どんなに大きくなっても、娘は夫にとって、「Daddy's Little Girl(ダディの小さな娘)」なのでしょう。仕事の合間を縫って探したスニーカーは、学校帰りの娘が夫と待ち合わせて試着。色も履き心地も丁度良かったらしく、娘は大層喜んで夫と帰宅しました。
さて、小さくなった、26cmのスニーカー2足をどうしようかと考えた私。あまり履いていないため、まだまだ、新しい。捨てるのは忍びないので、横浜そごうの子供靴売り場に持っていくことにしました。そごう・西武では、不用な子供靴を引き取り、ザンビアの子供たちに送っているのです。靴1足につき、500円のクーポン券を配布しています。このクーポン券は次回、子供用品売り場で5000円以上の商品を購入する場合に利用できるのです。5000円以上の買い物はあまりしないので、クーポン券を使うことはほとんどありませんが、これまで何度も娘と息子の靴を持っていきました。自分の子供たちの靴が、役に立っていると思うと嬉しいのです。
しかし、今回はこれまでのように、すんなりと持っていくことは出来ませんでした。26cmの靴を子供靴として引き取ってくれるかどうか、分からなかったからです。私は「ザンビアなら、26cmの靴を履く子供がいるはず」と想像しました。一応、売り場に電話をして確認しました。売り場の店員さんは「そうですか、26cmですか。お子さんが履いているのですよね?」と念を押しました。その子供靴売り場では、25・5cmの娘の革靴を買ったことがあります。私は遠慮がちに「ええ、足は大きいですけど、子供が履いているんです」と答えました。店員さんは明るく、「大丈夫です」と答えてくれました。
26cmのスニーカー2足と、息子の19センチのスニーカー1足を持って、娘が「お使い」として横浜そごうに行きました。帰宅後、娘は靴を渡すときの一部始終を楽しそうに話してくれました。
子供靴売り場の靴引き取りコーナーで、娘が袋から靴を出した途端、店員さんは「取り扱うのは、子供靴なんです」と言ったそうです。そこで娘はすかさず真顔でこう答えたといいます。
「私、子供なんですけど・・・」
娘はいつまでも子供でいたい、と願っている子です。自分は子供なんだ、と主張する身長165cm超・足26・5cmの女子に、「あなたの靴は子供靴ではないです」と言えるほど、度胸のある店員さんはいないでしょう。その店員さんは、カウンター越しに娘の足元をのぞき込み、「そうですか」と答え、3足を引き取ってくれたそうです。そして、500円クーポンも3枚くれたそうです。
娘は「かんしゃじょう」をもらってきました。「ありがとう。みんながくれたくつで学校に行けるよ」というメッセージと、ザンビアの子供たちが靴を履いて楽しそうにサッカーをしている写真が載っているものです。私はこれまでもらったことがないので、店員さんもきっと娘に対して好感を持ってくれたのでしょう。
私と娘は、この感謝状を見ながら、ザンビアの子供たちがスニーカーを履いて学校に行ったり遊んだりする様子を想像し、とても幸せな気分になりました。そして私は、娘を子供として扱ってくれた、横浜そごうの子供靴売り場の店員さんに、心の中でお礼を言ったのでした。
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