2022年4月13日水曜日

博士課程日記 ②入学式へ

  昨日、日本武道館で入学式が開かれました。午前は学部生、午後は大学院生と別々に開催。新型コロナウイルス対策で、残念ながら家族は参加できませんでしたが、インターネットを通じて映像が配信されました。 

 夫が休みを取り、私の”晴れの日”につき合ってくれました。まず、「九段下」駅近くの中華料理店でランチ。その後、のんびり歩いて武道館へ。午前中の式を終えた、初々しい学生たちが晴れがましい表情をして、駅に向かって歩いています。

 武道館の前では、私と同年代の人たちが嬉しそうに、大学院生となった子どもの写真を写しています。そうだよなぁ、と思いながら、親たちを眺めました。私も子どもたちの入学式・卒業式は本当に晴れがましい気持ちになります。昨日はいつものように朝から気持ちが晴れず、「この年になっての自分の入学式なんて、嬉しくないものだなぁ」と感じていました。

 

 沈んでいる私とは対照的に、夫はご機嫌です。素敵なお花を用意してくれました。スクールカラーの淡青と黄色、白のブーケです。スクールカラーなんて、気にかけもしませんでしたが、夫がインターネットで調べてお花屋さんで選んでくれたようです。そのブーケを持って、武道館を背に写真を写してもらうのは、ちょっぴり恥ずかしかったですが、夫の優しさがありがたかった。

 「ネットで配信される式を見たいから、僕は帰るよ」と言う夫と別れて、館内へ。案内されるがままに席に向かうと、なんと、ラッキーなことに前から2番目でした。ステージも、ステージの上にかかったスクリーンもとても良くみえます。

 式開始前に、大学の応援団の学生たちが活動内容を披露してくれました。来年、大学を受験する娘は、大学でどんな活動をするのだろう?と想像しながら、彼らのパフォーマンスを見ていました。

 その後、約10分間にわたって、大学のオーケストラの演奏(コロナ対策のため録音でした)に合わせて、会場の学生たちの顔がスクリーンに映し出されました。何台ものカメラが切り替わり、アリーナ席、一階席、二階席の学生たちを次々と映し出します。想像していたより、ずっと人数が多く、皆若くて賢そうで、彼らの顔を見ながら「私も頑張らなきゃ」と気が引き締まりました。

 式は厳かに行われました。総長ら列席者の式辞はどれも、心に残るものでした。式が終わるころには、気持ちも晴れ、「今日は来て良かった」と思えました。

 式の後、外に出て、武道館をバックに自撮り写真を撮りました。「すみませーん!シャッター押してもらえますか?」 学生たちが聞きます。「いいですよ!」 私はスマートフォンを縦や横にしながら、ボタンを何度も押します。ちゃんと写っていますように、と願いながら。すると、私と同年代(40代だったら、すみません!)の女性が、晴れやかな表情をして、ご主人と思しき人に写真を撮ってもらってました。とても微笑ましく、私まで嬉しくなりました。

 帰宅途中、スーパーで食料品を買って、自宅に戻りました。夫が、チーズケーキを作って待っていてくれました。このチーズケーキは絶品で、私や子どもたちの誕生日など、特別な日にだけ、作ってくれます。昨日はお天気が良かったので、デッキにテーブルを出して食べました。それは美味しかった。

夫がプレゼントしてくれたブーケと、手作りチーズケーキ

 これからの4年間は辛いことも多いと想像し、また、子どもたちがまだまだ私を必要としてくれるこのときに、自分が学校で学ぶ立場になってよいのかーとも思います。でも、せっかく与えられた機会です。それを十分に生かし、がんサバイバーの視点を大切にしながら研究を進めていきたいです。

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