2024年4月25日木曜日

がんのママ友と

  先日、がんのママ友とお茶をしました。そのママ友は私より16歳も若いのですが、気が合い、時折食事をしたり、お茶を飲んだりします。

 彼女ががんを発病したのは37歳のとき。私は38歳でしたので、年は違えども30代でがんになるということはどういうことか、彼女の気持ちはよく分かるつもりです。

 私は今、2つのがんはいずれも寛解状態ですが、彼女はまだ治療中です。治療法を選ぶときに、彼女は髪の毛が抜けない治療法を選びました。私は発病のときは、症状がかなり重かったこともあり髪の毛が抜ける治療は受け止めましたが、2度目の再発時は薬の副作用で顔が醜くむくんでいたため、それに加えて髪の毛が抜けることはやはり辛かった。でも、治療が終わって半年、1年経てば、髪が戻ってくることが期待できた。でも、彼女の場合は治療をずっと続けるため、もしその治療法を選べば髪の毛が戻ることは期待できないそうなのです。

 髪の毛が抜けたり、顔がむくんだり、皮膚に色素沈着したり、と女性として気が重いそれらの出来事は、前向きに生きる気力も奪っていきます。特に30代、40代は女性として最も輝く時代。そういうときに、これまでの自分ではない外見で生きるのは、それは辛いものです。

 以前、入院していたとき、緊急入院して目覚めたら声を失い、外見も変わっていたという当時50代の女性と話したことがあります。「これからどう生きていいのか分からない」と手に持つメモ用紙に書いてくれた彼女の絶望的な気持ちは、察して余りあるものでした。

 顔がむくみ、髪の毛はカツラという、その女性に比べればまだまだ外出が出来る外見でしたが、「誰にも会わずにひっそりと生きる」が、当時の私の願いでしたし、外出時は帽子を深く被って知り合いに会っても気付かれないようにしました。さらに、過去の自分を知る人には絶対に会わなかった。

 それでも、その時は辛くても、治療が効けば、その辛かったことは過去のこととして忘れることが出来ます。ママ友の今の治療が効くこと、彼女の笑顔がこれからもずっと続くことを、心から願ってやみません。

我が家の小さな花壇の花
息子の弁当7日目(4月25日)。ローストビーフ


 

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