2022年1月7日金曜日

お正月に泣いた

  皆さま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。皆さま、どのようなお正月を過ごされましたか? 我が家は例年通りの穏やかなお正月でした。

   元旦は母の招いておせち料理を食べました。毎年作る「うま煮」は子どもたちがあまり好みませんので、今年はチャーシューに挑戦してみました。子どもたちに大好評で、ほっ。来年からおせち料理のメニューに加えることにしました。豆きんとんもまぁまぁの出来。


 この後、地元の神社に初詣へ。もう十数年ここの神社に行っていますが、今年ほど参拝者の列が長かったことはありません。コロナ禍、皆さん思うところがあって地元の神社にお参りしたのでしょうか? それとも今年は遠くの神社ではなく、近くの神社でーと考えたのでしょうか?

 2日は母のマンションに行き、私たちはお寿司を子どもたちはピザをご馳走になりました。夕方から、娘のリクエストに応えてカラオケへ。この冬休みの娘から私への要望は①ラーメンを一緒に食べに行く②カラオケに一緒に行く③美容室に連れて行く④弓道着を買いに行く⑤睡眠障害の病院に連れていくーです。⑤については次の機会に説明しますが、とりあえず、着々と娘の要望を叶えていくことにしています。

 カラオケは数年前に一度連れて行きましたが、新型コロナウイルスの感染が広がったため、その後は連れていけませんでした。今回の、子どもたちとの2回目のカラオケ(夫は不参加)は、思っていた以上に楽しかった。

 前回はほとんど見ているだけだった息子も小4になり歌える曲も増えました。娘は先日お友達と行って練習したこともあり、レパートリーがたくさん。私も昔の歌を歌い、楽しみました。本当に久しぶりですので、声はあまり出ませんでしたけど。

 娘が歌ってくれた曲の中に、「沈丁花」という歌がありました。若い男性のグループ「DISH//」が歌っている曲で、中学受験を描いたテレビドラマ「二月の勝者 絶対合格の教室」の主題歌です。

「いつもいつもありがとね。なんでそれが言えないのだろう。…平凡でごめんよ母さん。ただいま『おかえり』あと、あのさ。いつもいつもありがとね。なんでそれが言えないのかな。『選ぶ道より、選んだ勇気じゃない?』 そう言ってくれたあなた」

「平凡でごめんよ母さん」で泣きました。涙が止まりませんでした。中学受験に向けて勉強する息子に重なりました。

 中学校受験を決めたのは私です。息子の通う小学校の同級生の多くが中学校受験に向けて塾通いをする中、「中学校受験をさせない」という確固たる”教育方針”を持ち得なかったのは母親の私です。

 中高一貫校に入り、息子の大好きなスポーツに打ち込んでほしい。皆が塾に通って先んじた勉強をする中、娘がかつて地元小学校で抱いた疎外感を息子に抱いてほしくない。期待と不安が入り混じった気持ちで息子の中学校受験を決めました。

 塾のほかにいくつも習い事をさせているのは、息子の将来に何らかの役に立つと思うからです。趣味で楽器を弾けることは、息子の人生を豊かにするに違いない。そう考え、バイオリンを習わせています。練習する時間はほとんどありませんが、週1回弾くだけでも意味があると考えています。

 水泳教室やかけっこ教室も、息子の得意なスポーツを続けたら、それが息子の自信になると思うからです。

 英語教室に通わせるのも、息子がハーフということもありますが、バイリンガルに育てれば息子の将来の選択肢が増えると考えるからです。

 息子はそれらの習い事をバイオリン以外、自分で希望して始めましたので、2つの習い事が重なる日も含めて、今のところ何の疑問も抱かずこなしています。でも、これらに塾が加わっている今、息子の日々は忙しい。私たち親が出来るのは、送り迎えをしっかりとし、スケジュール調整をし、そして習い事のスケジュールに合わせて、夕ご飯やおやつを準備するくらいです。

 たぶん、多くの親は子供に人生で何かを成し遂げてくれたらと期待しつつも、平凡で十分と考えていると思います。でも、平凡で穏やかな人生を送り続けるのはそれほど簡単ではありません。特に高齢で息子を出産した私は、それを十分分かっている。「芸は身を助く」ということわざがあるように、親として子どもに出来ることは勉強も含め「芸」を身に付けさせることと考えてしまうのです。

  そして、再々発がんを治療し寛解状態にある私は、いつ、また再発するか分かりません。そのときはかなり大変な治療になる。もしかしたら、今のように子どもたちの世話が出来なくなるかもしれない。ならば、動ける今のうちに子どもたちに最善と考えることをしてあげたいという気持ちもあります。

 これらの親としての気持ちが、この歌詞にある「平凡でごめんね母さん」と言わせてしまうプレッシャーになってしまうかもしれないーと、この歌を聴いて気付きました。

 帰宅後、ユーチューブでこの歌を何度も聴きました。また、泣きました。感情が揺さぶられました。でも、でも、やはり息子が「もう嫌だ」というまでは、中学受験に向けての塾通いは続けさせたい。また、習い事も特にスポーツはギリギリまで続けさせたい。

 子どもたちと楽しんだカラオケ。そこに、子育てにおいてのとても大切な気付きがありました。

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