「ママ~、具合が悪くて吐きそうなの」
今朝の3時ごろ、イギリス・ケンブリッジ大学のサマープログラムに参加している娘からFacdTimeを使った電話がありました。連日40度近い気温で、かつ、エアコンもないので、当然と言えば当然です。
「しっかりと水分を取って、冷たい水に浸したタオルを絞って、顔や頭に当てて」
「うん、分かった」
しばらく話をしていましたが、私は睡魔に勝てず、寝てしまったのでした。そして6時にはっと目覚め、娘にFaceTimeをしてみると、先ほどよりずっと顔色が良くなりました。具合も良くなったようです。やはり、暑すぎたのですね。
体調が良くなった娘から、楽しい報告をたくさんしてもらいました。
まずは、娘が受講している「建築」の授業が充実しているということ。午前9時半から11時半まで、そして午後1時半から3時半まで授業があり、「一日4時間なんだけど、すごい情報量なの」と娘。ノートに描いたたくさんのデッサンを見せてくれます。
「私、将来建築家になりたい」ー。娘が夢を語ってくれました。娘は小さなころから絵が上手でしたので、デザインなどの分野に進むと良いかなぁとは思っていました。こうしてサマースクールで自分の興味のある分野の学びを深めることが出来、それが将来の目標になったことはとても良かったと思います。
次に教えてくれたのが、イギリスは現金が使えない国だということ。レストランやお店だけでなく、なんと、コインランドリーまでカードらしい。コインランドリーの洗濯機はコインを入れて、動かすものでしたが…。
「だからね、お友達にカードで払ってもらって、現金をお友達に支払うの。コインランドリーもレストランもカフェも」
念のためにドル紙幣を持たせる私は、なんと、遅れているのでしょう。念のために持たせるのはカードなんですね。私が留学したときは、「トラベラーズチェック」と現金を持って行きましたが、今もトラベラーズチェックは存在しているのでしょうか?
「カードを使う人が半分、スマホで支払う人が半分という感じ。カードだってもう古いんだよ」
「えっ、そうなの?」
「そうだよ。時代はカードではなくスマホ」
同じケンブリッジ大学のサマースクールに行っている、娘の同級生もカードで払っているそうです。
「レイコはね、お兄ちゃんがイギリスに住んでいたから、イギリスがカード社会だって分かっていたの。それで、カードが必要だってお母さんにアドバイスしていたみたいなの。それでレイコはカード持ってきたんだって」
「そうなんだね。ママ、気が付かなくてごめんね」
「大丈夫だよ。お友達がいるから」
仲良くなったゾラちゃん、本当にありがとう。
「それとね、ママ、物が何でも本当に高いの。昨日ハンバーガー食べている写真送ったでしょ。あれ、千円ぐらいするんだよ。高いものなんて選んでないの。ちょっとしたものでも、本当に高いの。改めて、日本って物が安くていいなぁって思ったよ」
「イギリスは物価が高いって聞いていたけど、円安で拍車がかかっているんだね。現金だけど十分持たせたと思うから、ちゃんと美味しいもの食べて、必要なものがあったら買うんだよ」
「ありがとう。そういえば、サンダル買わせてもらったよ。バスルームが共同なの。バスルームに行くたびにスニーカーの紐を結ぶの面倒だから、買ったの。無駄遣いはしていないからね」
我が子ながら、無駄遣いをしないで偉いよなぁと感心する私。娘は前日にケンブリッジの街をボートに乗って周ったツアーの様子も話してくれました。これはサマースクールのプログラムの一環です。
「ママ、ケンブリッジの名前の由来知っている? オックスフォード大学はケンブリッジより100年ぐらい前に建てられたみたいなの。で、オックスフォードからきた人がCAMという川を渡るときに、Bridge(橋)を作ったから、Cambridge という名前になったんだって」
そうなんですね。初めて知りました。それから、前々日に行ったケンブリッジの街中での「宝探しゲーム」についても話してくれました。学生たち皆で、「赤いドレスの人と写真を撮ってください」「●●●というレストランの前で写真を撮ってください」などという指示に従って、街中を探すのだそうです。証拠として示すために、自撮りをするそう。狙いは学生同士で協力し合うことだそう。
「皆で協力しながら、街中で宝を探すの。お友達もたくさんできるんだよ」
娘は高3の夏に、得難い経験をしています。
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