無事、東京の家に戻り、夫と息子との日常に戻ると、恐山での2日間がどれほど日常とかけ離れたものであったか、実感します。
私が恐山に行ったのは10月23、24日の平日でしたので、夫に24日の朝の息子のお弁当作りを頼んでいきました。おかずの下準備をして冷蔵庫には入れてありましたが、夫が苦笑いをして答えました。
「君が作ってくれていた蒸し鶏と冷凍の枝豆をお弁当箱に入れたよ。紅鮭をほぐしてくれていたのをおにぎりの具にした。でも、おにぎりはうまく出来なかった。難しかったよ」
夫が息子に作ったおにぎり…。その話を聞いて、父のおにぎりを思い出しました。父のおにぎりを思い出したのは久しぶりでした。
父は私が小さいころ、何度かおにぎりを作ってくれたことがありました。父のおにぎりは丸くて、ソフトボールのように大きかった。その丸い、ソフトボールのようなおにぎりが私は好きだった。懐かしくて、懐かしくて、涙が出ました。
恐山への旅で、父の懐かしい思い出が一つ増えました。そして、息子にも「ダディが作ってくれたおにぎり」という思い出が出来たと思います。
楽しい、心地良い旅ではなかったけれど、納得できた、良い旅だったと思っています。
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