2023年3月26日日曜日

捨てたくない でも‥

   これまで、何度も「捨てられない」をテーマにブログを書いてきました。そして、捨てられない病は治らないまま、家の中に物が増え続けています。

 捨てられない理由はシンプル。子供たちが着た服、使った教科書、工作や絵など、子供のものが捨てられないのです。子供たちは成長し、服はどんどん小さくなり、熱中していた物はいつのまにか忘れ去り、それらが家の中に堆積していく。我が家は余分な部屋がありませんので、子供部屋も収納部屋も、寝室も、子供のものが溢れているのです。

 わたしの「捨てられない」が筋金入りなのは、子供たちには小さくなってしまった大量の服を仕舞っておくだけでなく、娘が着たドレス、息子が来たブレザーなどは「将来、孫が着るかも」と、クリーニングに出してから保管するという点。それも、一点ずつ洗うというデラックス・クリーニング。

 さらに、子供たちが使ったものだけでなく、学校から配布された学級便りや給食の1ヶ月のメニュー表だって、捨てられない。だって、学級便りには子どもたちの活動の様子が書かれていますし、給食メニューはバラエティに富んでいて、「ありがたいなぁ。こんなに考えられた給食を食べさせてもらえるなんて」と感謝の気持ちが湧いてくるのです。

 ここまで来たら、捨てられないことを極めてみたいのですが、いかんせん、収納場には限りがあり、物に全く頓着しない、整理整頓好きな夫にはいつも文句を言われます。

 娘の双子の弟を死産した後、この世にいない子のために服や物を娘とお揃いで買い続けた、病んだ妻を支え続けた夫も、さすがに堆積した物を見て時折キレます。最近、息子が持ち帰った工作については、私が仕舞い込む前に「これは、捨てて欲しい」と迫ってきました。

 工作はキッチンの角にある、小さなテーブルに飾っていました。多くのママたちが子供の作品を処分するときにするという「写真を撮る」ーはもちろんしました。が、最後の「捨てる」が出来ない。夫に任すと、ゴミとしてゴミ袋に入れてしまうので、近所のゴミ収集所に積まれたビニール袋の中から、息子の作った工作が透けて見えることになってしまう。そんなこと、辛くて出来ません。で、自分の手で、納得する方法で処分することにしました。

 我が家の近所には幼稚園や小学校に通うお子さんがいらっしゃる人も多い。ごみ収集所には半透明の袋に入れられたおもちゃやぬいぐるみなどをよく見かけます。あれを見るたびに、胸が苦しくなります。こんな捨てられ方をして、子どもも物も可哀想ーと。

 私は日常的なものを捨てるときもかなりきちんと捨てていますが、子どもたちの物を捨てるときは儀式のようなことをして、捨てます。「ありがとうね」と声をかけ、ハグし、子どもたちにも「これまで、ありがとう」とハグをさせます。穴の開いたソックスやボロボロの靴や服など、子どもたちの体を守ってくれたのものは尚更です。

 次に溜め込んである紙袋に丁寧に入れて、最終的に中身が透けて見えづらいゴミ袋に入れて捨てます。ちなみに、溜め込んである紙袋は「これまで使ってきた物を捨てるときは、感謝の気持ちを込めて綺麗な紙袋に入れて捨てるだめだ」ーと夫には伝えてあります。紙袋を溜め込む言い訳だと指摘を受けていますが…。


さよならをした、息子の工作


今日はGAPの紙袋に入れました

 工作は丁寧に分解し、袋に入れて、ゴミ袋に入れました。ここ数日間は雨ですので、厳重にくるんだゴミ袋とはい何となく外に出すのも気が引けるので、ごみ収集の日まで家に置くつもりです。

 こんな時間のかかることをしているので、物はいっこうに減りません。

2023年3月21日火曜日

最後の学級便り

  先日、息子の担任の先生から、最後の学級便りが配られました。そこには、詩が取り上げられていました。皆さまと共有したいと思います。

「最後のとき」  作者不詳

「赤ちゃんをその腕に抱いた瞬間から あなたはこれまでとは全く違う人生を生きる   

 以前の自分に戻りたいと思うかもしれない 自由と時間があって 心配することなど何もなかった あの頃の自分に  

 今まで経験したことがないほどの徒労感  毎日毎日まったく同じ日々  

 ミルクを与えて背中をさすってやり おむつを替えては泣かれて  ぐずられて嫌がられて  昼寝をしすぎてもしなくても心配で 終わることのない永遠の繰り返しに思えるかもしれない

だけど忘れないで・・・ すべてのことには、『最後のとき』があるということを

 ごはんを食べさせてやるのはこれが最後、というときがやってくる  長い一日のあと子どもがあなたの膝で寝てしまう だけど眠っている子どもを抱くのはこれが最後

 夜はお風呂で髪を洗ってやる だけど明日からはもう一人でできると言われる 道を渡るときには手を握ってくる だけど手をつなぐのはこれが最後 

 夜中にこっそり寝室にやってきてベッドにもぐりこんでくる  だけどそんなふうに起こされるのはこれが最後  

 学校まで送っていけば行ってきますのキスをしてくれる  だけど次の日からは一人でだいじょうぶと言われる 寝る前に本を読み聞かせて 汚れた顔をふいてやるのもこれが最後 

 だけど『これが最後』ということはあなたには分からない  それがもう二度と起こらないのだと気付くころには  すでに時は流れてしまっている

 だから今、あなたの人生のこの瞬間にも たくさんの『最後』があることを忘れないで  もう二度とないのだと気付いてはじめて  あと一日でいいから、あと一度きりでいいから、と切望するような 大切な『最後のとき』があることを」

 先生からは、次のようなメッセージが添えられていました。

「仕事と子育ての両立で目の回る日常を送られている方もおられると思います。(私もその一人です) そ のような中でも、わが子と過ごす時間を大切にできる心のゆとりがあるといいですね。

 上で紹介したのは、様々なサイトで取り上げられている『最後のとき』という詩です。子育てで煩わしく思う場面も、少しの心のもちようで、かけがえのない貴重な時間と感じさせてくれる詩です。

あと少しで小学校 6 年生です。小学校生活も『最後のとき』を迎えます。今しかない二度と戻ってこ ない日々...。一日一日、その時の一瞬を大切にしていきたいと思います。1 年間ありがとうございました」

 良い先生でした。折々に相談し、助言をいただき、心配が消えたことも何度もあります。若くて、情熱があって、頼りになる先生でした。先日の保護者会では「最近は、熱血教師は嫌がられるんです」と苦笑していらっしゃいましたが、わたしはとても好ましく思っていました。

 私は高齢で娘と息子を出産していますので、子育ての様々な局面で、「最後のとき」を実感し、切なく思うことがしばしばあります。それが生きるということだ、と自分に言い聞かせています。

今日のお弁当。娘の大好物・鶏そぼろご飯とカボチャの春巻き。


お弁当を作り、駅まで送るー。私の幸せな時間。娘は毎日ハートマークを作ってくれます

2023年3月19日日曜日

同期会

 40代のころの私は、病気の治療の副作用による外見の変化から、過去の自分を知る人と会うのを避けていました。今、それもなくなり、シミ・シワなど加齢による変化のみになり、ようやく気後れすることなく集まりに出かけられるようになりました。

 先日、札幌にとんぼ返りし、新聞社時代の同期会に参加しました。20年ぶりです。同期会が開かれたのは、一人が定年退職したためです。

   当時、中途入社として30人超が一括採用されました。年齢幅が広く、様々な前職を持つ同期は皆個性的で、面白い人たちばかりでした。そのうち4人が女性で、全員が結婚を経て、退社しています。

 今回の参加者は12人、女性はわたし1人です。20年ぶりの同期は皆、髪に白髪が混じり、良い感じに年を重ねていました。「村上さん、全然変わらないね」「マスクしているからだよ」「そうか、じゃあ、マスク取れないね」と軽口を叩ける仲。

 参加者の中では、私が一番年下です。超高齢出産なのでママ友たちが若い人ばかりという環境が長いので、こういうのも新鮮で居心地が良かった。 

 鍋をつつき、お酒を酌み交わしながら、様々な話題で盛り上がりました。今回の主役は、最初の奥様をがんで亡くし、男手一人で子供を育て、数年前に再婚した人です。雇用延長はせず、奥様との時間を大切にし、「せっかく生まれてきたのだから、いろいろなことをやりたい」と、新しい仕事を始めるそうです。彼の前途にたくさんの笑いと幸せがあることを願いながら、たくさんお話ししました。

 「村上さん、2次会行く?」「もちろん!同期会に参加するために札幌に来たんだから」と応えて、6人で立ち飲み屋へ。この新しい形態の店が大流行りで、びっくり。6人で話も弾みました。でも、やはり、ここは年齢もあり23時で帰ることに。それでも、「心配だから」と皆がホテルまで、送ってくれました。

「オジサンを引き連れたこの女性は何だ?と思うよね」と大笑いして、ホテルに着きました。皆に「ハイタッチ」し、ホテルの中へ。振り返ると、皆がまだ私を見送ってくれていて、しみじみとした気持ちになりました。

 翌朝は4時半に起床。5時50分札幌駅始発のJRで新千歳空港へ。予約していた11時は、その日予約できる一番早い時間の便で、変更が出来ない便でしたが、ダメ元で空港の窓口へ。始発便の7時50分発は満席でしたが、二千円を支払えばクラスJの席に変更出来るということで、有り難く変更させてもらいました。

 9時半に羽田空港着。空港内を必死に走って、9時35分のバスにギリギリで乗ることが出来ました。自宅最寄り駅に着いたのが10時20分。ここからまた走って、息子の小学校へ。息子のいる5年1組のクラスに着いたのが、10時35分。息子が黒板の前にちょうど立ち、発表を始めるところでした。

 「授業参観はいけないよ」と説明していたので、息子は驚いた表情をし、夫はニコニコしながら、私を見ました。そして、息子の友達が私の方を見て、親指を立てて「グッド👍」の合図をしてくれました。

 全てがギリギリで、でも、間に合い、息子の発表を見ることが出来ました。父が天国で見ていて、采配してくれたに違いありません。

 とんぼ返りの札幌は懐かしく、愛おしく、もう実家はないけれどまた友人達に会いに行こうと、思いました。故郷はいいものです。

2023年3月16日木曜日

春が来た 

  今日は春を感じさせる、暖かい1日でした。あちこちで桜も咲き始めました。そして、私の心も温まりました。娘が、クッキーを焼いてくれたのです。テーブルには桜の花を飾り、紅茶も入れてくれました。何よりも嬉しかったのは、桜柄の便せんに書いてくれた手紙でした。

 木曜日は私の週1回のお休みの日で、毎週、娘の学校へママさんコーラスの練習に行っています。今日は、練習前に娘とカフェテリアで会うことになっていました。

 娘と一緒に食べようと、横浜・元町の商店街で娘の大好きなスコーンを買っていきました。そして、カフェテリアに行ってみると、娘は親友と一緒に楽しそうにおしゃべりをしていました。私は娘がお友達といることが嬉しくて、「スコーン、買ってきたよ!」と2人に渡しました。2人とも「美味しい!」と喜んでくれ、私もとても幸せな気持ちでコーラスに行くことが出来ました。 

娘が用意してくれたお茶とクッキー

 娘は夕方、機嫌良く帰ってきました。そして、カフェテリアで感じたことを話してくれたのです。

「ママ、実は私とスコーンを一緒に食べようと思って買ってきてくれたんでしょ。でも、ママ、まるで、私とレイのためにスコーンを買ってきてくれたという感じで、ニコニコしてくれたでしょ。実は自分と娘のために買ってきたんだなんて、微塵も見せなかった。私、とっても感動したの」

 そんなことで喜んでくれるなんて、と思っていたところ、娘が御礼にとクッキーを焼いてくれたのです。そして、添えてくれた手紙にはそのときのことが書いてありました。

「今朝のスコーン、私結構感動したんだ。ママの優しさはもちろん、いつもたくさんもらっているからママが優しいことなんてもうとっくに知っているけど、今日見た優しさは人生であまり見た事がないと思った。本当の優しさだと思って、めっちゃ感動したの。私、改めてママみたいに優しくて勇気のある人間になりたいなって思った」

 最上級の誉め言葉でした。私にとっては、娘がお友達と仲良くしている姿を見るのは何よりも嬉しいですので、持っていたスコーンを上げるのは当然。どの親もそうするでしょう。でも、娘がこうして私の気持ちを分かってくれたことが嬉しかった。私は温かい気持ちで、手紙を読み、美味しいクッキーとお茶をいただきました。

 こうして私は、いつも娘に癒されています。このような優しい子に育ってくれて、私のほうこそ、感謝です。

2023年3月14日火曜日

マスクを外すと…

  昨日から新型コロナ対策としてのマスク着用が個人の判断に委ねられるようになりました。でも、通学で使った電車内でも、研究室でもほとんどの人が着用していました。私自身、人前でのマスク着用に慣れ過ぎ、今となっては、マスクなしで人前に出るのが恥ずかしいほどになってしまっていますので、しばらくはこのままで外出したいと思っています。

 学校から帰宅した娘に聞いてみました。すると、面白い答えが返ってきました。

「ええっ、皆こんな顔していたっけ?って驚いたよ。日本人の男子たちは皆、キリっとしていてマスクなしの方がいいじゃんって思った。逆にハーフの子が髭もそっていないし、すっきりしない顔の子が多かったよ。清潔感のある子はマスクを取っても、すっきりしているって感じ」

 なるほど。今どきの子は、親が気を付けているためか、歯並びが綺麗な子が多い。だから、男子の場合は髭をそっているか、で印象が違うのですね。

「女子はあまり、変わらなかったよ。私なんか、マスク取った印象が違うねって皆に言われた。どういう意味よ!と思ったよ」と可笑しそうに報告する娘。

 実を言いますと、娘の鼻はいわゆる団子っ鼻。親の私は、そこが娘のチャームポイントだと思うのですが、娘にとっては長年のコンプレックス。普段、目にはアイラインを入れ、マスカラをして学校に行っていますので(インターでは化粧は可)、マスクをしていると鼻が隠れて随分大人びて見えるのかもしれません。

「皆に言われたのは、マスクを取ったら、子どもっぽくなるってこと。やっぱり、鼻かなぁ?」

 娘は身長が183㌢と高く、また、ハーフのため、存在感があります。でも、この鼻は白人では見かけない、いかにも日本人という鼻なので、親近感を持てる顔だと私は思っています。夫は長くて先がとがった鼻、私は丸くもないとがってもいない普通の鼻で、私たちには全く似ていません。当然、夫の両親にも全く似ていませんし、私が鼻の形を引き継いだ父にも似ていません。強いて言えば、小ぶりで丸い、母似ということになるのでしょうが、大きくて丸い娘の鼻とはやはり違います。

 娘の鼻は私の母に言わせると、母の父、つまり、娘にとっての「ひいおじいちゃん」にそっくりとのこと。隔世遺伝ってやっぱりあるのですね。娘は、「二世代飛ばして、私に引き継がなくてもいいよね」と苦笑しています。

 でも、若いっていいですね。私なんて、鼻とか口の形とかより、ほうれい線とあごのたるみのほうがずっと気になります。マスクは面倒でしたが、今にして思えば、気になる部分を隠せる道具だったのですね。




2023年3月7日火曜日

怒涛の日々の報告 ⑤転塾

  小5の息子が転塾して、3週間経ちました。自宅から徒歩15分ほどのところにある、同学年で4クラスの中規模の塾です。親子ともども慣れるのに時間がかかっていますが、息子には何とか頑張ってほしいと願っています。

 受験まで1年を切ったこの時期に、転塾は勇気が要りました。でも、前の塾では12クラス中12番目が続いていたため、思い切りました。息子もやる気をなくしていましたし、かと言って、お友達のほとんどが週3日、4日塾通いをする中、塾に行かないという選択をすることも出来ませんでした。

 前の塾は2月から、週3回(水・金・土)でしたが、今度の塾は週4日(月・水・金・土)です。1日多い分だけ、平日は前の塾より30分早く8時半に終わり、かつ、自宅から近いので、車で迎えに行くと8時40分には帰宅できます。転塾してから、家族で遅い夕食を一緒に食べることが出来るようになりました。

 また、土曜日は5時半に終わりますので、家族で塾の前で息子を待って、そのまま子どもたちが大好きな焼き肉屋さんに行くルーティンを作りました。先日、早速夫と娘と3人で塾の前で待っていましたら、息子がそれは嬉しそうな表情をして、塾を出てきました。焼肉屋さんでは、いつものはしゃぎぶり。1年間はこの週末のルーティンで行こう!と思いました。

 転塾するに当たり、全ての習い事をシャッフルしました。まず、月曜日のかけっこ教室を辞めました。個別指導の国語塾も辞め、水泳は月6回から4回に変更。ヴァイオリンは土曜日午前に、そして英語塾は日曜日午前に変更。水泳はこれまでも行っていた日曜夜に続けることにしました。

 息子が大好きだったかけっこ教室は6年生も継続費(年間3千円)を支払って4月に1カ月分(4回)だけお月謝を支払い、塾がないときに振替で参加させてもらうよう交渉しました。その4回を使い切ったら、また1カ月分のみ支払って、塾がお休みのときに振替するという不定期な参加を認めてもらいました。

 ヴァイオリンの先生とも話し合い、この1年間は練習なしでレッスンのみ受けることにしてもらいました。レッスンはこれまで月4回でしたが、学校で土曜日授業がある月1回を除く、月3回にしてもらいました。

 塾の事情について、どの習い事の先生も十分理解してくれ、柔軟な対応をしてくれました。やはり、親の方も諦めずに、まずは相談してみることが大切だと改めて思いました。

 日曜日に塾?と思う方もいるかもしれません。でも、先日新6年生のスケジュールが始まったこの英語塾の日曜日のクラスには14,5人の生徒がいたそうです。5年生までは1クラス4,5人という少人数のクラスでしたが、6年生からは一気に”受験モード”です。

 この英語塾に通う子どもたちは、数少ない「帰国子女枠」を狙う精鋭たち。おそらく、平日には「英検コース」や「国語」「算数」などの塾に通っているのでしょう。息子に「クラスの子の英語はどうだった?」と聞いてみると、「皆、日本人だけど、英語の発音良かったよ。きっと外国に暮らしていたんだね」とのこと。

 日本生まれの日本育ちの息子は「帰国子女枠」で英・国・算での受験はできませんので、英語を学びつつ、国算理社の4教科の受験勉強をするという過酷な闘いをします。小5の子どもにこんな負荷をかけるのもなぁーと思いますが、娘に比べてずっと気質が日本人っぽい息子ですので、やはりインターナショナルスクールより日本の学校に通うほうが良いような気がするのです。

 先日、息子さんが中学校受験をして、第1希望の学校が不合格で、本人としては納得のいかない中高一貫校に行っているーというママさんとお話ししました。私からすると、その学校は良い学校なのですが、息子さんとしては不本意だったのでしょう。でも、そのママさんはこう言っていました。

「息子のお友達で、全部落ちた子がいたの。その子が息子に『いいよなぁ、一校でも受かって』とつぶやいたらしいの。で、息子はそれから一切文句は言わなくなった。息子なりに『行く学校があって良かった』と感じたんだと思う」

 その子のお母さんは、どうやって息子さんを慰めたのだろうーと他人事ではないという気持ちになりました。中学校受験は、本当に大変です。

 息子は家族が見ていないと勉強をサボり、テスト結果が悪くても、クラスが下がっても気にしないタイプ。私も息子の自主性に任せて、細かなことは言わないようにしていました。結局成績は下がる一方でした。この点を反省し、これからはなるべく勉強嫌いな息子の横に座り(見張り?)、プリントの整理や、解答の丸つけなどをしながら、息子を見守っていく覚悟です。


 

2023年3月5日日曜日

怒涛の日々の報告 ④娘と抱き合って泣く

  昨夜、娘と抱き合って泣きました。「辛いよね」と言い合いながら。大学がなかなか決まらない中、気持ちが不安定な日々が続いている娘。励ましているつもりですが、親としての力不足で、なかなかうまくいきません。今日は、地元の神社に一緒にお参りに行く予定です。

 「ママと一緒だとよく眠れるの」と娘が言うので、最近はずっと一緒に寝ています。でも、1つのベッドに身長193㌢の夫と身長183㌢の娘と川の字で寝ると、さすがに狭すぎます。私は小柄なので、ベッドの端に横向きになるというポジショニングでも寝られるのですが、大柄な夫はある程度のスペースがないと熟睡できないらしく、自ら、枕を持って、ソファに移動しています。

 でも、娘がすやすやと寝息をたてて寝ているのを見るだけで、私は安心します。どこかの大学にご縁があれば、と願うばかり。

 先週、娘の学校の進路指導の先生と3者面談がありました。娘はインターナショナルスクールに通っていますので、海外の大学も視野に入っています。ですので、出願時期が他国より遅い、オーストラリアの大学をいくつか選び、出願することにしました。また、先生がイタリアのアート関係の大学も探してくれましたので、そこも出願することに。

 娘は「家族の側にいたい」と日本の大学を目指していましたが、出願した4校中2校から不合格通知が来てしまいましたので、日本以外にも視野を広げなければなりません。

 娘の場合、英語で教育を受けてきましたので、日本の大学といっても、たくさんある4月入学の大学ではなく、英語のプログラムを持っている9月入学の大学への出願になります。この数少ない日本の大学を、日本や海外の学生と競うことになります。

 海外の大学は授業料が日本の私立大学の2,3倍と高く、さらに今は円安。また、コロナの影響による海外生活への不安も重なり、日本のインターに通う子どもたち、そして、海外からの出願者が増え、日本の大学の倍率が高くなっているようなのです。

 娘が不合格通知をもらって落ち込む中、優秀な子どもたちは次々と合格を勝ち取っています。イタリアの有名な大学から早々と合格をもらったのは、「あの子は天才」と周囲が認めるほど、数学に関して突出した能力を持つ子でした。また、イギリスのケンブリッジ大学から条件付きの合格(イギリスの大学は6月に出される学年末の成績で最終的な合格が決まる)をもらったのは、「今までA以外の成績を取ったことがない」という生徒会長の女子。

 娘は頑張っているものの、やはり、普通の子ですので、なかなか難しい。「ママもダディも普通だから、その血を引き継いだんだね。ごめんね」というしかない。さらに、私も夫も、自分の「普通」を早くから自覚し、そこを「努力」で補ってここまで来ましたが、娘は、その頑張りがきかない子なのです。

 その代わり、アートや音楽などでとても才能があるのですが、なかなか、それを生かす場所を見つけられない。また、見つけても許容量を超えた課題などが積み重なると、パタンと気持ちを閉じてしまい、睡眠やアニメに逃げてしまうのです。恐らく、娘の脳がそうやってストレスに対して、バランスを取っているとは思うのですが、今はそれが裏目に出ている感じです。

 昨日は、娘の不安定な心に追い打ちをかけるような出来事があったようです。娘の教室の後ろに、クラスメートが友達と写した写真を貼るコーナーがあり、娘が入った写真が一枚も貼られていないと言います。

「ユミとレイと一緒にスキーに行ったでしょ。3人で一緒だったのに、貼ってあるのはユミとレイが2人で写した写真。私がトイレに行っている間とかに写したんだなぁと思うと辛くて…」と大粒の涙をこぼします。また、他の女子たちと写した写真もないそう。

「グループのはね、私が写した写真。写真撮って!て頼まれるのはいつも私だから」

「でも、そういう場合、写した人が入るよう別の人が今度は私撮るよ!ってならないの?」

「ならないの。皆、私と一緒の写真いらないんだと思う」

 あぁ、こういうの辛いよなぁ、と私も涙がボロボロ…。

「ママはずっと側にいるからね。ママは親友だからね」と慰めにもならない言葉をかけて、抱き締めました。

 大粒の涙をこぼしながら、「でも、私はとても良い家族に恵まれたから、幸せなの」という健気な娘の背中をさすり、また、素直で心の優しい娘を育てさせてもらっていることに心から感謝しながら、でも18歳は家族より友達だよなぁ、と思って切なくなるのです。

 神様、どうか、この心の優しい娘がのびのびと学べる場をお与えください。

 

2023年3月3日金曜日

怒涛の日々の報告 ③雛人形、当日に飾る

 今朝、雛人形を飾りました。昨夜まで、娘と「今年は忙しいし、リフォームで家中に物が溢れて落ち着かないから、お雛様は飾らないでおこうか。でも、お雛様が可哀想だし…」と話し合い、結局は、リフォームが終わってからと結論が出ていました。が、今朝思い直して、飾ることにしました。

 娘の大学受験の結果が悪かったら困るーという理由が大きかったです。朝、お弁当を作って、娘を駅まで送っている間に、夫に雛人形の入った段ボール箱を納戸の奥から出してもらいました。

 娘を送り届け、車を近くの駐車場に停めて(リフォームが始まった1月初旬から毎朝、近くの駐車場に停めに行きます)、帰宅。キッチンの洗い物をして、洗濯物を干してから、段ボール箱から雛人形を丁寧に取り出し、飾りました。今日も研究室に行く日ですので(週4回行っています)、朝は慌ただしいのですが、そんなことは言っていられないーという気持ちでした。

 母が私に揃えてくれていたのは、7段飾り。母は毎年、1日かけて札幌の実家に飾ってくれていました。そして、母が娘に買ってくれたのはお内裏様とお雛様だけの1段飾り。東京の我が家が狭いというのが理由でしたが、「あぁ、1段飾りで本当に良かった」と今更ながら、母に感謝。

 1年ぶりのお雛様は、やはり、素敵でした。「お雛様、どうぞ、娘に合格を!」と願いつつ、買っておいたお菓子をお供えしました。が、飾り終わったころ、娘から携帯電話にメッセージが。カナダの大学から不合格の連絡が来たということでした。あぁ、可哀想に…。

 娘はイギリスの大学4校、日本の大学4校、カナダの大学1校に出願していましたが、イギリスの2校、日本の2校が不合格。イギリスの2校は、6月(卒業時)に出る最終の成績が良ければ合格ーという条件付きの合格。この条件が、2校ともかなりハイレベルなのです。そして、日本の1校は1次試験が合格して、面接待ちです。残りは娘の第一志望の日本の大学1校のみ。

 今年の受験はかなり厳しいーと聞かされていましたが、予想通りです。お雛様、どうぞ、娘に合格を! 

2023年3月2日木曜日

家庭科の作品展

  日々、いろいろなことに追われていると、あっという間に時間が過ぎていきます。気が付けば、2週間もブログを書いていませんでした。この間、とても嬉しいことがありました。息子の家庭科の作品が区の作品展で展示されたのです。

 息子の作品は「夜の月のタオルハンガー」。三日月の上に座った黒猫が、星を眺めている様子を、紺色のフエルトの上にアップリケで表現しています。三日月の上にちょこんと座った猫の後ろ姿が、しみじみとしていて、見ていると気持ちが癒されます。あぁ、息子らしいなぁと思いました。息子は味のある表現をする子なのです。

 息子の作品が学校の代表として、区の作品展に展示されたのは初めて。息子は家庭科が大好きなので、私もとても嬉しかった。息子は、「家庭科」と「体育」で輝く男子。体育のほうはライバルも多く、学校代表に選ばれることはありませんが、今回は家庭科で選ばれたことを、家族で喜びました。

 作品展は区の教育会館で開かれました。先週の土曜日に母も連れて、家族で観に行きました。帰りは地元で有名なお寺を散策し、和菓子屋さんのカフェに寄って、くずもちとお茶をいただきました。母も息子のお陰で楽しい一日を送れたと喜んでおり、家族がとても幸せな気持ちになった1日だったのでした。息子に感謝。