昨日、10日ぶりに娘と連絡が取れた話を書きました。期末試験の準備と、課題の絵を描かなければならないプレッシャーから、私たちと連絡を取りたくなかったようです。
私も夫もそれは心配でしたが、唯一の救いは息子と連絡を取っていたこと。それもちょっとした会話だったよう。昨日、ようやくフェイスタイムに答えてくれた娘に、私と夫の電話に出ずテキストも見なかった理由を聞きました。本来なら、そんなことも聞かずに、まずは連絡をくれたことを喜ぶべきなのでしょうが、今後のために聞いておきたかった。何せ、私は母親として何か間違っていたのではないかーと思いましたので。
「ごめんね、電話に出なくて。でも、自分が大変なときって、ママもダディも重いの。心配してくれているのはとってもよく分かるんだけど…」
もしかしたら、心の中には別の理由があるかもしれませんが、少なくとも「重い」という言葉を伝えてくれた。なるほど、確かに、私も夫も心配性で、そして何よりも娘が可愛くて可愛くて仕方ないんですよね。だから、放っておいたほうがいいとは分かっていても、つい、つい…。
さらに、私も夫も「自分が」娘と話したいので、それぞれがフェイスタイムで電話をする。ですので、娘としては倍の時間が取られるわけです。そういうこともあるかもしれません。で、唯一連絡をとっていた息子について聞くと…。
「冷めているから、反応が軽いの。『よっ、どうした?』だけで、特に何も聞くわけでもないし。会話もすぐ終わるし。でも、その軽さがいいんだよね」
なるほど…。確かに自分がとても落ち込んでいるときは、全く違う軽い話をして気を紛らわせたいときもある。娘はきっとそんな気持ちだったのでしょう。で、昨夜は高市早苗首相の話をしました。
高市首相については、実は私はあまり好きではありませんでした。あまりに保守的で、考え方や振る舞いなどが日本の典型的な高齢男性政治家にそっくりだと思っていたからです。そして、彼らにすり寄ることで、政治の世界で生き抜こうと考えているように見受けられた。でも、今回のトランプ大統領の訪日で、考えは変わりました。高市首相はこれまで2度総裁選で敗れながらも、着実に政治家としての力を付けてきたのですね。
首相としての出だし、特に外交を見ていると、この人は「新風を」「多様性を」などという理由で、女性だから選ばれたのではない。政治の世界で厳しい戦いを続け、最後に勝った人がたまたま女性だったのだという考えに変わりました。あの堂々とした振る舞い。あれこそが日本の首相に必要なところです。かつての故中曽根康弘元首相、そして、小泉純一郎元首相のような。
たまたま、ネット上でアップされていた写真を2枚、ダウンロードしていたのを娘に送りました。一枚がトランプ大統領の腕に高市首相が自分の腕を回し、何やら話しながら、階段を降りてくるショット。もう一枚が政府専用機の中でトランプ大統領の肩に手をおき笑顔のツーショット。こういうことについてはしゃぎ過ぎなどと批判的な人もいるようですが、このちゃっかりさはとても大事だと私は思います。
日本を代表する首相なのですから、対等に、そしてこうした場面こそ、持ち前の茶目っ気をうまく使いながら、他国の大統領・首相とやり合っていく。それは、実績を伴ってこそ出来ることだと思います。
外交で相手を威嚇せんばかりの強面も、または厳格な表情をしてもいいのですが、それをして対等な関係を持てるほどの実績と自信を持つ政治家は日本にあまりいないような気がします。そして、自信のなさはネガティブなオーラとして出ます。ですので、高市首相のようなはしゃぎ過ぎぐらいの茶目っ気を出すやり方で、十分だと思う。高市首相ですから、あれも”戦略的”だったのかもしれません。高市首相の考え方や実績から、茶目っ気だけで生き抜いてきたのではないことは、分かりますので。
また、初外交の場であったマレーシアで、政府専用機から降りてきた高市首相は、出迎えた同国の兵士たちに胸に手を当てて、敬意を表しています。これもとても大事です。高市首相は相手国に対しての敬意の表し方も学んできたのですね。
そんな話を娘にすると、娘が乗ってきました。ついでに、今回入閣した小野田紀美経済安全保障担当相の話もしました。政治家として経験も浅く未知数な部分も多いですが、アメリカ人の日本人のハーフで、空手を子どものころから習っており、かなりの腕前なのだとか。体も大きく堂々としてて、なかなかいい。ある写真では、髪の毛を短く刈り上げた、がっしりとした体格の女性SPを後ろに従えて歩いていました。まぁ、その姿がほれぼれするほど格好良い。いいですね、若い日本人女性がこうして活躍する姿を見るのは…。
ついでに小野田大臣の写真も娘に送ると、「この女性SP格好いい。小野田さんもいいね~」と喜んでいました。
このような話で1時間も娘と盛り上がりました。娘はずいぶん落ち込んだ日々を送っていたようですが、昨夜は、「ママとこういう話をすると元気が出る。ありがとう!」と娘の表情にも笑顔が戻っていました。
ついつい、「大丈夫?」「大変だったら、帰っておいで」「薬はくせになったら困るから、ちゃんと処方箋みてね」などという言葉を掛けてしまいますが、これからは、こういう娘が元気になるような話を集めておこうと思いました。息子に倣って、あえてクールに振る舞うことも必要なのかもしれませんね。