2022年3月15日火曜日

楽しみな絵本の読み聞かせ

  今日は小4の息子の学校で、絵本の読み聞かせがありました。月に一度のこの読み聞かせは、私がとても楽しみにしている日です。朝、息子と一緒に学校に行きます。登校中の子どもたちの元気な姿を見ながら、声を聞きながら、息子と一緒に歩くー。幸せをかみしめるひとときです。 

 今年度最終日の今日、読み聞かせサークルのシフトを担当するお母さんが気を利かせて、息子のクラスに私を割り当ててくれました。

 昨日まで、息子と娘を相手に何度も練習しながら、「どの本が良い?」と意見を聞いてきました。あちこちの本屋さんに行き、じっくり選んで買った3冊のうちのどれにするかなかなか決めらませんでした。3冊ともとても良い本なのです。

 迷いに迷って、最終的には「街どろぼう」(junaida、福音館書店)と「がいこつさんがわらった」(いしだいすず、みらいパブリッシング)の2冊読むことにしました。「街どろぼう」が短めなので、時間内に読み切れると思い付いたのです。


 読み聞かせサークルのメンバーは朝、図書室に集まります。そこでベテランのお母さんに聞いてみました。

「2冊読んだことある?」

「あるよ~。でも、難しいよ。子どもたちの気持ちが、1冊目に引っ張られるの。1冊目を面白い本にして、2冊目はじんと感動する本にしたことがあるの。失敗だった。1冊目で大笑いして、気持ちが盛り上がった子どもたちが、そのノリで2冊目を聞いちゃって、、、。面白い場面でないのに笑っちゃうの。だから、2冊あって1冊が面白い本だったら、そちらを2番目に読むことを勧めるわ」

 なるほど。で、示唆に富む「街どろぼう」を最初に読むことにしました。

 息子のクラスにいくと、子どもたちが私の周りに寄ってきて、「今日、何読んでくれるの?」と聞いてきます。こういうところがまだ可愛い4年生です。すると、息子が私のところに来て、「ママ、表紙はまだ見せないほうが良いよ~」とアドバイスをくれたり、「『街どろぼう』を先に読んでね」と耳打ちしたり。何と、先ほど教えてくれたお母さんと同じ意見です。そうかぁ、息子も何となく分かっているんですね。

 さて、「街どろぼう」は大きな山のてっぺんに住む巨人が一人ぽっちで寂しくて、下の街から家や店を次々と山に運んでくるお話です。ページをめくるたびに、巨人が街の家々を山に運ぶシーンが繰り返し出てきます。そのたびに、子どもたちは「えっー!」などと声を上げるのです。私が想像していたよりもずっと、子どもたちの反応がいい。山に家や人々が増えても、巨人はさみしいまま…というシーンでは、子どもたちもしんとして聞いていました。

 「がいこつさんがわらった」はテンポの良いお話です。がいこつさんの素朴さに癒される本です。この本は逆に、笑ってくれるだろうという予想とは違って、子どもたちは終始静かに聞いていました。

 2冊を読み終わった後、子どもたちが次々と感想を言ってくれました。こういう時間も本当に楽しい。先生が「2冊のうち、皆、どちらが好きだった?」と聞くと、「街どろぼう」に手を挙げた子どもたちと「がいこつさん」に手を挙げた子どもたちが同じぐらいでした。

 最後に、「ありがとうございました!」と子どもたちが大きな声であいさつしてくれました。息子も嬉しそうに、私に小さく手を振ってくれました。新型コロナウイルスのオミクロン株が蔓延し、中止となった月もありましたが、無事今年度の活動が終わりました。来年度も楽しみです。

 

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