2024年2月10日土曜日

やっと合格

  中学受験4日の午前は、英語1教科の試験でした。息子は英検準1級を持ち、夫や娘と流暢な英語で話しますが、これまで英語1教科試験で2回不合格だったことから、息子の英語力では、合格はもらえないだろうと予測できました。

 この中学受験が始まってから私は、自分の見通しが甘かったことを思い知りました。息子が4年生のころ、塾の先生からは再三「英語・国語・算数」の3教科か、「国・算・理・社」の4教科か、どちらかに絞ったほうが良いとアドバイスをもらっていました。

 が、なかなか決断ができず、6年生まで5教科を引っ張ってしまいました。結局、英・国・算に絞ったのが昨年10月。対策がかなり遅れてしまいました。様々なことを考えてのことでしたが、結果的に私の判断ミスだったと考えています。

 この日は息子の試験終了まで保護者控室で待ちました。帰ってきた息子に手ごたえを聞くと、「結構、出来たよ」と言います。が、これまでの経験から、「出来た」と思っても、合格ラインには達しないのだろうなと思いました。

 自宅に戻ると、息子はもう午後の試験は受けないと言います。午後の試験はこれまで2回不合格だったところ。「せっかく、出願しているし、もしかしたら合格がもらえるかもしれない」と説得しましたが、息子は頑として、嫌だと言います。そうこうしているうちに、昨日午後の学校の発表時間になりました。

 私は1人でパソコンの前に座り、学校のホームページを開き、合格発表のバナーにIDとパスワードを入れました。しばらくエンターボタンを押せませんでしたが、思い切ってえいっとボタンを押しました。

 すると、これまでとは打って変わって、ピンク色の画面が出てきました。桜の花びらを背景に、「合格おめでとうございます。努力が実りましたね。4月から一緒に学べることを楽しみにしています」という言葉が書かれていました。

 1階に降り、息子に伝えました。息子は少し照れくさそうに、そして、胸に手を当てて、いかにもほっとしたという表情をしました。夫と娘にも伝え、皆で代わる代わる息子を「頑張ったね! 良かったね!」と抱き締めました。心配していた母にも電話をしました。母も電話口で涙ぐんでいました。

 結局、息子は意志を貫き、午後の試験は受けませんでした。2度3度と同じ学校を受験して、最後に合格を勝ち取った子供の話も聞きますが、息子にはそのようなしぶとさはなかったようです。私も、もう、嫌がる息子を説得することはできませんでした。

 でも、ようやく合格をいただけました。息子にとって、第1志望第2志望ではなかったけれど、とにかく合格できて良かった。私は何度も何度もその合格のページにアクセスし、ピンク色の画面に見入ったのでした。

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