息子の13歳の誕生日祝い第2弾は、映画でした。料理好きの息子のために選んだのはドキュメンタリー「至福のレストラン」です。親子3代で55年もの間ミシュランガイドの三ツ星に輝き続けるフランスのレストラン「トロワグロ」を、ドキュメンタリーの巨匠フレデリック・ワイズマン監督が描いた作品。上映時間が4時間という長さでしたが、見終わった後はまだ見続けたいと思うほど素晴らしかったです。
映画はフランスの朝市の場面から始まります。料理人たちが食材を吟味しながら買っていきます。色鮮やかな食材にテンポの良い会話。その軽やかな映像から、トロワグロのオーナーシェフ・ミッシェルが息子たちとメニューを決めるテーブルの場面へ。長い会話から、彼らの食材へのこだわりや料理に対する情熱、探求心の深さが描き出されます。
畜産農家や菜園、チーズ貯蔵庫など、三ツ星レストランを支える生産者らや静かで美しい田園風景も描かれます。圧巻はひたすら続く厨房のシーン。調理する料理人たちの無駄のないリズミカルな動き、熟練の料理人から若い料理人たちに伝授される技術、新メニューの試作で繰り広げられるディスカッションの奥深さ、そして表現される料理の美しさ…。シェフと客たちとの会話も軽やかで、明るい。
オーナーシェフが日本びいきで、醤油や味噌、シソなど日本の調味料や食材があちこちで出てくるのも嬉しい。
言語はフランス語で日本語の字幕だったため、夫はあまり理解できなかったようですが、料理好きなので十分楽しめたよう。息子も途中ちょっとだけ寝ましたが、レストランの厨房のシーンは食い入るように見ていました。見終わった後の息子の感想は「本当のことが描かれているから、信頼できるなぁと思ったし面白かったよ。自分もファンシーな料理を作りたいと思った」。ファンシーな料理、ぜひ作ってみてください。
私は見終わった後、とても心が豊かになりました。いつか、トロワグロに行けたらいいなぁと思ったのでした。
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