2018年11月15日木曜日

ポール・マッカートニーのコンサートへ 2018

 ポールは最高でした! 11月1日、東京ドームで行われたポール・マッカートニーのコンサートに夫と行ってきました。

 ポールのコンサートに行ったのは2015年、昨年に続き3回目。若いころからビートルズファンの夫に楽しんでもらおうと、今回もチケットは販売サイトに事前登録して、抽選を経て入手しました。

 小1の息子の世話は、中2の娘に頼みました。娘は「いいよ!ベビーシッター代は?」と条件付きで快諾。昨年は「大丈夫だよ。ちゃんとお世話出来るから」という可愛らしい答えだったのですが、中2にもなるとしっかりしてくるのですね。「じゃあ、千円でどう? 学校と公文の宿題もやらせてね」とこちらも条件付きで頼み、「OK!」という娘の弾んだ声で”契約”は成立しました。

 会社を早めに切り上げてくる夫とは自宅最寄り駅のホームで待ち合わせ、開演2時間前の午後4時半に東京ドームに到着。まずはあちこちで写真を自撮りし、ドーム前に設営されたグッズ売り場で、あれこれと迷いながら、夫はTシャツとギターを持つポールが全面に描かれたリトグラフ、私はトートバッグとプログラムを購入しました。

 グッズの購入を終え、ドームの外周エリアにあるメキシカン・ファストフード店「TACO BELL」で腹ごしらえ。メキシカンフードが大好きな私たちにとっては打って付けの場所で、ビールで乾杯し、タコスやファヒタを頬ばり、今回のコンサートについて話を弾ませました。プログラムを見ながらアメリカ人の夫が言います。

「見てごらんよ。今回のツアーはアジアでは日本だけだよ。日本は東京ドーム2回と両国国技館、名古屋まで行くんだよ。アメリカは1カ所なのに」
「去年に続いて、今年も日本に来てくれるなんて、ポールは日本が好きなのね」と少し得意げな日本人の私。

 ドーム内に入っていく観客の多くは私たちと同じ様な中年。腰が曲がっている母親の手を引きながら歩いている中年男性もいました。若いころビートルズのファンだったお母さんを連れてきたのでしょうか? その微笑ましい姿を見ていて、心が温まりました。
 
コンサートは「ア・ハード・デイズ・ナイト」で幕明け。「コンニチハ、トウキョウ、タダイマ」というポールの日本語での挨拶に、客席から大きな歓声が上がりました。

 ポールは素敵でした。観客に日本語を交えながら話し掛け、次々と往年の名曲を熱唱し、新曲の数々も披露します。70代でどうやってあのスタイルと歌声を保っていられるのでしょう。曲が始まるごとに、終わるごとに客席から歓声と拍手が鳴り響きます。ポールが一曲一曲を熱唱し、いとおしむように歌い上げているとき、観客も体を揺らしながら、歌を口ずみさながら、その瞬間を味わっていました。ポールと客席は一体となっていました。


 昨年5月のコンサートと違っていたのは、今年は写真撮影が許可されていたことです。が、写真を撮っている人はあまり見かけませんでした。観客の多くが、ポールの姿を見、ポールの歌声を聴くことに集中していたのだと思います。スマホは写真撮影ではなく、歌に合わせてライトを振る場面で使われました。「スマホはこんな素敵な使われ方をするんだ」と私にとって驚きでした。見渡すと会場全体がキラキラと揺れて輝き、それは美しい光景でした。



 そして、「ヘイ・ジュード」。ポールが歌い終わり、観客が伴奏に合わせて「ラー、ラーラー、ラララッラー」と歌うところでは、ポールが客席に「ジョセイダケ」と呼び掛け、女性の観客だけで歌う場面もありました。男性が混じる力強い声とは違った、透き通るような声が会場全体に響き渡りました。


 アンコールの数曲を歌い終わった後、ポールが「モウ、ソロソロ・・・We should go home」と言い、会場全体に笑いが広がりました。そして、また会いましょうのポールの締めの言葉で、夢のような時間が終わったのでした。

 コンサートの余韻を楽しみながら、ドームを出た後は昨年と同様、近くのイングリッシュパブに寄りました。ドーム内の興奮とは打って代わって、仕事帰りの人たちが静かに、テレビに映ったプロ野球の日本シリーズを観戦していました。この光景も、勤め人ではない私にとっては非日常の世界。その雰囲気を楽しみながら、ビールを飲み、「フィッシュ アンド チップス」をつまんで、終わったばかりのコンサートについて夫と語り合ったのでした。


 娘に電話をすると、「宿題も終わったし、お皿も洗ったよ」とのこと。しっかり者のお姉さんになった娘を頼もしく感じながら、私たちは早々にビールを飲み終え、家路に付いたのでした。

0 件のコメント: