2025年12月10日水曜日

年齢の壁

  これまで何件か研究者の仕事に応募しましたが、いずれも返信が来ないか、「残念ながら」の文面の返信でした。指導教員にも研究室での採用を聞いてみましたが、「あなたは年だから、難しい」との答え。で、思い切って、大学院生が登録する「アカリク」という就職サイトに登録することにしました。

 名前、住所、電話番号と基本事項を入れて、年齢の欄に。ここには西暦が書いてあり、選ぶことになっています。で、ずっと遡っていると「1970」で止まり、それ以上は進めません。えっ、55歳以上は登録できないの?と仰天しました。私は就職サイトすら登録できない年齢なのです。

 思い出すのはがん治療前に凍結した受精卵を、毎年凍結継続し、45歳のときに突然クリニックから「こちらで治療できるのは45歳までです」と言われたときのこと。自分の受精卵すら、自分の子宮に戻せないほど私は年なんだーと愕然としました。

 そのときは、院長先生に懇願して受精卵を移植し、今の息子が生まれました。どの場面でも立ちはだかる年齢の壁。世間ではよく、「年齢は関係ない」と言われます。確かに挑戦するのには年齢は関係ありませんが、その挑戦を受け入れる側にとって、年齢は大きな要素であることは明らか。

 でも、私は諦めない人間です。博士論文を提出したら始めようと温めてきた本の企画を進めながら、研究者としての道も探り続けます。それにしても、人生はなかなか厳しいです。

 

 

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