2023年2月13日月曜日

怒涛の日々の報告 ①息子の塾問題

  この数週間は怒涛のような日々でした。私が新しい研究室に移り、息子の塾・習い事の日程調整をし、娘の大学出願・合否発表に一喜一憂し、子どもたちのヴァイオリン発表会の準備をし、家のリフォームに伴い様々な決断をしました。今日から少しずつ、皆さんにご報告します。

 まずは、皆さんにご心配いただいた、大学院。新しい研究室では研究員や大学院生の皆さん、そして事務の方々もそれはウエルカムで、私は週4日、機嫌良く通っています。日々、自分の研究に没頭できる環境を与えてもらい、新しい先生には感謝以外ありません。とても忙しい方なので、ほとんどお話しする機会はありませんが、その代わり、他の博士課程の方々と日々話が出来るので、困ることはありません。自分もこの研究室に貢献できるよう、頑張ろうと思う日々です。

 次に、息子の塾と習い事の日程調整。これが、本当に大変でした。日本の学校は4月から新年度が始まりますが、塾関連は2月から始まります。

 まず、息子の通う受験塾(G塾とします)の日程がこれまでの火・木(17-21時)から、水・金(17-21時)と土曜日(14-19時)に変更になりました。日程変更により他の習い事の曜日も変えなくてはならなくなったことのほか、「このまま息子をこの塾に通わせても良いのか」という気持ちが強まってきました。息子はG塾のクラスが最下位で苦戦しています。11クラスあるうちの11番目です。入塾した2年前は上から5番目のクラスですので、下がり続けているのです。

 G塾は、トップクラスの学校を狙う子どもたちを照準にしていますので、中堅クラスの学校に行きたい(というか、トップクラスを狙えない)子どもたちはどんどん置いていかれるのです。

 手を変え品を変え、息子に勉強をさせるよう私も努力しましたが、息子はやる気すら失っています。テストでは毎回かなり低い点数で、得意だった算数も分からなくなっています。以前は食らい付いていく気力もありましたが、最近は、「宿題は●と●と●だけで良い」と言われますので、それだけすれば良いと開き直っています。G塾は子どもの自主性を重んじますので、宿題を提出させることはしません。ですので、やらないくせがついてしまうと、そのままずるずるとーになってしまうのです。

 で、転塾を考えました。この段階での転塾は勇気が要ります。また、新しい塾に行ったからと言って、息子がやる気を出すかも分からない。でも、まずは転塾を視野に、受験を終えた子、または現在6年生の子を育てるママ友達にいろいろ聞いてみました。

 皆さん、それは一筋縄ではいかない日々を送った(送っている)ようでした。あるママは、G塾にお兄ちゃんが通っていました。「転塾の決断は難しいよね。結局出来なかったけど、すれば良かったと思う」と話してくれました。

 お兄ちゃんは良い学校に合格をもらいましたが、希望していた学校ではなかったようです。5年生でピアノを辞めましたが、6年生の夏までスポーツを続けたと言います。弟君はG塾とは別の塾に通わせ、第一希望の学校に合格しました。「G塾はテキストが難しいの」と振り返ります。

 子どものペースに合わせて指導をしてくれる塾に6年生の息子を通わせるママにも聞いてみました。「塾には行かせているけど、スポーツも続けさせたいの。楽しく小学校生活を送りながら、行ける中学校でいい」と割り切っています。そのママによると「3学期になってから息子のクラスメートの7,8人は来ていない。ずっと塾に行っているみたい」と言います。

 そうなのです。東京の塾激戦区にある公立小の6年生では、これは当たり前の風景なのです。親がこの覚悟が出来ているかーを問われます。我が家の息子は出来が良くないですので、これくらいの努力をさせないと中堅校でも合格を勝ち取るのは難しいでしょう。いや、これほどの努力をさせても、結果は無残ーということになるかもしれません。

 で、3学期は学校に行かずに毎日塾に息子さんが通っているというママにも聞いてみました。息子さんは日々、頑張っているようです。「6年生になってからG塾から、うちの息子の塾に転塾してくる子が何人かいたよ」とのこと。そうだろうな、とその子どもたちの親の気持ちが良く分かりました。スポーツはどうしたのか聞いてみました。その息子さんは5年生で辞めたようです。

 また、他のママさんにも聞いてみました。皆、他の習い事は早い段階で精査し、スポーツを一つもしくは、楽器を一つに絞っているようでした。すべて辞めさせたママもいました。我が息子のように、かけっこと水泳、ヴァイオリンに英語と欲張っている子はいません。

 まずは、転塾を考える前に、習い事の精査をすることにしました。息子が続けたがっていたかけっこ教室は、塾の日程の関係で調整が出来ず、諦めてもらうことに。でも、教室の先生と話し合い、数カ月分の会費を納入してお休みとし、春休みや夏休みで塾がないときに振替で行かせてもらうことにしました。教室の先生も「6年生になると、塾の日程が合わないので辞める子が多いんです」と残念そうでしたので、事情を分かってくれて、柔軟な対応をしてくれました。ありがたかったです。

 次はヴァイオリン。息子が唯一辞めたがった習い事です。でも、楽器はスポーツと違い、一度辞めるとなかなか元に戻るのが難しいのは私自身の経験上、分かっています。今は嫌がっていますが、大人になれば、必ず「続けていてよかった」と思える日が来ると確信しています。

 ですので、先生とお話しし、練習はしないでレッスンだけは続けさせてもらうことにしました。これまで月曜日に通っていましたが、土曜日に変更。月に一度土曜日は午前中に学校がありますので、その日以外の月3回で対応していただくことに。この先生も柔軟な対応をしてくれて、助かりました。

 水泳は日曜日の夜と水曜日の第2第4水曜日に行っていました。この水曜日を辞めて、日曜日だけにすることにしました。国語が苦手だったため、第1第3水曜日に付けていた個別指導の国語の先生も卒業させることにしました。塾の日数が増えますので、シンプルに塾だけにすることにしました。

 さて、ここまでの習い事の精査で随分頭を使いましたが、一番の難関は英語塾でした。この英語塾の「新6年生」への移行は3月。受験塾より1カ月遅いのです。このずれにより、他の習い事の日程調整や転塾も難しくなるのです。さらに、英語塾の新クラスも「成績順」で決まり、かつ、その成績順で決まるクラスは金・土・日・月にばらけていて、かつ、そのクラスの曜日もインターネットで申し込み、早い者順で決まるのです。

 息子はがどこにも合格できない場合、インターナショナルスクールも視野に入れなければなりません。ですので、英語は最も重要な課目。息子は英語塾だけはやる気を出して、楽しそうに行っています。この英語塾の日程を基準にし、塾と他の習い事を決めたい。で、この4日のどれになっても良いように、他の習い事の日程調整をしました。

 英語塾のクラスを決めるテストは1月。その結果によるクラス分けは1月31日に連絡がありました。息子は4クラスのうち、上から2番目のクラスでした。まぁ、何とか持ちこたえたというところでしょうか。

 「グーグルフォーム」で申請した英語塾の曜日の結果がこの11日に来ました。日曜日の午前でした。これで、水・金・土(午後)の受験塾。土曜日午前のヴァイオリン。日曜日午前の英語塾、日曜日夜の水泳に決まりました。土日が埋まりましたが、新6年生の多くが土日を塾に費やしています。日曜日を好きな英語と水泳に行くことで、何とか、息子に気持ちを前向きに持ってほしいーと願っています。

 この1、2ヶ月は、やる気を失ってしまった息子のことを考え、悩み続けてきました。走ることが好きな息子にかけっこ教室は続けさせたい。得意な英語は伸ばしてあげたい。好きな水泳は息抜きになるから続けさせてあげたい。ヴァイオリンは将来、きっと息子の趣味となり、人生を豊かにしてくれるに違いないー。

 他のママさんたちのように、中学受験の勉強に集中させるために他の習い事を辞めさせることが出来ないでいると、娘から「中途半端は駄目だよ。かけっこ教室とか言っている場合じゃないよ。ほかの子どもたちは必死なんだよ。この1年頑張らせないと、これまで塾に行っていた2年が無駄になるよ」と指摘を受けました。

 また、受験塾についても、「やる気を失って久しいんだよ。ママが見ていないと勉強なんてしていないよ。いかにサボるかばかり考えているんだよ。今の塾が合っていないんだよ。転塾させた方がいい。転塾と転校は違う。毎日過ごす学校を変えるのは勇気がいるし、いろいろな影響を考えるべきだと思う。だけど、塾の役割はあくまでも中学受験に合格させるためでしょ。そこで成績が下がり続けて、やる気も失っているんだよ」

 娘は続けます。「ダメ元で転塾だと、私は思う。今の塾で、またやる気を出して自主的に勉強する子になることも、成績が伸びることもないと思う」ー。数年前まで子どもだった娘の意見は貴重ですし、やはり、息子を良く見ています。

 夫はチンプンカンプンな意見を言いますし、「もうその話はしたくない」とキレますので、あまり頼りになりません。まぁ、「僕の勘では●●したほうが良い」と言い出してくれれば、その助言と反対のことをすると正解だーということが30年以上の付き合いで分かっています。今回、その「勘」は「今の塾を続けること」でしたので、方向性としては転塾ということなのでしょう。でも、今回ばかりは、その経験値ですら、決断の材料にはなりません。

 中学受験の渦の中に入れたくない。得意なことや良さを伸ばしてあげたいと小5でインターに移した娘。そこでのびのびと学び、成長できた娘。一方、週末もふさがるような小学校生活を送る息子。転塾、まだ、迷っています。迷っている間に新6年生がスタートしてしまいました。あぁ、本当に悩みます。

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