2021年4月4日日曜日

頑張って弁当

 「頑張ってね、ママ迎えに来るからね」ー。4月3日土曜日の午前8時、塾の前で息子を送り出しました。3月29日から4日間続いた「春期講習」の締めとして、国語・算数・理科・社会4教科の習熟度を測るテストが行われるのです。

 息子を送り出した後、塾の近くのカフェに寄り、朝食をとりながらこのブログを書いています。昨年秋に始まった、3年後の中学受験に向けての塾通い。有名塾の入塾テストに落ち、何とか入った塾で奮闘してきた息子は中学受験に向けての勉強とはどういうものか少しずつ分かってきたようです。

 ぶつぶつ文句を言いながらも、私と一緒に勉強をするようになりました。大嫌いな漢字も、毎日取り組んでいるうちに、少しずつ覚え始めました。得意の算数はテストでのケアレスミスを減らすため、暗算ではなく「面倒な筆算」をするようになりました。社会も理科も、最初はやる気のない小さな声でテキストを読んでいましたが、私と順番に読むという方法に変えると、少し声に張りが出てきました。成績はなかなか上がりませんが、勉強をする習慣が少しずつ出来てきました。

 息子は、中学受験をしないという選択肢は今のところないと小3ながら考えているようです。小学校の友達も、幼稚園からの友達も皆塾に通っています。「放課後、公園で遊ぼう!」と友達に声をかけても、「明日塾のテストだから」などと断られることが多くなりました。

 東京は子どもにとって本当に厳しい環境だと、地方育ちの私は思います。アメリカ人の夫はそもそも中学受験の渦の中に息子を入れることに賛成していません。でも、公立中学校に通わせるという選択肢を取ると、中高一貫校が増えている中、さらに厳しい高校受験に息子を向かわせなければなりません。

 逆に娘の通うインターナショナルスクールはアートには力を入れていますが、運動はそれほどでもなく、スポーツ好きな息子には向いていません。さらに息子には、「アメリカの大学は授業料が高いから、中学校・高校でインターには行かせられない。インターに行きたい場合は日本の大学に行くこと」と伝えています。息子はアメリカ行きを希望していますので、中高は日本の学校だと納得しています。

 息子が幼稚園に通っていたころを振り返ると、小学校受験に必死に取り組み、無事子どもを大学まで続く付属小学校に入れたママ友たちは賢いと言わざるを得ません。今、付属小に通っている子供たちは習い事を充実させ、恵まれた環境で勉強をしています。よほどのことがない限り、大学まで真っすぐ進みます。私は、可愛い息子には競争に勝ち抜く力をつけてほしかった。だから、あえて小学校受験はしませんでした。でも、そもそも息子は競争に向いているかーという視点が欠けていたかもしれない、と今になって反省しています。

 勉強でなかなか芽が出ない息子に自信をつけてもらうため、春休みはあえて息子の得意な水泳教室の春期特訓を入れました。ですので、塾の講習があった後半の4日間、息子は午前9時から10時15分まで水泳特訓を受け、午前11時から午後1時35分まで塾で勉強するというダブルヘッダーをこなしました。

 私も息子に付き合いました。電車に乗ってプールへ行き、息子を送り出した後は近くのベンチに座ってパソコンを開いて自分の勉強・仕事をしました。プールが終わった後は、電車に飛び乗り、塾へ。塾の開始前にはマクドナルドに寄って息子にチキンナゲットなどを食べさせ送り出しました。私はそのままマクドナルドか近くのカフェで勉強・仕事をしながら、息子を待ちました。

 こんなに息子に頑張らせているのに、何と、私は初日にお弁当を持たせることを忘れたダメ母です。50代半ばの母は、こうして肝心なことがポッカリ抜けるのです。皆がお弁当を食べている10分間、だまって下を向いて机に座っていたという息子に「大丈夫だよ、ママ。明日作ってくれれば」と逆に慰められる始末。そんな健気な息子のため、翌日はリクエストされた鶏そぼろ弁当を愛情を込めて作りました。

息子からリクエストされ作った鶏そぼろ弁当

 今日、怒涛のような春休みが終わり、明後日の6日火曜日から小学校が始まります。明日は1日お休みですので、息子と一緒にのんびりします。塾の帰り、息子に何をしたいか聞いてみるつもりです。

息子を待ちながら、カフェで朝食


0 件のコメント: