはり、ラルフ・ローレンの服は品物が良く、20年経ってもスタイルが古くならないので、有り難い。

 結局、金曜日にはシカゴのモールで娘にワンピースを買い、寒いときには持参したカーディガンを着ることに。私はマキシ丈のノースリーブのドレスを選び、金曜日、義母からもらったゴールドのショールを羽織ることにしました。このショール、ドレスにぴったり合っていて、びっくり。義母が選んでくれる贈り物は、いつも素敵なのです。

 

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