2025年4月14日月曜日

遂に室蘭へ

 先週の金曜日、遂に念願の室蘭に行きました。この街は新聞社勤務時代の初任地で、訪れたのは30年ぶりです。

 友人のなおみちゃんが車で迎えに来てくれました。地元紙の記者をしていたなおみちゃんとは仕事を通じて出会い親しくなり、室蘭を離れた後も年賀状や手紙、メールでずっとやり取りをしていました。「今年こそ会いたいね」と言い合ってきたものの、互いに子育てに忙しく(同い年の娘がいます)、室蘭と東京と離れていることから、なかなか実現しませんでした。で、今回、「会いたい人には会いに行こう!」と、札幌で新聞社時代の同期会に参加するのに合わせて、前日に室蘭行きを計画したのです。

 なおみちゃんのニコニコ笑顔と姿勢のよいスレンダーな体は当時のままでした。「やっと会えたね」とぎゅっとハグ。目頭を押さえながらしばし再会を喜んだ後は、息つく間もなくおしゃべりです。

 繁華街のある東室蘭駅周辺から、室蘭市役所がある室蘭駅のほうへ向かうと、途中「日本製鋼所」の工場が右手に見えてきました。懐かしい風景でしたので、車を止めてもらい、携帯で写真をパチリ。「新日鉄球場」を通り過ぎると、高校野球取材を思い出しました。高校野球取材は新人記者が最初にする仕事で、スコアブックを付け、一眼レフカメラで選手らのプレーを撮影し、活躍した選手を取材し、記事を書いた当時を懐かしく思い出しました。私は学生時代ソフトボールをしていましたので、高校野球取材は何よりも好きでした。

 次に連れていってもらった室蘭市役所では、庁舎2階にある「記者室」も覗かせてもらいました。「昔と全然変わらないでしょう?」となおみちゃん。記者室も、廊下を挾んで向かい側にある「広報課」も当時のまま。広報課のKさんにはお世話になったなぁ。

 お蕎麦屋さんでランチを食べた後は、「むっちゃんが住んでいた唐松平コーポ、まだあるんだよ!」と当時住んでいたマンションにも連れていってくれました。なおみちゃん、私が来たらあそこに連れて行こう、ここに連れて行こうと計画してくれていたんだろうなぁ、とじんときました。

 マンションの上にある「測量山」という山にも連れていってもらいました。仕事で辛いことがあるとそこに車を走らせ、車の中で大声で泣いたことも思い出しました。ワンワン泣きながら、ハンドルに頭をゴンゴンぶつけて、自分のふがいなさを反省した日々。若かったんですね。

 そして、太平洋を一望できる美しい「地球岬」へ。入社1年目、ここに元旦の初日の出を写しに行ったものの、会社に帰ってフイルムを現像してみると、全然写っていない。真っ青になっていると、その日の担当デスクが私を心配してこっそり地球岬に来て写真を写してくれていたことが分かりました。紙面が何とか埋まりデスクに向かって手を合わせました。あぁ、こういう失敗数知れず。

美しい地球岬

 室蘭と東室蘭を結ぶ「白鳥大橋」。私が室蘭にいたのは開通の数年前まででしたが、他の記者と手分けして、開通に向けての記事を書きました。その白鳥大橋を通って、繁華街のある東室蘭に戻りました。橋から望む海がキラキラと輝いていました。

地球岬から見える白鳥大橋

 海があり、山があり、歴史があり、人々が気さくで優しい室蘭は、やっぱり素敵な街だなぁと改めて感じたのでした。


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