2021年2月11日木曜日

修士論文のテーマ絞る

   先日、来年度取り組む修士論文のテーマを学校に提出しました。テーマとともに、希望する指導教官名も第3希望まで書くことになっています。私は第1希望に講義を受講しなかった教授の名前を書きました。希望が通るかどうかは3月に分かることになっています。

 まずテーマを絞るのに時間がかかりました。がんに関連する2つのテーマを考えており、昨年から海外の論文を中心に下調べをしていました。私の場合、他の多くの研究生と違い医学のバックグラウンドがないため、テーマ選びも苦労しました。医師や看護師、薬剤師の場合、選ぶテーマはとても専門的で、疾患や対象を絞り込んでいます。私の場合、バックグラウンドがジャーナリズムですので、ニュースになるような話題を無意識に追ってしまいます。調べてみると、医師らによる膨大な数の論文が出ていて、大学院生には手の及ばないテーマであることに気付くのです。

 昨年は追いかけていた1つのテーマについて、統計学の教授に打診をしてみました。このブログで生物統計学に苦労した話は何度か書きましたが、結果的に3つの講義は全部Aを取ることが出来ましたので、先生にお願いできる立場にはいたと思います。が、30分のズームミーティングで先生にいくつもの入手しづらいデータを持ってくるように言われました。「このテーマは嫌なんだな」と感じました。他の先生に聞いても「そのテーマは誰もやりたがらないだろう」と言われました。物議を醸しているテーマではありましたので、おそらく大学院生には無理だろうと思われたに違いありません。

 もう1つのテーマについてはある程度感心を持ってくれる教官がいると想定し、こちらの場合もAを取れた栄養学・母子保健学の講師の先生に打診してみました。1時間のズームミーティングではたくさんのアドバイスをもらいましたが、最後にその先生が出産間近であることが判明。ズームの画面だと顔しか見えませんので、言われるまで臨月だとは気付かないのです。その先生は1年間の育児休暇に入るということで、とてもおめでたいのですが、残念!

 仕切り直しで打診したのは、分子疫学の教授です。教授といっても私よりもずっと若い先生です。私は疫学が得意ではなく必修科目しか履修していませんでしたので、選択科目のその先生の講義は受講していませんでした。その先生は小児がん、特に白血病を専門にしている先生で、私のテーマと近いこともありズームミーティングを申し込みました。

 指導教官を引き受けてもらうために、17枚のスライドをパワーポイントで準備しました。その内容が説得力のあるものだったかどうかは別にして、パワーポイントを作りながら、「私も成長したなぁ」と思いました。入学したときは、エクセルやパワーポイントの使い方を全く知らず、出来るのは文章を書くときに使うワードのみ。何度も恥ずかしい思いをしながら他の研究生らに聞き、夫にも教えてもらいました。2年間でここまで出来るようになったのだと思いました。50代のオバサンも成長するんです、必要に迫られ、追い込まれれば。

 1時間のズームミーティングはとても実りあるもので、先生も私のテーマに興味を持ってくれました。おそらく、引き受けてくれると思います。テーマの大枠が決まり、ほっとしました。今は、週に1、2度学校に行き、論文検索を進めています。


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