2022年4月7日木曜日

3人の「IL DIVO」

 私は日常的に音楽を聴くほうではありませんが、繰り返し聴くCDがいくつかあります。その一つが、以前このブログでも紹介したことがある多国籍のボーカル・グループ「IL DIVO」です。

 4人のメンバーの一人でスペイン出身のバリトン歌手、カルロス・マリンさんが昨年12月、新型コロナウイルス感染症で亡くなりました。その後しばらくツアーは中止され、残された才能豊かな3人はどうするのだろう?と心配していたところ、3月日本でのツアー再開のニュースが入ってきました。安堵と寂しさの入り混じった気持ちになりながら、27日東京国際フォーラムで開かれたコンサートに行ってきました。

 「IL DIVO」のコンサートにはこれまで2回、行きました。1回目は母を連れて、2回目は私の大学時代からの友人で、メンターでもあるIさんをお連れしました。2人とも、コンサートに連れて行ったあとは、ID DIVO のファンになりました。

 今回は夫を連れて行きました。チケットを2枚購入し、「娘を連れて行こうかな?」とも思いましたが、まずは夫を誘いました。予想に反して、「いいね。君のCDから流れる曲をよく聴いていたから、楽しみだよ」。

 当日は、子どもたちにランチを準備し、息子の水泳教室がある夜は1人700円の予算でマクドナルドに行くよう提案しました。子どもたちは「サムライマックが食べられる!」と大喜び。電車で息子をプールに連れて行ってくれる娘には、アルバイト代600円を渡しました。

 さて、上機嫌な子どもたちに見送られて、久しぶりに夫婦で外出です。まずは、コンサート会場がある有楽町駅近くのブリティッシュ・パブへ。ボリュームたっぷりのフィッシュ・バーガーを食べました。



 腹ごしらえをした後は、いざ、コンサート会場へ。会場の東京国際フォーラムホールAは収容人数5千人超です。コロナ禍、座席は1つ置きという対応がなされたコンサートも多かったようですが、今回は通常に戻り、観客席はファンで埋め尽くされていました。1階にどれだけの人数を収容できるか分かりませんが、満席状態でした。

 ステージにメンバー3人が登場しました。3人の歌声は美しかったですが、カルロスさんの低くて魅力的な歌声を聴けないとやはり物足りない。他の3人もとても美しい声なのですが、4人がいてこそIL DIVOです。ステージのスポットライトの下に、カルロスさんがいなかったのは、とても寂しかった。

 でも、3人は心を込めて、歌ってくれているのは十分伝わりました。そして、3人それぞれがカルロスさんとの思い出を語りました。どれもが、じんと心に染み入るお話でした。コンサートの途中からバリトン歌手が助っ人として参加し、カルロスさんのパートを歌いました。彼の歌声もそれは素晴らしかった。

 帰りに、昨年まだ彼が存命だったときにリリースされたCDを購入しました。その売り場の前には3人のIL DIVOのポスターが貼られていて、切ない気持ちになりました。これからも3人なのでしょうか。それとも、遠からず、4人になるのでしょうか。


 さて、コンサートを堪能した後、余韻を楽しみたくなり、夫と共に有楽町駅近くのカフェに寄りました。ワインと、カフェ名物のホットケーキを注文しました。

 「このホットケーキ、ふわふわして美味しいね」などと言いながら、コンサートの話をしていると、突然、私の視界に今まさにコンサートホールで見たばかりの人が入ってきました。美しい女性と一緒のその人は、私の目の前のテーブルに座りました。

「ねぇ、あの人、ウルスだと思う。メンバーの一人。何気なく振り返って見てみて」

夫が、後ろを見ます。

「本当だ。ちょっと調べてみる」

携帯電話で、ID VIVOのメンバーの一人ウルス・ブーラーさんの画像を探します。

「ねっ。彼でしょ? 格好いいわあ。前に座っている人、奥さんね」

「うん、間違いない。ウルスだよ。僕を撮影するふりをして、写真を撮ったら?」

「そうする!」

 私は夫に携帯電話を向け、少しだけカメラをずらして、焦点をウルスさんに合わせました。まぁ、惚れ惚れするほど、ハンサムです。夫によると年齢は50歳だそうですが、とても、50歳には見えません。そして、向かいに座る女性の綺麗なこと。

 こういう写真は肖像権の問題などありそうですが、私のようなフツーの日本人のオバサンのブログの画像として載せるぐらいは大丈夫でしょう、と勝手に判断して載せます。素敵でしょう? ちなみに、画像の右にうつっているのが、夫の耳。 

 カルロスさんの歌声を聴けなくなったのはとてもとても残念で、Il DIVO ファンの私としては、彼のいないIL DIVO を観るのも切なかった。でも、こうしてメンバーの一人を間近で見ることができ、コンサートの余韻と相まって、気持ちが明るくなりました。

 これからはカルロスさんがいないIL DIVO が続きます。でも、ファンの心の中にいつまでも彼の歌声は残っていると思います。もちろん、私の心の中にも。

 カルロスさん、天国で安らかに眠ってくださいね。

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