19日日曜日に高校時代の同窓会がありました。場所は新宿の居酒屋。呼び掛け人のK君は「僕たち年だから、早め集合早め解散です」と午後3時に予約を入れてくれました。連絡は関東地方の同窓会幹事4人(男女2人ずつ)と札幌の幹事(女子)のグループラインでした。
居酒屋はJR新宿駅東口徒歩2分の場所。親友Nちゃんと私も念のため、午後2時半に新宿伊勢丹で待ち合わせしました。私たちは「Google マップ」 で目的地を探すのがあまり得意ではありませんので、待ち合わせ時間も早いのです。
私は過去に2回、JR駅徒歩10分ほどの目的地に辿り着けなかったことがありますので、JRの駅は本当に苦手です。でも、今回はNちゃんと一緒なので、心強い。
新宿は、伊勢丹以外行くことがないため、居酒屋に着いたときは仰天しました。私たちの店は3階でしたが、1階の飲み屋さんには沢山の人がいて、皆、楽しそうに飲んでいます。いやぁ、すごいですね。皆、昼から飲むんですね。
3階の店に入ると、予約席は9人分用意されていました。私とNちゃんで顔を見合わせ、「えっ、今日は幹事お疲れ様会で4人だったんじゃないの?」
そうこうするうちに、女子Iちゃんが来ました。「えっ、4人の飲み会だと思っていた」。Iちゃんも別の4人グループだと思っていたみたいで、私たちがいることに仰天した様子です。
だんだん集まってきて、それぞれが「誰来るか知らないんだよねぇ」と言います。そして、肝心の呼びかけ人のK君から電話があり、「場所どこか分からないんだよぉ」。K君が予約をしてくれた店なのですが…。Nちゃんに電話を替わってもらい、「グッチとみずほ銀行の間の道を真っ直ぐ歩いてすぐだよ」と伝えてもらいました。
皆、何人が集まるかも知らず、来てみて参加メンバーが分かるという愉快さ。ようやく、店に辿りついたK君に、皆それぞれが思い浮かべていた参加者と違ったという話をすると、「えっ? 俺、言っていなかった?」と真顔で答えます。この粋な計らいはK君がわざとやったのではなかったと判明し、皆で大笑い。K君も、丁寧に参加者それぞれに連絡するうちに忘れたのですね。
もちろん、皆、楽しく飲んで食べておしゃべり出来ればそれで十分なので文句なし。なんだか、この緩さ、いいなぁと思いました。
皆、しゃべるしゃべる…。でも、お年頃ですので、「あれ、これ」を連発します。「あれって何?」と聞かれても、なかなか答えが出てこない。でも、思い出せなくても、「いいよっ、待つよ!」と皆、なんだかんだと茶々を入れながらも、待っています。で、5分ほど話して、ようやく言いたいことが分かって、「ああ、思い出した!ふるさと納税だ…」と本人が言うと、「ええっ、今まで、ふるさと納税の話してたの? 全く分からなかった…」とまた大笑い。
私はもう、お腹を抱えて笑いました。おかしくておかしくて涙も次々と出てくるので、ハンカチでずっと目を押さえていましたし、笑い過ぎてお腹が痛いのなんの…。こんなに笑ったのは久しぶりだなぁと思いました。
私は毎日研究室で誰とも話すこともなく、息の詰まるような時間を過ごしています。自宅では夫との会話は英語で、かつ夫はいい人間ですがユーモアのセンスゼロで、息子は無口、おしゃべり好きな娘は留学中ですので、日々の暮らしに笑いはありません。
また、アメリカ人と笑いのツボは違いますので、言葉の問題ではなく文化の違いで、一緒に笑うことはあまりありません。意味が分かっても、何で面白いのか理解できないんですよね。バイリンガルの娘も、「オーストラリア人とは笑いのツボが違う」といいますので、やはり笑いには、同じ文化で育ったということが多いに影響するのでしょう。
ですので、私が笑うのは昔からの友人たちや元同僚や会社を通じて親しくなった友人との会話、ママ友たちとのランチやお茶、そしてPTA活動や絵本の読み聞かせ、がんのママの仲間との交流の場です。私がこのような時間をとても大切にしているのは、彼らのことが大好きであるとともに、一緒にいて笑いがあるからだと思います。
帰宅後、夫に、「待つよ…」の話をしてみました。「言葉が出てこなくて、『あれ、これ』を連発するの。でも、皆お互い様だから、しばらく言葉が出てこなくても『Take your time! We are waiting』って言ってね…」。夫には全く、この面白さは伝わりませんでした。もちろん、ふるさと納税なんて、訳すことすら面倒ですので、しません。
夫の反応を見て、「あぁ、話さなければ良かった」と後悔しました。楽しかった話がしょんぼりと小さくなっていくような気がしました。ああいう楽しい思い出は、自分の中に仕舞って、時に取り出してにんまりするのが一番ですね。
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