2024年1月6日土曜日

母の朝食②

  年末の朝、母にのし餅や和菓子など年越しの食べ物を届けにいったときのこと。母はちょうど朝ごはんを食べるときでした。

「大掃除していたから、朝ごはんを食べるの遅くなって…」という母の朝食を見て、感心しました。昨年の夏もたまたま朝食時に母の家を訪れ、綺麗に盛り付けられた朝食を見て驚いたときと同じです。

 この日のメニューは野菜がたくさん入ったお味噌汁、鮭をまぶしたご飯、キャベツの千切り、カニ、ポーチドエッグ、ナスの煮びたし、カボチャの煮つけ、ミニトマト、納豆、枝豆、キムチ、そしてバナナ。おかずは大きな皿に綺麗に盛り付けています。

「お母さん、すごいね。こんなに丁寧に食事作っているんだね」

「そう? 毎日そうしているから、別に丁寧もなにも……。それに作り置いているのを少しずつ付けるだけだから。このカニも久しぶりに買ったんだけど、食べ切れなくて、これがようやく最後のひと切れ」

 意外なことを褒められて、どう反応していいやらという表情の母。「写真うつさせてもらうからね」と、私は携帯電話を取り出し、パチリ。

 母は毎日、こうして自分自身のために、丁寧にご飯を作っているのですね。このように丁寧に食事を作る高齢者は、いや、高齢者でなくても、なかなかいないだろうな、と思います。元々、母は食べることをとても大切にする人でしたが、高齢になっても、それは変わらないようです。

 母がいつまでもシャープで、元気にいられるのは、このように食事を大切にするからだなと思います。天国にいる、とし子叔母さん(母の姉)もそうでした。料理が大好きで、90歳を越えても一人暮らしで、自分で買い物に行って食材を吟味し、食事を作っていました。そして、亡くなるまでボケませんでした。

 母にはいつまでも、こうして、丁寧に暮らしてほしいと願っています。

 


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