2024年4月7日日曜日

入学式

  昨日、息子の中学校の入学式でした。小学校の卒業式は着物を着て、晴れがましい思いで参列しましたが、入学式は普通のスーツにしました。

 ギリギリの時間に起きた息子。新しい制服を着るのも面倒そうで、笑顔も全くありません。中学校受験で、希望の学校に入ることが出来なかった子どもたちは、この時期はどういう表情をしているのでしょうか? 

 気持ちを切り替えて、合格をいただいた学校で頑張ろうと思えるのでしょうか。我が家の息子のように、やる気も気力もないまま、能面のような表情で中学校生活をスタートさせるのでしょうか。

 息子を急かしながら、子供らしい、可愛かった息子が中学校受験を経て、すっかり変わってしまったことを親としての私の判断の間違いによる結果だと猛反省しました。息子に中高一貫校で伸び伸びと勉強してほしい。スポーツ好きな息子にグランドを走り回ってほしいー。そう願って中学校受験をさせました。が、皮肉なことに、唯一、合格をいただいたのは都会の新しいビルの中に入っている学校でした。それでも、ここで何とか頑張ってほしいと願いましたが、息子はそうは思えないようでした。

 何度、「おめでとう」と言っても、黙ったまま。私も夫も何とか息子の気持ちを盛り上げようと明るく話しかけましたが、効果はありません。どよんとした雰囲気のまま学校へ。式場となる体育館(ビルの2階分を使った大きな体育館)に行くと、ほとんどの親が来ていました。息子が小学校に入学したときは早めに行き、体育館に入る親の中でも先頭グループにいるほど張り切っていたのに、息子の元気がないと、「子どもたちが入場する様子が良く見える座席を取って、息子の晴れがましい姿をビデオに収めよう」などと思わないものなのですね。

 1学年4組で、3組は通常の日本語による授業、息子のいる1組は英語による授業が行われるクラスです。息子の担任の先生は英語がネイティブの先生。生徒全員の名前が呼ばれるときは、他の3クラスは日本語で呼ばれて生徒は「はい!」と返事をしますが、息子のクラスは英語で名前を呼ばれ、「Yes!」と答えます。続く学校長式辞、理事長式辞、来賓祝辞…と「起立!」「礼!」「着席!」が繰り返し行われ、映画で良く見る軍隊のようだなぁとぼんやりと思いました。

 「新入生宣誓」は、3クラスの代表の生徒が日本語で、息子のクラスの生徒が英語で行いました。息子のクラスの生徒はスピーチの中で、米国で2年間オランダで4年間を過ごしたと話しており、「帰国子女枠」で合格した子なのかもしれません。

 祝電は小池百合子東京都知事を始め、生徒たちの出身小学校からも沢山届いていました。息子の小学校からはなく、残念だなぁと思いました。息子の小学校は人数も多いので、おそらくどこにもしていないのだろうと考えるようにしましたが、もし届いていたら子どもの気持ちが持ち上がるのに…と悲しい気持ちになってしまいました。

 桜の模様がついた電報が学校の入り口に置かれたいくつものボードに、貼られていました。その横を通り過ぎ、表に出て、「入学式」と書かれた立看板の前で写真を写しました。一応は、息子が笑顔を作ってくれたので、良かったなと思うことにしました。

入学式の帰り、「入学祝いの食事をしよう」とイタリアンレストランへ。ピザをオーダーし、息子にようやく笑顔が戻りました



 

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