2018年6月4日月曜日

「腰が痛い!」原因は?

「ママ、私病院に行く」
中2の娘が真剣な表情で訴えました。1週間ほど前のことです。
「もう、歩けないくらい腰が痛いの」
「身長が急に伸びているから、骨や筋肉に負担がかかっているんじゃない?」と私。
「うん、これまでも足が痛かったことは何度もあったけど、たいてい一日で良くなったの。でも、今回は違う」と言います。

夫に似て誇張した表現が多い娘ですので、初めは「いつものこと」と気にもしていなかったのですが、家の中では長い棒を杖代わりに使って歩いています。よほど痛いのでしょう。

先週は、ちょうど期末試験の真っ最中で学校も休めず、この週末の土曜日、ようやく最寄りの病院に行くことが出来ました。私は用事があったので、夫が連れていきました。

用事を済ませた後、病院に向かうため自転車を駐輪場に止めとき、娘が「ママ~」と明るい顔で駆け寄ってきました。表情が晴れ晴れとしています。
「病院、終わったの?」
「うん、今、お薬屋さんに行くところ」
「で、原因は何だったの?」
「それがさ、面白いんだよ。私、尾てい骨の数が人より1個多いんだって」
「尾てい骨の数?」
「うん。先生がね、尾てい骨の下の部分、つまりお尻の穴のすぐ上のところの骨は普通2個なんだけど、私は3個あるって言っていたの」
得意満面です。

「普通って、つまり日本人は2個で、欧米人は3個ってこと?」
娘はアメリカ人とのハーフで、体格が夫に似ていますので、そういうことなのかと思いました。
「違う。日本人とかアメリカ人とか関係なく、人間は普通2つなんだけど、私は3つなの」

いかにも娘らしい、ユニークな話です。夫に聞くと、「先生はそう言っていたよ。普通の人より尾てい骨が長くて、それが痛みの原因らしい。あと1年ぐらいで体の成長が落ち着いたら、痛みは治まるだろうって。痛み止めの薬と、湿布を処方してくれたよ」と言います。

一緒に付き添った息子も「おねぇねぇ、すごいんだ。お尻の骨が他の人より1個多いんだよ」と娘と同様、得意げな表情です。

子どもと日本語のおぼつかない夫の話ですので、尾てい骨のどこの部分が3個なのか定かではありませんが、とにかく「Tale Bone(尾てい骨) 」「1個多い」というお医者さんの説明を間違えて聞くことはないでしょう。

診断の後、娘の腰の痛みは嘘のようになくなりました。薬局でもらった頓服薬と湿布は、ダイニングテーブルの上に置かれたままです。

そして、娘はあれからずっと「私は、スペシャルな人間なの」と浮かれています。

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