2022年5月15日日曜日

母の日に

  母の日の5月8日、夫が中目黒駅近くにあるイタリアンレストランに連れていってくれました。中目黒は、目黒川沿いに桜並木が続く、お花見の名所があるところです。

 中目黒には私と夫がまだ30代だったころ、よく行きました。行きつけのフランス料理のお店があったからです。その店はほどなく閉店となり、また、桜の季節になると病気が再発したり、新たな病気を発症したりと私が体調を崩すという”ジンクス”もあり桜を見に中目黒に行くこともなくなり足が遠のいていました。

 さらに、ここ数年のコロナ禍で、自宅最寄り駅近く以外での外食も控えめになっていました。

 この春久しぶりに目黒川に家族で花見に行き、中目黒駅周辺の様相が以前とはガラリと変わっていることに気付きました。「今度、中目黒駅周辺で美味しいお店を開拓しよう」ということになり、夫がリサーチをしてくれたのです。

 久しぶりにおしゃれな店が並ぶ中目黒駅近くで食事をするということで、心が躍りました。いつも同じような服ばかり着ているので、たまに、おしゃれをしてみようーとクローゼットを見ました。が、ハンガーにかかっているのは、紺色か白のブラウス、紺・グレーのパンツ、黒・紺・グレーのカーディガンやジャケットと無難な服ばかり。

 唯一着られる水色のワンピースは去年の母の日に着たしなぁ…ともう一度、ギュウギュウに詰まっているクローゼット内(狭いのです)を見てみると、ありました。十数年前に着ていたシャンパン色のワンピースが。でも、息子を出産してからウエストがきつくなり、ずっと着ていなかったのです。これを、無理矢理着ることにしました。

 着てみると、やはり、ウエストがかなりきつい。玄関にある鏡でお腹周りを見に行こうとダイニングを通り過ぎるとき、つい、「この太鼓腹、何とかならないかなぁ…」とつぶやいてしまいました。

 すると、ダイニングテーブルで座っていた娘が反応しました。

「あはは、分かるよ。その感覚」

「独り言だったんだけど」と私。

「聞こえちゃったよ」

「昔はスッキリ着られたんだよ。このワンピース」と言い訳しつつ、お腹を引っ込める私。

「ママ、仕方ないよ。女性ホルモンないんだから。女性ホルモンがある私でさえ、太鼓腹だからね」

 相変わらず、厳しいお言葉。でも、娘の良いところは、そこに”共感”が入るところです。娘の言う通り、中年になって体の中心部が太くなるのは、女性ホルモンのエストロゲンが少なくなり、メリハリのある女性らしい体ではなくなるためらしいのです。

 私は血液がんが再々発したときの1回目の抗がん剤治療の後、生理が止まり、そのまま閉経になりました。43歳でした。45,6歳のとき、息子を出産するために女性ホルモンを補充しました。出産後はその治療はやめましたので、それからは女性ホルモンは出ていないと思いますので、拡張したウエストは当たり前でしょう。

 それでも、何とかワンピースを自分の体形にフィットさせようと鏡に向かっていると、娘が追い打ちをかけてきました。

 「ママ、もう息したほうがいいんじゃない?」

 諦めて息をすると、ウエストのきついこときついこと。でも、その服しかありませんので、着ていくことにしました。かつてウエストがあったところに収まるはずの細いベルトは、行き場をなくして、胃の上にきてしまいました。このブログをお読みになっている方で、この感覚がお分かりになる方はいらっしゃいますでしょうか? 共感してくださると嬉しいです。

 さて、何とか服装を整え、駅まで歩いて、電車に乗って中目黒へ。夫が予約してくれていたイタリアンレストランは、駅から歩いて7、8分のところにありました。ひっそりとした場所にあったのですが、中に入ると日本人妻と外国人夫の子連れカップルが2組楽しそうに食事をしていました。「そうか、夫がレストランを検索すると、外国人がいるもんなんだなぁ。英語で検索するからなのね」と妙に納得しました。

「アラカルトで頼んでいいよ!」と夫は寛大でしたが、1300円のランチセットでも十分美味しそうです。で、4人ともサラダ・ドリンク付きのパスタ(またはピザ)のランチセットを注文することにしました。

 

中目黒のレストランで食事

 夫からはエプロン、娘からは絵と手鏡、息子からは絵とチョコレートをもらいました。カーネーションは息子と夫が選んでくれたよう。白いカーネーションは亡くなった母へプレゼントするものらしいのですが、気持ちが嬉しいのでありがたくもらいました。

母の日のプレゼント。やっぱり、子どもが描いてくれた絵が一番嬉しい
 
 私にとって一番嬉しいのは、絵のプレゼントです。絵が上手な娘はいつもとても素敵な絵を描いてくれます。今年は、息子と娘と3人でパスタを食べに行ったときの絵を描いてくれました。

 「しょぼい絵だなぁ」とつぶやきつつ、描いてくれた息子の絵もとても素敵でした。私と息子が、ソフトボールをしている絵でした。2枚とも、リビングの一角にある私の仕事場に飾りました。

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