2020年6月18日木曜日

アルバイト

 我が家では、子どもたちにお小遣いをあげていません。その代わり、何か仕事をした場合にその作業量に応じて、”アルバイト代”をあげています。こういう方法に賛否はあるでしょうが、我が家では今のところうまくいっています。

 たとえば、食事の後の食器洗い(フライパンや鍋も含む)をした場合は100円、お風呂掃除も100円、庭の落ち葉拾いは300円など。家族の食事やおやつを作る場合やおばあちゃんの家に届け物をする場合(今は病院へ果物や洗濯物を届けています)など、家族のために何かをする場合はアルバイト代は支払われません。

 娘はアルバイトで貯めたお金を、お友達とランチに行ったり、100円ショップで買い物をするのに使っています。息子はもっぱら、近所の駄菓子屋さんです。

 このアルバイトの中で娘が気に入っているのは、息子を習い事に連れていく”仕事”です。毎週水曜日夕方、弟を水泳教室に連れていくのです。1回に支払われるのは600円(交通費別)。水曜日は私が午後6時からオンライン講義があり、6時15分から始まる水泳教室に連れて行けないので、娘に頼んだのです。

 最初は500円でした。が、500円ではプールの近くの無印良品のカフェ「MUJI CAFE」やハンバーガーとシェイクの店「SHAKE SHACK」で美味しいものが食べられない、「もう100円ください!」と言うので、600円に値上げしました。

 昨日も早めの夕食を5時に家族4人で食べた後、2人で出掛けていきました。まだ仕事中の夫が、仕事を中断して子供たちを最寄り駅まで車で送りました。

 さて、講義が佳境に入ってきたころ、水泳教室から電話が来ました。不思議に思って電話を取ると、息子です。
「おねぇねぇ、待っても来ないんだけど」
時計を見ると、お迎えの午後7時20分を過ぎています。
「僕、一人で帰っていい?」
「駄目だよ。今、おねぇねぇに電話するから、待っていてね」

 娘に電話をすると、「Shake Shackで、フライドポテト食べてた」と言います。
「早く、迎えに行ってね。もう、プール終わったよ」
「分かった。いま行くから」

 オンライン会議システム「Zoom」で受けている講義は集中力を要します。子どもたちとのやりとり数分間でも、何か重要なことを聞き逃したかも、と気持ちが焦ります。でも、ティーンエイジャーの娘が、父母の代わりに弟の習い事の送迎を喜んでしてくれることをありがたいと思うべきでしょう。

 さて、子どもたちは8時過ぎに機嫌良く帰ってきました。2時間20分ある講義がまだ終わっていない私のところに娘が来ました。
「ママ、冷蔵庫にチョコ入っているよ。食べてね」

 講義が終わって、冷蔵庫を開けてみると、ガーナチョコが入っていました。私の大好きなチョコレートです。メッセージが添えてありました。

「まま~!Ghana Chocolate 買ってきたよ~いつでも食べてね♡ 学校がんばれ!」
 

 600円のうち100円を使って私にお土産を買ってきてくれたのですね。娘の優しさが心に染み入りました。パッケージを開けて、パキンと半分に割り、半分をまた冷蔵庫にしまいました。そして、パソコンの前に戻り、チョコをひとかけひとかけ味わいながら、講義の復習をしたのでした。

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