2024年7月1日月曜日

小児がんの子どもたちの絵

  がんママさんたちとのランチの後、都内の病院に展示されている小児がんの子どもたちの絵を観に行きました。

 大変な治療を乗り越えて現在は元気に暮らしている子の絵もありましたが、家族の願いも叶わず天国に旅立った子の絵もありました。生き生きとした絵からは、子どもたちが日々精一杯生きていたこと、家族に愛されていたことが伝わってきました。

 一緒に行ったママさんの息子さんは3歳のときに、旅立ちました。ニワトリとヒヨコを描いた絵は、息子さんの手形を用いています。白い絵の具を手の平に塗ったとき、息子さんはきっとはしゃいだんだろうな、画用紙にペタンと手の平をのせ、手を離したときに白い手形が出きたのを見て、喜んだんだろうな。そんな瞬間を思い浮かべることが出来る絵でした。

 「絵は何枚かあって、順番に家の中の一番いいところに飾っているの」。ママさんは愛おしそうに息子さんの絵を観ます。小児がんの子どもたちのことを知ってもらうために、こうして大切な息子さんの絵を貸し出すことを決めるまで、どれくらいの時間がかかったのでしょうか。

 この世に生まれてくることが出来なかった息子も、手形を残してくれています。看護師さんと夫が取りました。その小さな小さな手形を思い出しました。そのママさんは息子さんの手形の絵を観ながら、いったい、どれほどの涙を流したのだろうと胸がいっぱいになりました。



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