昨日のブログでは、ネガティブな雰囲気を伝えてしまい、失礼しました。昨日は先輩研究者と約1時間の意見交換をし、自分の考えを伝えました。研究室中に響くのようなやり取りだったと思いますが、私自身、納得できました。
以前お伝えしましたが、研究室内で仲良くしている研究者2人(外国人)が今月末にここを去ることになり、もう雑談をする人もいなくなります。ですので、あと1年3ヶ月、ここの研究室で黙々と頑張らなければなりません。
この研究者の一人は私の大学で博士号を取得した人で、この過程の大変さをとても良く分かっている人です。数日前に思い切って、自分の事情を説明し、助言を求めました。
すると、「大学内ではなく、研究所内に研究室があるので周囲は学生や教員ではなくて研究者という特殊な環境だから、難しいよね。大学には学生のサポートセンターがあるから、そこに相談してみたらどうかな?」と言います。
そして、「大変な状況だけれども、大変なのはあなただけではない。おそらく、大学の博士課程の半分の学生はあなたのように指導を受けられない中、暗中模索しながら、研究を進めている」とも。
そして、「でも、気分転換は必要。ここの研究室は閉鎖的だから、大学のキャンパスに行ったらどう? あそこの空気は違う。図書館でパソコンを広げて作業して、学食で食事をするの。私もときどきキャンパスに行くけど、学生たちはポジティブで明るくて、自分も気持ちがポジティブになる」
そうだな、と思いました。私も1、2年のころは講義を受けに大学に行っていましたが、3年目からは研究室に籠っています。時折、単発の講義でキャンパスに行くと、確かに気持ちが明るくなります。キャンパスに行こうと思いました。
もう一つ、昨日は友人と飲み、少し気持ちが晴れました。新聞記者時代の友人です。「還暦のお祝いをしよう」と連絡をくれ、食事をご馳走してくれました。ワインを飲みながら、近況を報告し合いました。彼の娘さんとの暮らし、仕事、社会活動などについて聞き、私も家族のこと、恐山への一人旅、自分の研究の進捗を報告しました。
つい、ぽろりと「博士課程に進んだこと、間違っていたかなと思う」と言うと、彼は大笑いし、「もう60歳なんだからさ、過去の決断を振り返って後悔する時間はないと思うよ」とバッサリ。「3年目も終わるんでしょう? あと1年ちょっとの間に論文出すことに集中することだよ。論文が通らなくても、単位満期取得退学*まで行くんだよ。それでいいんじゃないの?」
「そうだね」と私も大笑い。とにかく、論文を提出する。最低でも単位満期取得退学まで頑張ると決めていましたが、その決意を忘れて、塞ぎ込んでいました。こうして、かつて同じ道を歩んだ人、仕事を通じての友人に相談することで、気持ちを切り替えることが出来ました。また、一歩一歩進んでいきたいと思います。
*単位満期取得退学ー所定の単位を全て取得したが、規定の年限までに博士論文の審査が通らない、論文を書けずに大学を退学すること
新橋のレストランで、ワインの飲み比べ |
締めはソーメン |
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