2025年4月2日水曜日

母 救急病院へ

  顔から足先まで左半身が全部しびれていた母は昨日、2つの病院で診察を断られ、息子と夫に付き添われて我が家に戻ってきました。私は研究室にいましたが、母からは「家に帰りたい」というメッセージが来たため、家路を急ぎました。とにかく私が帰宅するまで待つよう母を説得しました。

 私が帰宅したのは午後4時半。母の様子を見ても、やはり、母のマンションに帰らない方が良いと判断しました。母も私に「帰りたい」とメッセージを送ったきたものの、夕方になり手足や顔のしびれが強くなってきて、不安が増してきているようです。

「お母さん、昭和医科大学病院の脳神経外科に電話してみるね。不安な気持ちで夜を過ごすより、今からでも診てもらえるなら行こう」

「分かった」

 同病院は我が家から比較的近く、私も病気で何度もお世話になり、息子を出産し、また、子供たちも救急外来でお世話になりました。母も昨年の11月に今回のしびれの症状を診てもらうために脳神経外科にかかっていました。が、MR検査の予約をしていたのにも関わらず、恐ろしくてキャンセルしてしまったのです。ですので、母としてはきまりが悪くて行きたくないと言っていました。

 私としては行き慣れており、母のカルテもある同病院に最初から連れていきたかったのですが(夫からもなぜ昭和医科大学病院じゃないの?と聞かれていました)、母の気持ちを尊重し、別の病院を2つ探し、家族全員で母をサポートしました。が、その2つの病院で断られたので、母も観念したようです。

「お母さん、MR検査をキャンセルしたときもドタキャンではなく、きちんと連絡をしてキャンセルしたんだから、気にする必要はないよ。お母さんはお年寄りだから、医療者も事情を分かってくれるよ」

「うん。もう2つの病院に断られたから、納得した」

 昭和医科大学病院に早速電話をし、脳神経外科に電話を回してもらいました。4時45分でした。看護師さんが出てくれ、診療時間があと15分しかないので、救急外来に行くようすすめられました。

 早速、支度をして家を出ました。タイミング悪く車を車検に出しており、さらに昨日は雨。タクシーを拾おうとしても拾えません。タクシーのアプリをダウンロードしましたが、使い方が今一つ分かりませんでした。時間ばかり経ってしまうので、雨でしたが歩いて駅に行き、電車で病院まで行くことにしました。

「お母さん、ごめんね。タクシー拾えない。寒いけど電車で行こう」

「私は大丈夫だよ!」と母。母はこういうときは俄然しっかりしますので、助かりました。二人で「タクシーのアプリを使えるようにしなければね」と苦笑しながら、駅まで歩きました。

 電車に乗って、昭和医科大学病院の最寄り駅で降り、同病院の救急外来へ。受付の人は大変親切で、すぐ対応してくれ、間もなく診察をしてもらえることになりました。夫にその旨メッセージを送ると、夫からは「この病院は僕の家族の緊急時にはいつでも対応してくれる。ありがたい」と返信がありました。その通りです。

 診察室のベッドに寝て、問診を受けた母。母も私も父が脳梗塞で左半身が不自由になったので、母の症状から脳梗塞を一番心配していました。医師(若くて、綺麗で、誠実そうな女性医師でした)も私たちの心配に理解を示してくれ、MR検査を手配してくれました。ちょうどそのころ、自宅でのウェブ会議を終えた夫が駆け付けてくれ、母が乗った車いすを押して、検査室へ一緒に行ってくれました。

 検査結果では脳には異常がないという説明を受けました。そして、「しびれは脳の問題ではないようです。明日以降、整形外科を受診してください。今日はしびれに効くお薬を2種類出しますね」とのことでした。スタッフの皆さんにとても親切にしてもらい、救急外来を出ました。夜9時を過ぎていました。

 雨が降って寒かったですので、母に病院内で待っていてもらい、私と夫で病院外の薬局へ。タクシーのアプリをダウンロードしている夫がタクシーを呼んでくれ、3人で我が家に戻りました。家に着くと、ちょうど英語塾に行っていた息子が帰宅しました。

 母には娘のベッドで寝てもらうことにしました。夕食をとり、薬を飲み、お風呂に入ってくつろいだ母は、しびれも少し良くなったと言います。

 ところで我が家の構造は、1階の娘の部屋の天井の3分の1は2階の息子のベッドになっており(ロフトみたいな感じです)、娘と息子がベッドに寝て、おしゃべりが出来るようになっています。昨日は母が娘のベッドに寝て、私が息子のベッドに寝ました。少しおしゃべりをしましたが、母はすぐ眠りにつきました。そして、いびきをかいて、熟睡していました。

 母は毎晩夜中にしびれで目が覚めると言っていましたが、昨日はそのしびれも軽くなり、いつもより寝られたようです。脳梗塞ではないと分かり、家族と一緒にいる安心感があったのだと思います。

 今日は昭和医科大学病院の整形外科に母を連れていきました。医師が母の手足の様子を丹念に調べ、首のレントゲンとMR検査を手配してくれました。その結果は来週の水曜日に出ます。

 2日間ドタバタしましたが、とりあえず母は今日明日にも体調が悪化するような病気ではないことが分かり、安堵しました。また、家族全員で母をサポートできたことをとても嬉しく思いました。今日の午後、母はマンションに戻りました。夜、しびれで目が覚めることがないよう願っています。

 


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