2022年8月14日日曜日

リバプールからの報告 ②

  イギリス国内を旅行し戸惑ったことは、誰もマスクをしていないことと物価が高いこと、そして驚いたのは入れ墨をしている人がとても多いことです。

 新型コロナウイルスの新規感染者が再び爆発的に増えたときに成田空港を出た私たち。まず、日本航空とコードシェアをするフィンランドの「FINNAIR」の客室乗務員がマスクをしていないことに仰天しました。

 「飲み物はいかがなさいますか?」と男性の客室乗務員が顔を寄せてきたときには、動揺しました。私の声が聞こえなかったらしく、聞き返されたので、マスク越しだと聞こえにくいのかもーと思い咄嗟にマスクを外して注文してしまいました。その客室業務員が注文を繰り返したときに、息が私に吹きかかったように感じ、不安になりました。フィンランドではマスク非着用になっていても、このような密閉された空間ではせめて乗務員は配慮をしてほしいなと思いました。

 イギリスでも、マスク非着用はもう標準になっているようで、マスクをしている人を探すのが難しいほど。でも、私たちは帰国時にPCR検査をしなければなりませんので、マスクはしっかりと付けていますが…。

 次に戸惑ったのは物価の高さです。成田空港で円をポンドに替えたときは1ポンド167円でかなりの円安でしたので、それも理由なのでしょう。ひと足早くイギリスに着いていた娘からも、物の値段の高さは聞いていましたが、本当に高い。ファストフードでさえ、1200円以上は当たり前です。レストランでパスタなど普通のランチを頼んでも、家族4人で7,8千円になります。ですので、ランチをレストランで食べたときは、夕食はスーパーでハムやチーズ、サラダ、バケットなどを買ってホテルで食べたり、サブウェイなどファストフードの中でも野菜を多く取れるものを食べることにしました。

 そのほか、かなり驚いたのは入れ墨をしている人の多さです。数年前にアメリカを訪れたときにも入れ墨を入れている人が多いことに気付きましたが、イギリスはアメリカと比べてもより多いような気がしました。アメリカでは腕や肩、足などにワンポイントで入れている人が多かったのですが、イギリスでは腕全体、足にも広い範囲で入れている人が目立ちました。

 リバプールでも、中年の男女や若者も気軽に入れている感じが見受けられ、本当に驚きました。マッチョな中年男性が腕全体に入れていれば、何となく怖い感じがしますし、若い女性が入れていると、娘を持つ母親として「あんなに美しい白い肌にもったいないなぁ。将来、その入れ墨が嫌になったらどうするのだろう?」と心配になります。小さな子どもを連れている普通のお母さんやお父さんたちが入れ墨をしているのを見ると、「近い将来、子どもたちも入れるようになるかもしれないな」とも思い、残念な気持ちになりました。

 夫によると「アメリカ人で入れ墨を入れている人の割合はたぶん、3割は超えている」ということですが、イギリスの街を歩いていたり、スーパーで買い物をしていて、すれ違う人の中で入れ墨をしている人の割合もそれぐらいだと思いました。それほどに、多い。日本人も近い将来、そうなるかもしれないと心配になりました。

 さて、ネガティブな話が続いてしまいましたので、リバプールで気付いた良い点についてお話ししたいと思います。リバプールの人は「人生を楽しんでいる」という印象を持ちました。街を歩いて、店外のテラス席で食事をしたり、友人同士で歩いていたりしている人達が、とても楽しそうなのです。豪快に笑っている人が実に多い。特に、男性が男友達らとビールを飲みながら、スポーツの話で盛り上がっているのでしょうか、にぎやかに語り合っている雰囲気が良かった。

 ダウンタウンのあるパブでは、ビートルズの衣装を着た男性が、外のテラス席に設けられた電子ピアノを弾きながら、「ヘイ・ジュード」を歌い始めました。客たちがビールを片手に楽しそうに一緒に歌っていました。あぁ、人生を楽しむってこういうことなんだなと通りすがりの私まで、幸せな気持ちになりました。私も夫も立ち止まって、一緒に歌いました。夫が、それは嬉しそうな表情で大声で歌っていました。

演奏者に合わせて、客らも一緒にビートルズの歌を歌うリバプールのパブ


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