2021年8月5日木曜日

東京オリンピックを観ながら

  連日、東京オリンピックのテレビ観戦を楽しんでいます。アスリートたちの頑張りには、毎日感動をもらっています。

 これまでの競技の中で最も感動したのはソフトボールの決勝戦です。日米が対決したこの試合、日本チームの鉄壁の守備が本当に素晴らしかった。特に7回の最終回は見ごたえがありました。米国チームの打者が放った三遊間の強烈なライナーをまずは三塁手がグラブではじいて、それを遊撃手が捕球し、アウトに。本来ならヒットになるはずの打球を打ち取った見事な連携プレーに、私はうなりました。そして、最後は高く上がったフライを捕手がグラブに収め、スリーアウトを奪い金メダルをもぎ取りました。

 こんな守備を、オリンピックの試合で出来るなんてこれまでどれほどの練習を積み重ねてきたのでしょう。このように感じるのは、私が高校生時代ソフトボール部に所属していて、これらのプレーの難しさが多少なりとも分かるからです。

 ソフトボール部時代。春・夏・秋はグラウンドで日が暮れるまで白球を追いかけ、雪が降る(私は札幌出身)冬は校舎内で基礎トレーニングに励みました。今でも鮮明に覚えているのは夕暮れのグラウンドです。日が暮れボールが見えなくなるまで練習しました。グラウンドの向こう側では野球部の部員らもボールを追っています。

 冬場の校舎内のトレーニングは本当にきつかった。こめかみに流れる汗の感覚は今でも忘れません。

 連日帰りが遅いので何か悪いことをしているのでは、と怪しんだ母がこっそり学校に偵察に行ったというエピソードをずいぶん後になって聞きました。どこかで遊び回っていると疑っていた娘は、グラウンドで白球を追いかけていたので安心したーという笑い話です。それくらい、没頭していました。部活動の帰り、バス停の自動販売機で買って飲んだ冷たいコーラの美味しかったこと。

 今回、オリンピックのソフトボールの試合を見ながら、遠い昔の懐かしい思い出に浸ることも出来ました。 

 水泳教室に通う小4の息子とは、一緒に競泳を楽しみました。息子は夏休みも中学受験に向けて塾通いをする日々ですが、水泳は週2日続けています。この夏休みは春休みと同様、通常のクラスに加えて短期集中コースにも通いました。息子は、日本と米国の2重国籍(22歳までにどちらかを選択します)ですので、両国の選手を応援しています。「背負泳ぎでオリンピックに出たい」という息子に、「まずは中学校受験で中高一貫校に合格して、それから思う存分泳ぎなさい」と叱咤激励しました。

 今回は大橋悠依選手が400㍍個人メドレーと200㍍個人メドレーで金メダルを取りました。日本の国旗が一番高い所に上がるのを見るのはやはり、誇らしい。こんなことはこのブログでしか言えませんが、日本の国旗が米国の国旗より上というのが嬉しい。思わず、携帯でテレビ画面の写真を撮ってしまいました。

女子競泳400㍍、200㍍個人メドレーで2冠を達成した大橋選手

テレビに映った国旗。日本が米国を両側に従えているのを見るのは嬉しい

 メダルを取れなかった選手の悔し涙や、やり切ったというすがすがしい表情にも、ぐっとこみ上げるものがありました。どの競技を観ても、この舞台に立つまでどれほどの辛い練習を乗り越えてきたのだろうと胸がいっぱいになりました。そして、出場が叶わなかった多くのアスリートたちはどんな思いで東京五輪を観ているのだろうと思いをはせました。

 コロナ禍でのオリンピック開催には様々な意見があったことは承知していますが、アスリートたちの5年間の頑張りに報いることが出来たことは良かったと思えます。また、気持ちが塞ぐことが多い中、テレビ観戦を通じてたくさんの人が感動をもらえたことも良かったのではないでしょうか。

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