2020年8月3日月曜日

オバサンは泣いた・・・そして動いた

 このブログで何度か書いた、大学院の「生物統計学」の授業。先日、やっと期末試験が終わり、その結果が出ました。250点満点の230点でした。順位はなんと、クラスで真ん中。これ、すごーく難しい試験です。それでも、頑張って230点も取って、クラスで真ん中です。皆どれほど頭が良いのでしょうか。ちなみにクラスの3分の1はお医者さんです。

 で、もう一つの生物統計学のプログラミングの授業。先日、辛くて泣きました。分からなくて、そして、調べる手段も分からなくて、泣きました。髪には白髪が混じり、顔はしみしわだらけの50代女性が、パソコンの前にかじりついて、統計学のプログラミングがうまくいかなくて、涙をポタポタこぼしている。これって、あまりにも滑稽ではありませんか。娘が私のことを「ママは悲しいポジティブだ」(参照:http://ar50-mom.blogspot.com/2020/07/blog-post_13.html)と言いましたが、本当にそうです。

 でも、もう、悲しいとか、恥ずかしいとか言っている場合ではないので、電話をしました。この講義を教える教授ではありません。教授は私より軽く10歳は若い。若くて前途有望な方の時間を、私のようなオバサンの「分かりません!」につき合わせるにはいきません。私はそれぐらいの常識は持ち合わせています。

 そうです。ズバリ、統計のソフトウエアを販売する会社に電話をしました。私はそのソフトを購入している”顧客”です。少なくとも、問い合わせをする権利はあるでしょう。「何をやっても、動かないんです!」と。

 電話口の若い女性が明るく、「技術的な問題ですね。では、テクニカルサポートに電話を回します」と言ってくれました。私は「テクニカルな問題」などという高度な次元にはいません。とにかく、手を変え品を変えやっても、「無効なコマンドです」というメッセージが画面に出てきて、それ以上前に進めないのです。プログラミングは普通の問題と違い、分からない部分は飛ばして次にーという訳には行きません。その問題を解決しないと次に進めないのです。

 さて、「テクニカルサポート」に電話が回され、電話口に出てきたのは、声のくぐもった、とても丁寧な口調の、”オタク”っぽい雰囲気が漂う人でした。私が窮状を訴えると、しばらくは口頭で説明してくれましたが、私の理解度の低さに圧倒されたのでしょう。「その問題の部分をメールで送ってください」と言います。

 私は出された宿題を解いた、その途中の段階のものをメールで送りました。こんなものを送ると学校の情報の漏洩になる?と一瞬考えました。その一瞬の自問自答で、自分自身から返ってきた言葉は、「てやんでえ」です。もう、完全に開き直っています。

オバサンは分からなかったんだ!
学校の宿題に必死に取り組んだけど、泣きながら取り組んだけど、何をやっても、画面は動かなかったんだ。
”あなたのコマンドは無効です”のメッセージしか出なかったんだ。
グーグルで調べたけど分からなかったんだ。
ソフトにくっついている”ヘルプ”なんて、全く役に立たなかったんだ。
ヘルプの説明文が高度過ぎて、理解出来なかったんだ。
だから、この訳の分からないソフトを売っている会社に電話をしたんだ。
”テクニカルサポート”の担当者に窮状を説明したけど、分かってもらえなかったんだ。
そうしたら、困っているところをメールで送ってくださいと言われたんだ。
だから、送ったんだ。
何か文句ありますか!!!

です。

 しばらくしてから、その担当者からそれは丁寧な返事が来ました。彼の説明で、私の分からなかったことがすべて分かりました。彼の説明通りに指示を出すと、コンピューターの画面は何事もなかったかのように動き出しました。

 さて、私がテクニカルサポートに電話をした約1週間後、その会社からソフトウエア購入者宛てに一斉メールが届きました。オンライン会議システム「ズーム」を使い、購入者に対してそのソフトの使い方について無料説明会をするという案内です。その内容はまさに、私が質問した内容でした。もしかしたら、そのテクニカルサポートの人が「初心者は、こんなことが分からないんだ」と”感動”し、営業担当の人に初心者向けの講習会の必要性について伝えたのかもしれません。

 さっそく申し込むと、8月も10月もすでに”満席”。会社に電話をし、「満席でしたので参加できなくてとても残念です。別の日を設定するご予定はありますか」と聞きますと、その担当者はこう答えてくれました。

「反響が大きくて驚いております。今、参加者枠を広げました。どうぞ、もう一度登録してください」

 私はもちろん名前を名乗りましたが、担当者はまるで私を知っているかのように親切に応対してくれたのでした。

 もしかしたら、切羽詰まった変なオバサンから「ヘルプ!」の電話がかかってきたーなどと会社の若い人たちの間で話題になったのでは?と勘ぐってしまいましたが、まあ、考え過ぎでしょう。

 ともかく、私は少しずつこのプログラミングに慣れてきています。行き詰まったときは動くこと。これが肝心です。

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