2020年9月9日水曜日

「さくら組」

  息子が通う公立小学校では、3年生から算数のクラスが3つに分かれます。息子は算数に自信がある子どもたちがいる「さくら組」。

 ときどきテストがあり、その出来により自分がどのクラスに行きたいか決めます。この決定で良いか親のサインも要ります。先生が決めるのではなく、あくまでも子ども自身に決めさせるのが、民主的ですね。息子はいつも「さくら組」を選びます。

クラス移動のときに使う「算数バッグ」。息子が幼稚園の時に買った布で手作りしました

 そんな息子に素直に「いいなぁ、私なんて一番下のクラスだった」と話すのはインターナショナルスクール10年生(日本の高1)の娘。小学校4年生まで息子と同じ公立小学校に行っていた娘は3年生のときは「ちゅうかめん」というクラスでした。算数が得意ではない子どもたちに、先生が丁寧に教えてくれるクラスです。多くの子どもが一番出来る「そば」や真ん中の「うどん」を選ぶので、「ちゅうかめん」をあえて選ぶのは少人数。ですので、先生の目が届くというメリットがありました。

 一生懸命頑張って、時折、真ん中の「うどん」に変わったことがあります。でも、うどんに留まることはできず、行ったり来たりを繰り返していました。そのたびに、私も喜んだり、心配したり。そういえば、「そば」で学んでいたお友達の何人かは有名中学校に合格しました。やはり基礎が出来ているというのは強いのですね。

 今でもクラスの名前を憶えているということは、娘だけでなく、私も一生懸命だったんだろうなと思います。息子の場合、「さくら」は覚えていますが、他の2つは分かりませんので、娘のことは息子よりもずっと心配し、気にかけていたのでしょう。

 娘は息子に「ちゃんと勉強しなくちゃ、おねぇねぇみたいになるよ」と言い、息子を叱咤激励して勉強させます。親がしっかりしない分、お姉ちゃんがその役割を担ってくれるのです。弟が自分より賢くても、すねることなく、勉強に付き合ってあげる娘は良い子だなあ、と我が子ながら思います。

「ちゅうかめん」で頑張った娘は最近、数学で90点以上の良い点を取ってくるようになりました。自分が行きたい大学の学部の受験科目に数学が入っているので、自覚が出てきたのでしょう。

 娘の外国人の友人で、日本でいう「九九」が出来ていない子がいます。その子はずいぶん苦労をしているようで、娘はしみじみと「九九って大切なんだって、Aちゃんを見て思う」と言っていました。「ちゅうかめん」のクラスで、そのときは「自分は算数が苦手なんだ」と思っていた娘は、実はそこで基礎が出来たのでしょう。長い間低迷していましたが、ここにきてぐんと成績が伸びてきました。

 要領が悪いけど真面目に取り組む娘、頭はいいけどすぐさぼる息子。一長一短で、どちらも心配で、でも、いとおしいものです。

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