2020年9月21日月曜日

日経新聞にコラムが掲載されました

 今朝、日経新聞にコラムが掲載されました。毎週月曜日、今日を含めて4回の連載です。今回のコラム執筆には、不思議なご縁がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63996540X10C20A9TCC000/

 今年の春の出来事でした。大学院の医療経済学の先生が、ズームでの授業中「先日取材を受けた記事が、日経に載りました」と言います。学生がすかさず「先生、URL教えてください」と言うと、先生はチャット欄に記事のURLを添付。それを開いて読み進めると、知っている記者名が目に飛び込んできました。

 私が新聞社で働いていたころ、記者クラブで一緒だった記者です。よく取材の合間に話をしました。私はその後、退社して長らく闘病生活を送り、彼のことは記憶の彼方に。

 本当に久しぶりに名前を見て懐かしさがこみ上げました。日経新聞のデジタル版で彼の名前を検索欄に入力してみると、プロフィルと顔写真が出てきました。当時のままの彼でした。思い切って、会社に手紙を送りました。数日後、早速連絡が来て、お茶を飲むことに。そこから、コラム執筆の話が決まりました。

 このコラムに付けた顔写真の私は、天国の息子の遺骨が入っているネックレスを身に着けています。このことについては闘病記の中で触れており、彼が写真を見て気付いてくれて、ネックレスが入るように画像の大きさを調整してくれました。

 そんな気遣いをしてくれる人です。いま、日経新聞で社会保障分野の専門記者として記事を書いています。

 昔、接点のあった人とこのような形で再会することもあるのだなと感慨深い気持ちになるとともに、書く機会をもらえたことをとてもありがたく感じたのでした。

2020年9月18日金曜日

青いアサガオ

  自宅の庭で、青いアサガオが咲きました。去年咲いたのは薄紫色だけで、今年もそうなのかな?と思っていたら、見事に咲いてくれました。葉の形やつるの伸ばし方も薄紫色のとは違い、自宅の小さな庭がにぎやかになっています。

庭に咲いたアサガオは薄紫と青色

 このアサガオは小3の息子が1年生のときに学校から苗と種をもらってきて、植えたもの。そのときは薄紫色と青色の花が咲きました。その秋にたくさんの種が採れたので、小さな缶に入れて保管。昨年は息子と一緒にその缶の中から6つの種を選び、植えました。咲いたのは薄紫色だけでした

 そして、今年。同じく息子と一緒に6つ種を選んだら、なんと、青いアサガオが咲いたのです。葉が大振りでハートの形をしたそのアサガオは、つるを横にはわせて、ランタン型の照明に巻き付いています。それが、何とも言えず優雅なのです。

青いアサガオはハート型の葉をはわします

 青い花を見て思い出すのは、ノンフィクション作家・最相葉月さんの「青いバラ」。遺伝子組み換えで、それまで不可能とされてきた青いバラができるというニュースに違和感を持った最相さんが、緻密で幅広い取材を重ねて3年間かけて仕上げた作品です。

 当時、新聞記者をしていた私は最相さんのこの作品を紙面で紹介したいと考え、インタビューをしました。知的で美しい方でした。

 私は「青い花」に縁があるらしく、昨年お会いした出版社「小さい書房」の代表の女性から、その出版社の絵本「青のない国」をいただきました。青い花を育てる男性の話です。代表の女性は民放テレビの元記者で、私と経歴が似ていることから、連絡を取り会いに行きました。この方も素敵な方でした。

 その本は、小さい書房が最初に出した本で、代表の方にとっても思い入れのある本だということが、本の作りを見ても分かります。深く考えさせれる本でした。私は息子の小学校で絵本の読み聞かせをしているので、今度、高学年の子たちに読んであげたいと思っています。

「青いバラ」を書いた最相さんのインタビュー記事と小さい書房の「青のない国」

 毎朝、新聞をポストに取りに行った後、小さな庭の手入れをします。心が癒されるひとときです。息子と一緒に植えたアサガオが元気に咲いているのを見ると、「今日も一日頑張ろう!」と思えるのでした。

2020年9月10日木曜日

てるてる坊主

 「ママ、今日、ルイ君が遊びに来てくれるんだよ。一緒にプールに入るんだ」

 学校から帰るや否や、息子が興奮気味に報告してくれました。「家にプールあるんだよ。遊びに来ない?」と誘ったらしいのです。コロナ禍、お友達と遊べない期間が長く続きましたが、最近は以前のように遊べるようになってきました。

 連日、東京では天気が続きますが、時折、スコールのような雨が降ります。で、息子は「ルイ君が来る間、雨が降りませんように」とてるてる坊主を作って玄関に飾りました。そんな息子を見ながら、娘もよく楽しみなイベントがあるときはてるてる坊主を作ったっけ、と懐かしく思い出しました。 

息子が玄関に飾ったてるてる坊主
   
 息子はトレーを2つ用意してダイニングテーブルに載せ、その上にお菓子を1個ずつとお茶を入れるコップを並べました。おやつは娘と息子に「1日2個」と決めてジップロックに入れてある、小袋に入ったお菓子です。その2つを自分とルイ君で1個ずつ分けようと思いついたのでしょう。
息子がお友達のために用意したおやつ

 ルイ君が来て、2人は水着に着替えてザブン。水鉄砲を飛ばし合ったり、風船を使って遊んだり、と大はしゃぎ。見ている私も嬉しくなり、写真を撮ったり、ビデオを撮ったり。しばらくするとプールから上がって、仲良くおやつを食べて、またプールにザブン。2人を見ながら、「こういう子どもらしい時間がなるべく長く続きますように」と願いました。

 息子の同級生の中には中学受験に向けての塾に通い始めたり、夏期講習に行ったりという子もちらほら出てきました。息子もルイ君も中学校受験をする予定で、おそらく来春には塾に通うようになります。親の私も一生懸命になってしまいそうですが、子どもが子どもらしくいられるよう、気持ちに余裕を持ち続けなければと思ったのでした。

2020年9月9日水曜日

「さくら組」

  息子が通う公立小学校では、3年生から算数のクラスが3つに分かれます。息子は算数に自信がある子どもたちがいる「さくら組」。

 ときどきテストがあり、その出来により自分がどのクラスに行きたいか決めます。この決定で良いか親のサインも要ります。先生が決めるのではなく、あくまでも子ども自身に決めさせるのが、民主的ですね。息子はいつも「さくら組」を選びます。

クラス移動のときに使う「算数バッグ」。息子が幼稚園の時に買った布で手作りしました

 そんな息子に素直に「いいなぁ、私なんて一番下のクラスだった」と話すのはインターナショナルスクール10年生(日本の高1)の娘。小学校4年生まで息子と同じ公立小学校に行っていた娘は3年生のときは「ちゅうかめん」というクラスでした。算数が得意ではない子どもたちに、先生が丁寧に教えてくれるクラスです。多くの子どもが一番出来る「そば」や真ん中の「うどん」を選ぶので、「ちゅうかめん」をあえて選ぶのは少人数。ですので、先生の目が届くというメリットがありました。

 一生懸命頑張って、時折、真ん中の「うどん」に変わったことがあります。でも、うどんに留まることはできず、行ったり来たりを繰り返していました。そのたびに、私も喜んだり、心配したり。そういえば、「そば」で学んでいたお友達の何人かは有名中学校に合格しました。やはり基礎が出来ているというのは強いのですね。

 今でもクラスの名前を憶えているということは、娘だけでなく、私も一生懸命だったんだろうなと思います。息子の場合、「さくら」は覚えていますが、他の2つは分かりませんので、娘のことは息子よりもずっと心配し、気にかけていたのでしょう。

 娘は息子に「ちゃんと勉強しなくちゃ、おねぇねぇみたいになるよ」と言い、息子を叱咤激励して勉強させます。親がしっかりしない分、お姉ちゃんがその役割を担ってくれるのです。弟が自分より賢くても、すねることなく、勉強に付き合ってあげる娘は良い子だなあ、と我が子ながら思います。

「ちゅうかめん」で頑張った娘は最近、数学で90点以上の良い点を取ってくるようになりました。自分が行きたい大学の学部の受験科目に数学が入っているので、自覚が出てきたのでしょう。

 娘の外国人の友人で、日本でいう「九九」が出来ていない子がいます。その子はずいぶん苦労をしているようで、娘はしみじみと「九九って大切なんだって、Aちゃんを見て思う」と言っていました。「ちゅうかめん」のクラスで、そのときは「自分は算数が苦手なんだ」と思っていた娘は、実はそこで基礎が出来たのでしょう。長い間低迷していましたが、ここにきてぐんと成績が伸びてきました。

 要領が悪いけど真面目に取り組む娘、頭はいいけどすぐさぼる息子。一長一短で、どちらも心配で、でも、いとおしいものです。

2020年9月6日日曜日

覚えられない

「むっちゃん、明日、学校あるよ~」
金曜の夜、ママ友からラインが来ました。土曜日は久しぶりに息子の学校があったのです。

 この不定期の土曜日登校、これまで何度か忘れました。
 息子が2年生のときは、担任の先生から電話がかかってきました。うっかり忘れていたら、9時過ぎに。「お母さん、今日は学校あります」と。

 恥ずかしながら、覚えてられません。学校からスケジュール表は配布されますが、冷蔵庫の前に貼ってあっても、忘れます。一日何回も冷蔵庫を開けるのに、です。だから、子どもたちには常日頃、言い聞かせてあります。「自分の学校のスケジュールは自分で覚えておいてね」と。でも、子どもですから、忘れます。そのたびに、「私ももう少し、しっかりしないと」と自身を戒めるのですが、本当にうっかり忘れるのです。

 ここで、頼りになるのはママ友です。皆、知っています。私が忘れっぽいというか、そもそも覚えていられないことを。昨日ラインをくれたのは私より7歳若いママです。こういう友達って本当にありがたい。私が仲良くしてもらっているママ友は一番若くて、17歳下!です。皆、親切で、さりげない心遣いのできる、気持ちの良い人ばかり。こうして、至らない私を助けてくれるのです。

 さて、土曜日の朝。息子がプリントを持ってきました。
「ママ、このプリントにサインがいるんだって。この前持って帰ったけど、提出していないからって、先生がもう一回くれたの。サインしてください」

 個人情報保護の関係で、ホームページに子どもの写真を載せて良いか保護者に承諾を得るというプリント。どこかに積んですっかり、忘れていました。もう、どこに積んだかも分かりません。先生も慣れたもので、改めてくれるというところが嬉しい。

 さて、「写真を使って良いです」に丸をつけ、次は子どものクラスと親の名前を記入するところでペンが止まりました。息子に聞きました。

「今何組だっけ?」 
「ママ、もうそろそろ覚えてくれる? 2組だよ」
「そうだったよね、3年2組だよね」

 2学期になっても、息子のクラスを覚えていられないなんて・・・。このエピソードを土曜日に学校があることを教えてくれたママ友にラインすると、こんなメッセージが返ってきました。

「分かるわ~。私も2番目の息子のクラスと番号が覚えられないの。何回も聞くものだから、もう覚えてよ~って言われたわ。むっちゃん、一緒に頑張ろうね」

 彼女は、3人の息子をきちんと育てているしっかり者。でも、忘れっぽい友達にこんな優しいメッセージをくれるんです。「一緒に頑張ろう」って、なんて、さりげなくて素敵な言葉なんだろうと、気持ちが癒されました。

 息子は3年2組に在籍しています。今日、こうしてブログに書くことでしっかり覚えました…と思います。

2020年9月5日土曜日

猛暑日続きで家庭用プール購入

 8月24日、地元公立小学校に通う息子とインターナショナルスクールに通う娘の新学期がスタートしました。娘は半年ぶりの学校です。子どもたちが元気に学校に通う普通の暮らしが戻ってきて、ほっとしています。

 夫は引き続き在宅勤務。週1回だけ会社に行きますが、それ以外は寝室でパソコンに向かっています。夫の同い年の同僚が先月大病で緊急入院したため、「そろそろ、真剣に健康に気をつけなければ」と考えたらしく、ジョギングを始めました。あっという間に体重が落ち、6キロ減に。毎日約1時間半ほど走っており、帰宅すると帽子まで汗だくです。それを私が洗濯するのですが、洗濯機で多めの洗剤を入れて洗うぐらいでは汗臭さが取れない。ですので、最近は洗濯機で2度洗った後に、天日干ししています。

 東京は9月に入っても猛暑日が続いています。ご時世、毎夏行っていた公営プールにも行けないため、大きめな家庭用プールを買いました。横2.2㍍縦1.5㍍深さ60㌢で、我が家のデッキに収まるサイズでしたので、思い切りました。実は子どもが3人いるお隣さんのプールを見て、「これはいい!」と真似をしたのでした。

 息子は大喜びで、学校から帰るや否や飛び込んでいます。ジョギングから帰り、汗だくの夫もザブン。年頃の娘は最初あまり興味を示しませんでしたが、それでも、息子と一緒に入っています。私は息子と連日、水鉄砲遊びです。

 コロナ禍、以前とは暮らしも遊び方も変わりましたが、ちょっとした工夫で楽しくなるんですね。ヒントをくれたお隣さんに感謝。