2023年9月11日月曜日

母の日常

  昨日は母の好物のカボチャの春巻きを作ったので、差し入れようと、母のマンションに行きました。夕ご飯の時間を目掛けて行きましたが、残念ながら不在でしたので、合い鍵を使って入りました。

 母の家は私の家と違い、どんなときも整理整頓が出来ています。テーブルの上にあったのは読みかけの本と漢字を練習している途中の紙。本の中身をちらっと見ると、樋口恵子さんが書いた本でした。タイトルは「90歳になっても楽しく生きる」。

 そうかぁ、母は楽しく生きようと努力しているんだ。きっと本を読みながら、忘れがちな漢字を拾っては、練習しているんだろうなぁ。

 85歳になる母がいつもシャープでいるのは、きっと日常的にこんな努力をしているからなのでしょう。私は袋の中から、春巻きが入った容器を取り出しテーブルの上に載せました。枝豆2袋は冷凍庫に。和菓子は仏壇にお供えしました。しばらく待ちましたが、母は帰宅しないので、帰ることにしました。

 マンションを出て自転車に乗ろうとしたところで、母が戻ってきました。

「あらっ、来てくれたの? ごめんね。私、今散歩していたの」

「カボチャの春巻き作ったから、持ってきたの」

「ありがとう。ちょうどこれから夕ご飯食べようと思っていたの。少し、寄っていく?」

「うん」

 再び、マンションへ。母は冷蔵庫の中の作り置きのお惣菜をいくつか出して、「これ食べる?」と聞き、小鉢に入れながら言います。

「ねぇねぇ、このTシャツいいでしょ? この前、ユニクロで買ったの。1500円ぐらいで、こんなに素敵なTシャツ買えるんだよ」

 薄いピンクの可愛いらしいTシャツでした。年を重ねても、こうしてお手頃価格の新しいTシャツを買い、それを着て散歩する母は、偉いなぁと思いました。こういうところは見習わなければ、ですね。


 

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