2021年2月16日火曜日

アウトサイダーの中学受験

  中学受験に向けて、小3の息子の塾通いが2月5日に始まりました。週2回午後5時から7時半まで、国語・算数・社会・理科の4教科です。息子が所属するのは5クラスある中の一番下のクラスで、かつ、席順は一番後ろの列の真ん中。息子によると「僕の右側の子は授業中寝ているんだ」ということですので、後ろの列はそのクラスの中で成績の悪い子に割り当てられたと推測するのが自然でしょう。親としてはこれ、かなり凹みます。

 息子の名誉のために言っておきますが(ブログで公表しておいて、名誉も何もありませんが(^^ゞ))、息子は決して頭は悪くありません。娘が息子の年齢のときは、様々なことがゆっくりでずいぶん心配しました。が、息子はそんなことはありません。公文では算数は学年よりも先に進んでいました。でも、塾ではこの通りです。遅ればせながら、親である私は学校の勉強と中学受験の勉強は全く違うものだとはっきりと認識しました。

 ブログで何度か書きましたが、私は子どもの横に座って勉強を見てあげるのが苦手です。「頑張ってね~」とほっておくタイプ。でも、ほっておいたらこの通りの結果でしたので、2月に入ってから毎日息子の横に座って、目を吊り上げて見張っています。宿題の出題範囲に付箋を貼り、スケジュール通りに息子に宿題をさせ、丸付けをし、間違ったところはもう一度復習させています。

 「ママ、頑張ってるね!」と娘にからかわれるぐらいです。他の子と比べることで息子が自信を失うと困るので(息子は気が弱いのです)、「お友達と比べちゃダメだよ。昨日のあなたより、成長していることが大切なの」と息子に言い聞かせています。息子に「ママ、言っていることよく分からないんだけど」と言われますが、この言葉をかみしめてくれる日がいつか来ると信じています。それにしても、中学受験の母親の役割はかなり大きい。寝る時間を削らなければ、大好きな読書の時間も取れない! これを3年間続けるのです。

 私の周りには、中学受験を経験したママ友がたくさんいます(私よりずっと若いですが…)。皆、本当に熱心に子どもたちを支えていました。今、自分が同じ立場になり思います。きっと皆、葛藤も随分あったのだろうな、と。

 中学受験を描いたベストセラー漫画「二月の勝者」第1巻の冒頭、カリスマ塾講師が2月1日に始まる東京都内の受験の前哨戦となる地方の学校の1月受験で合格を勝ち取った子どもたちに言い放ちます。

 「カン違いも甚だしい。君達が合格できたのは、父親の『経済力』。そして、母親の『狂気』」

 これ、当たっています。狂気とまで行かなくとも、賢くて自発的に勉強できる子の親以外は必死にやらなければとてもこの首都圏の中学受験は乗り切れないと思います。何せ、私は札幌というのんびりとした地方都市出身、夫はこういう受験とは無縁のアメリカ・シカゴ出身。それだけでもう出遅れ感たっぷり。「アウトサイダーの中学受験」は本当に何とかなるのでしょうか。

 これはまた別の機会に書きますが、娘をインターナショナルスクールに入れたのも、息子を日本の学校教育の中で育てることにしたのも、実は場当たり的な決断ではありません。子どもたちの特性を見極め、夫婦で十分話し合った末での決断です。2人の子どもを英語と日本語という別の言語でなされる教育システムに乗せるのは、ある意味無駄も多いのです。でも、息子はやはり、日本の学校教育の中で育てたほうが良いと判断したのです。

 とはいえ、何とか滑りこんだ塾の一番下のクラスで、その中でも最も出来の悪い息子です。どうしたものかと頭を抱えています。

 さて、先ほど触れた「二月の勝者」は先日、息子が塾に行っている間書店に入り、1-5巻を”大人買い”して、カフェで貪るように読みました。描かれているのはまさに、息子が通う駅周辺のいくつもの大手塾で繰り広げられている光景と同じだと思いました。今日息子を塾に送り届けた後、残りの5-10巻を買う予定です。

中学受験を描いた漫画「二月の勝者」。息子の塾の開始日に”大人買い”しました

 まぁ、息子の中学受験を通じて、こういう面白い漫画本にも出会えたし、未知の世界ものぞけるので、良しとしましょう。頑張れ、息子よ!

0 件のコメント: