2017年10月21日土曜日

娘の感性

 あるころから、娘をあまり叱らなくなっています。小さいころは、「きちんとした女の子に」と願っていたことから、ずいぶん厳しくしつけました。が、あまり効果がないのと、厳しくし過ぎると娘の感性を潰してしまうのではないか、と思うようになったことで、うるさく言わなくなりました。

 週末に娘にお風呂掃除を頼みました。ずいぶん時間がかかっているなぁとのぞいてみると、傘を差して壁を洗っていました。お気に入りの歌を歌いながら、楽しそうに洗っていました。

 
「壁の上のほうを洗うと、水滴がぽつぽつ落ちてくるんだもん」と娘。世の中広しと言えども、傘を差しながらお風呂掃除をする人はいないでしょう。こういう時、家事を娘に教えなければならない母親はどうコメントすべきなのでしょうか?

 「傘を差しながらなんて、お風呂掃除をするものではありません」

 それこそ、素っ頓狂な注意です。娘の後ろ姿を見ながら、私は自問自答します。
「そもそも、傘を差しながらお風呂場を洗うのはおかしいの?」
「もしかしたら、傘を差しながらお風呂掃除をする人がいるかもしれない」
「私では絶対に思い付かない、こんな意外性のある行動を取れる娘は結構すごいのではないか?」
 「こんな素敵な感性を持つ娘を注意してばっかりなんて、親として間違っているよ」、などなど。

 結局は、「楽しそうだね。ありがとう」と言いました。娘はにっこり笑って「どういたしまして」と答えました。こうして、親としての私はユニークな娘に日々鍛えられ、教えられています。子育ては、面白い。

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