2023年6月6日火曜日

卒業式

  横浜・元町のインタナショナルスクールに通う娘の卒業式が2日と3日、教会と学校で行われました。いろいろ心配事も多かった娘でしたが、こうして、無事卒業できて、感無量でした。

 2日は、カトリックの教会でミサがありました。私は親として参列し、ママさんコーラスの一員として、子どもたちに送る歌を歌いました。バーガンティ色のガウンと帽子を着て、教会の中に入ってくる娘を見ながら、これまでの18年間を振り返りました。

 生まれたときは手の平に載るほど小さかった娘。細くてひょろひょろとしていた娘。何時間も飽きずに絵を描いていた娘。なかなかお友達が出来ず、また、学びも遅くて、学習障害ではないかと心配した公立小学校時代の娘。思い切ってインターナショナルに転校させたのは小学校5年生のときでした。

 英語での授業に馴染めず、またお友達も出来ず、ずいぶん心配しました。娘にお友達が出来るよう願い、娘が少しでも仲良くなったお友達を家に招き、夫と二人で手作りの料理でもてなしました。でも、娘はなかなかお友達の家に呼んでもらえず、娘と一緒に泣いたこともありました。でも、レイちゃんという親友が出来て、どれほどほっとしたことか。レイちゃんのお家にもお泊りさせてもらい、親子でどれほど喜んだことか。

 中学校から高校にかけては、オーケストラでヴァイオリンを弾きました。最終学年ではコンサートマスターを務めることが出来ました。また、好きだった絵に没頭することが出来、いくつもの作品を仕上げ、校内で作品展を開きました。引っ込み思案な性格ですが、勇気を出して課外活動でKポップダンスクラブを主宰しました。こうして、ゆっくりとですが娘は成長し、無事、国際バカロレアを取得し、高校を卒業することが出来ました。

 3日の式典では、娘は音楽のクラスを受講した生徒たちに交じり、ヴァイオリンを弾きました。そして、生徒たちは「自分はどんな人だったと覚えてもらいたいか」「大切な人へのメッセージ」など一人一人丁寧に紹介され卒業証書をもらいました。娘は「献身的に私を育ててくれ毎日お弁当を作ってくれた母と、幼稚園のころから私を学校に送ってくれた愛情深い父、そして私を誰よりも慕ってくれる大好きな弟に感謝します」とメッセージをくれました。

 生徒32人に卒業証書が手渡され、卒業生たちは号令とともに、一斉に帽子の右側に垂れていた帽子のタッセル(紐)を左に移しました。これは人生のあるステージを超え、新たなステージに入るという意味があるそうです。

 卒業式には母も招待しました。連日の雨で足元が悪く転んだら困るからと最後まで行くか行かないか迷っていた母。雨も上がったため初孫の卒業式には出た方が良いと説得しました。式に参列でき、「あたたかくて、いい式だったね」と母はとても喜んでいました。

 式が終わった後はカフェテリアに移動。お友達や先生、下級生からお花やプレセントを受け取り、写真を撮り合いました。また、ピザやハンバーガー、ケーキ、フルーツなど軽食が準備されたホールで、歓談しました。

 卒業生たちは再び外に出て、皆で和を作り、帽子を空高く投げました。娘の顔も実に晴れやかでした。その姿を見守りながら、「卒業してしまったんだなぁ」と胸が一杯になりました。 

帽子を空高く投げた卒業生たち。手を大きく広げた娘の顔はとても晴れやか

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